wlmcheck コマンド
目的
自動割り当て規則を検査し、および/または、 指定した一連の属性を持つプロセスが分類されて入れられる先のワークロード・マネージャー・クラスを判別します。
構文
説明
wlmcheck コマンドを、引数を指定しないで実行すると、ワークロード・マネージャー (WLM) の状況が示され、下記のような一貫性検査を行うことができます。
- WLM の現在の状態を表示します (実行中/停止中、アクティブ/パッシブ、アクティブな rsets 割り当て、有効な制限合計)。
- 最新のロード・エラーを報告する状況ファイルがあれば、それを表示します。 '現行' の構成がセットの場合は、そのセット内のすべての構成にこれを適用し、WLM デーモンがログに記録したメッセージが報告されます。
- 属性と割り当てルール・ファイル (複数の場合も) の一貫性を検査します (クラスの存在、ユーザー名およびグループ名の妥当性、 アプリケーション・ファイル名の存在など)。
-d Config フラグを指定しないと、'現行' の構成に対して検査が実行されます。
wlmcheck コマンドは、構成セットに適用できます。 この場合、上記の検査は、セット自身を検査した後、セットのすべての構成に対して行われます。 スーパークラス名は、それらが属している通常の構成を示すために、「config/superclass(構成/スーパークラス)」の形式で報告されます。
構成に -dConfig を指定すると、 '現行' の代わりに、Config 構成またはセットに対し検査を実行します。 これは、状況ファイルや WLM デーモン・ログのレポートに影響を与えるものではなく、 アクティブな構成のみに適用されます。
-a フラグを指定すると、 wlmcheck は、Attributes で指定した属性を持つプロセスが現行または指定した構成 (あるいは構成セット) に対する規則に従って割り当てられるクラスを表示します。 Attributes 文字列のフォーマットは、rules ファイル内のエントリーとほぼ同じですが、 下記の部分が異なります。
- クラス・フィールドが省略されている (実際には wlmcheck の出力)。
- 各フィールドは、最大で 1 つの値を持つことができます。 排他 (!)、属性のグルーピング ($)、コンマで区切ったリスト、およびワイルドカードは使用できません。type フィールドの場合、プロセスは型属性に複数の指定可能な値を同時に取ることができるので、 AND 演算子 "+" が使用できます。 例えば、プロセスは 32 ビットのプロセスおよび呼び出し plock にすることも、 64 ビットの固定優先順位処理にすることもできます。
- 少なくとも 1 つのフィールドを指定する必要があります (ハイフン (-) 以外の値を指定します)。
さらに、最初の 2 つのフィールドは必須です。 他のフィールドは、存在しない場合はデフォルトでハイフン (-) になりますが、 これは割り当て規則の対応するフィールドの値が一致することを意味します。 属性文字列内の 1 つ以上のフィールドが、存在しないかまたはハイフン (-) として指定されていない場合、文字列は複数の規則に一致する可能性があります。 この場合、wlmcheck は、可能なすべての一致に対応するすべてのクラスを表示します。
有効な属性文字列の例 :
$ wlmcheck -a "- root system /usr/lib/frame/framemaker - -"
$ wlmcheck -a "- - staff - 32bit+fixed"
$ wlmcheck -a "- bob"
フラグ
項目 | 説明 |
---|---|
-a Attributes | プロセスが入れられるクラスを判別するために、プロセスの分類属性の一連の値を渡します。 これは、割り当て規則が正しく、 プロセスが期待どおりに分類されていることを確認する手段です。 |
-d Config | /etc/wlm/current ではなく、/etc/wlm/Config (時間ベースの構成セットを示す) 内の WLM 属性ファイルを使用します。 |
-q | WLM の最新の活動化/更新の状況と、WLM デーモン (抑止モード) でログされたメッセージの 出力を抑止します。 |
セキュリティー
ファイル
項目 | 説明 |
---|---|
classes | クラスの名前と定義が含まれます。 |
limits | クラスに課されたリソース制限が含まれます。 |
rules | 自動割り当て規則が含まれます。 |
shares | クラスに割り当てられたリソース共有が含まれます。 |