tunrestore コマンド

目的

チューナブル・パラメーター値をファイルから復元します。

構文

tunrestore [ -r ] -f Filename

tunrestore -R

制限: tunrestore -R は、inittab から のみ呼び出せます。

説明

tunrestore コマンドは、ファイル内に保管されているすべての チューナブル・パラメーター値を復元します。

tunrestore -f Filename で は、Filename にすぐに適用します。 Filename に表示されているすべてのチューナブルは、このファイルに定義されている 値に設定されます。Filename に表示されていないチューナブル は変更されません。明示的に DEFAULT に設定されている チューナブルは、それぞれのデフォルト値に設定されます。

tunrestore -r -f Filename では、 次のブート時に Filename に適用されます。 このため には、指定ファイルに矛盾がないかどうかを検査して ( tuncheck を実行するのと同様)、ファイルを /etc/tunables/nextboot にコピーします。bosboot が必要な場合は、これを実行するようユーザーに提案されます。

tunrestore -R は、リブート時にのみ使用します。nextboot ファイルに定義された値にまだ設定されていないチューナブルのすべてが、変更されます。 nextboot ファイルにリストされていないチューナブルは、そのデフォルト値に強制的に変更されます。 アクション、警告、およびエラーは、 すべて /etc/tunables/lastboot.log ファイルに記録されます。 制限付きチューナブルに変更が加えられると、変更された制限付きチューナブルを制御するすべてのチューナブル・コマンドのリスト、および /etc/tunables/lastboot.log ファイルへの参照を含む、システム errlog エントリーが追加されることに注意してください。

さらに、/etc/tunables/lastboot という新しいチューナブル・ ファイルが自動的に生成されます。そのファイルには、数値を指定したすべてのチューナブル があります。デフォルト値を示す値には、 DEFAULT VALUE のコメントがマーク付けされてい ます。制限付きチューナブルのデフォルト値と異なる値には、# RESTRICTED not at default value (デフォルト値にない # RESTRICTED) のコメントのマークが付けられます。 新規チューナブル・ファイルの情報スタンザには、lastboot/lastboot.log ファイルのペアが必ず識別可能になるように、/etc/tunables/lastboot.log ファイルのチェックサムが組み込まれています。

フラグ

項目 説明
-f Filename 適用するチューナブル・ファイルの名前を指定します。 この名前に「/」(スラッシュ) 文字が含まれていない場合は、 この名前は /etc/tunables に関連しています。
-r 指定ファイルを新規 nextboot ファイルにします。
-R ブート時に /etc/tunables/nextboot を復元します。

チューナブル・パラメーターのタイプ

項目 説明
Dynamic 任意の時点で変更できます。
Static 変更できません。
Reboot リブート・シーケンス時にのみ変更できます。
Bosboot bosboot を実行してマシンをリブートした場合にのみ変更できます。
Mount 変更内容は、今後マウントされるファイルシステムまたはディレクトリーについてのみ 有効です。
Incremental ブート時を除いて、増分できます。
Connect 変更内容は、将来のソケット接続についてのみ有効です。

  1. /etc/tunables/mytunable 内のすべてのチューナブル値 を復元します。
    tunrestore -f mytunable
  2. /etc/tunables/mytunable の妥当性検査を行い、 このファイルを新規 nextboot ファイルとするには、次のように入力します。
     tunrestore -r -f mytunable

ファイル

項目 説明
/usr/sbin/tunrestore tunrestore コマンドが入っています。
/etc/tunables チューナブル・ファイルが入っています。
/etc/tunables/nextboot 次のブートで適用する値が含まれています。
/etc/tunables/lastboot 最後のブート後のすべてのチューナブルの値が含まれています。
/etc/tunables/lastboot.log 最後のブートに tunrestore が発行したメッセージ、警告、およびエラーが含まれています。