pdmode コマンド

目的

仮想または実際の区画ディレクトリー・アクセス・モードでコマンドを呼び出します。

構文

pdmode [ [ -r ] command [ arg ... ] ]

説明

pdmode コマンドにより、仮想または実際の区画ディレクトリー・アクセス・モードで command パラメーターを使用して指定するコマンドを呼び出すことができます。 引数を指定しないで呼び出すと、pdmode コマンドは、このコマンドを呼び出したプロセスの区画ディレクトリー・アクセス・モードを戻します。

フラグのない command パラメーターを続けた pdmode コマンドを実行する場合、コマンドは仮想モードで実行されます。 ユーザーは、-r フラグを使用して、実際の区画ディレクトリー・アクセス・モードでコマンドを実行できます。

フラグ

項目 説明
-r command [ arg… ] 新規プロセスの区画ディレクトリー・アクセス・モードを実モードに設定します。 このモードでは、区画ディレクトリーは透過ではないため、ユーザーは区画ディレクトリーのサブツリーをナビゲートするときに区画ディレクトリーを意識する必要があります。

このオプションを指定してコマンドを正常に実行するためには、ユーザーは aix.mls.pdir.mode 権限を持っている必要があります。

セキュリティー

すべてのユーザーが pdmode コマンドを実行できます。 特定の機能を正常に実行するためには、以下の権限が必要です。

項目 説明
aix.mls.pdir.mode -r フラグを指定して pdmode コマンドを実行するために必要です。

終了状況

pdmode コマンドは、以下の終了値を戻します。

項目 説明
0 正常終了。
>0 エラーが発生しました。

  1. 区画ディレクトリー・アクセス・モードを取得するには、次のように入力します。
    pdmode
  2. 仮想モードで ls コマンドを実行するには、次のように入力します。
    pdmode ls -l
  3. 実モードで ls コマンドを実行するには、次のように入力します。
    pdmode –r ls -l

ファイル

項目 説明
/usr/sbin/pdmode pdmode コマンドが入っています。