pac コマンド
目的
プリンターおよびプロッターのアカウンティング・レコードを作成します。
構文
/usr/sbin/pac [ -c ] [ -m ] [ -pPrice ] [ -PPrinter ] [ -qFile ] [ -r ] [ -s ] [ Name ... ]
説明
pac コマンドは、選択されたプリンターのユーザーごとに、または、Name パラメーターで指定されたユーザーについて、プリンター/プロッターのアカウント・レコードを作成します。 プリンターの選択については、-P フラグのセクションを参照してください。
計測単位はページ数です。ただし、ラスター・デバイスの場合は用紙の長さがフィート単位で計測されます。 出力は、使用単位数とドル単位の料金の両方で表されます。 1 単位当たりの料金 (価格) については -p フラグのセクションを参照してください。
/etc/qconfig ファイルに指定したアカウント・ファイルおよび要約情報を入れるために作成したファイルは、root ユーザーまたは printq グループに対して読み取りおよび書き込み権限を与える必要があります。 pac コマンドは、/etc/qconfig ファイル内の acctfile = 節で指定したパス名に _sum を付加することによって、要約ファイル名を生成します。例えば、qconfig ファイルが以下のようになっている場合、
acctfile = /var/adm/1p0acct
pac コマンドは要約ファイルに /var/adm/1p0acct_sum という名前を付けます。
フラグ
項目 | 説明 |
---|---|
-c | ユーザーのアルファベット順の代わりに、価格別に出力をソートします。 |
-m | ホスト・コンピューターに関係なくユーザーのすべての印刷料金をグループ化します。 |
-pPrice | 出力の 1 単位当たりで請求される価格をドルで指定します。 デフォルトでは、システムは 1 単位当たり $0.02 を請求します。 |
-PPrinter | アカウンティング・レコードが作成されるプリンターを指定します。
デフォルトでは、システムは PRINTER 環境変数またはデフォルト値 lp0 によって指定されるプリンターを選択します。
注: LPDEST 環境変数を設定すると、同じに機能する PRINTER 環境変数より優先されます。コマンド・ラインから入力された出力先オプションは、LPDEST と PRINTER のどちらの環境変数よりも優先されます。 |
-qFile | キュー構成ファイルを指定します。 デフォルト値は /etc/qconfig ファイルです。 |
-r | ソート順序を反転させます。これを指定すると、レコードが z から a までの逆アルファベット順にソートされたり、価格が降順にソートされます。 |
-s | 要約ファイル内でアカウント情報を要約します。 このフラグは処理量の大きいシステムに必要です。 |
例
- lp0 プリンターのすべてのユーザーについてプリンター/プロッターのアカウント情報を生成するには、以下のように入力します。
このコマンドは印刷されたページ数と料金を、ユーザー名でソートして表示します。 この例では PRINTER 環境変数を指定しないと想定しています。/usr/sbin/pac
- 要約ファイル内のプリンター/プロッターのアカウント・レコードを収集するには、以下のように入力します。/usr/sbin/pac -s
- lp12 プリンターから smith、jones、greene に関するプリンター/プロッターのアカウント情報を生成するには、以下のように入力します。/usr/sbin/pac -Plp12 smith jones greene
注: フラグと変数の間にはスペースを入れないでください。例えば -pPrice、-PPrinter、-qFile のように指定します。
ファイル
項目 | 説明 |
---|---|
/usr/sbin/pac | pac コマンドが入っています。 |
/etc/qconfig | ファイルへのパスを指定します。 |
セキュリティー
RBAC ユーザーおよび Trusted AIX® ユーザーへの注意: このコマンドは特権操作を実行できます。特権命令を実行できるのは特権ユーザーのみです。 権限および特権について詳しくは、「セキュリティー」の『特権コマンド・データベース』を参照してください。このコマンドに関連した特権および権限のリストについては、lssecattr コマンドまたは getcmdattr サブコマンドの項を参照してください。