acctcms コマンド

目的

アカウント・レコードからコマンドの使用状況の要約を作成します。

構文

/usr/sbin/acct/acctcms-t -a -o ] [  -p ] ] [ -c ] [ -j ] [ -n ] [ -s ] [ File ... ]

説明

acctcms コマンドは、File パラメーターで指定された各ファイルを読み取り、同じ名前を持つプロセスに関するすべてのレコードを加算しソートして、レコードを標準出力に書き出します。 デフォルトでは、出力ファイルはバイナリー・フォーマットです。 入力ファイルは、常に acct ファイル・フォーマットです。

-o フラグと -p フラグを一緒に使用すると、 acctcms コマンドは、プライム時間と非プライム時間を組み合わせたレポートを生成します。 プライム時間と非プライム時間は、/etc/acct/holidays ファイル内のエントリーによって定義されます。 プライム時間は、平日のように、システムが最も活動している時間です。 土曜日と日曜日、および /etc/acct/holidays ファイルに指定した休日は、 アカウンティング・システムにとって常に非プライム時間です。出力要約はすべて合計使用量です。ただし、実行回数、CPU 時間 (分)、および実時間 (分) だけは別で、これらの値はプライム時間 (分) と非プライム時間に分割して示されます。

フラグ

項目 説明
-a バイナリー要約フォーマットでなく、ASCII 要約フォーマットで出力を表示します。 各出力行には、コマンド名、コマンドの合計実行回数、合計 kcore 時間 (KB セグメント数で表したメモリー測定値)、合計 CPU 時間、合計実時間、平均メモリー・サイズ (KB)、1 回のコマンドの呼び出し当たりの平均 CPU 時間、および CPU 使用ファクターが含まれています。 出力される時間の単位はすべて分です。 acctcms コマンドは、通常は出力を合計 kcore 時間 (分) でソートします。 単位 kcore 分は、使用メモリー量 (KB) にメモリー使用時間を掛けた値です。 このフラグは、-t フラグと共には使用できません。
以下のオプションと共に使用できるのは、-a オプションだけです。
-o
非プライム時間のコマンドのコマンド要約を表示します。
-p
プライム時間のコマンドのコマンド要約を表示します。
-o フラグと -p フラグを一緒に使用すると、 acctcms コマンドは、プライム時間と非プライム時間を組み合わせたレポートを生成します。 プライム時間と非プライム時間は、/etc/acct/holidays ファイル内のエントリーによって定義されます。プライム時間は、平日のように、システムが最も活動している時間です。 土曜日と日曜日、および /etc/acct/holidays ファイルに指定した休日は、 アカウンティング・システムにとって常に非プライム時間です。出力要約はすべて合計使用量です。ただし、実行回数、CPU 時間 (分)、および実時間 (分) だけは別で、これらの値はプライム時間 (分) と非プライム時間に分割して示されます。

デフォルト項目には、出力に次の見出しが付いています。

         TOTAL COMMAND SUMMARY 
 
 
COMMAND  NUMBER  TOTAL     TOTAL    TOTAL    
NAME     CMDS    KCOREMIN  CPU-MIN  REAL-MIN 
 
 
MEAN    MEAN     HOG     CHARS   BLOCKS
SIZE-K  CPU-MIN  FACTOR  TRNSFD  READ
-c 合計 kcore 分でなく、合計 CPU 時間によりソートします。 このフラグを -n フラグと共に使うと、-n フラグだけが有効になります。
-j 1 回だけ呼び出されたすべてのコマンドをまとめて、other という見出しの下に示します。
-n コマンドが呼び出された回数によりソートします。 このフラグを -c フラグと共に使うと、-n フラグだけが有効になります。
-o 非プライム時間のコマンドのコマンド要約を表示します。 このフラグは、-a フラグを使った場合のみ使用できます。
-p プライム時間のコマンドのコマンド要約を表示します。 このフラグは、-a フラグを使った場合のみ使用できます。
-s このフラグのあとに名前を指定したファイルはすべて、既にバイナリー・フォーマットになっているものと見なされます。
-t すべてのレコードを合計アカウント・レコードとして処理します。 デフォルトのバイナリー・フォーマットでは、各フィールドがプライム時間セクションと非プライム時間セクションに分割されます。 このオプションは、プライム時間部分と非プライム時間部分を結合して、 両方の合計である単一のフィールドを生成し、 古いスタイルの acctcms バイナリー要約書式レコードとの上位互換性を提供します。 このフラグは、-a フラグと一緒には使用できません。

セキュリティー

アクセス制御: このコマンドは、adm グループのメンバーにのみ実行 (x) アクセス権限を与えます。

毎日のコマンド・アカウント・レコードを today ファイルに収集し、現在合計高を total ファイルに維持するには、次の行をシェル・スクリプトに追加します。

acctcms File . . . > today
cp total previoustotal
acctcms -s today previoustotal > total
acctcms -a -s total

指定した File パラメーターは、today という名前のファイルにリダイレクトされ、前日合計 (previoustotal と名前が変更されたファイルの中の値) に追加されて、新規合計 (total と呼ばれます) が生成されます。すべてのファイルはバイナリー・ファイルです。 最後の行の -a フラグによって、total ファイルは ASCII フォーマットで表示され、ユーザーにとって見やすいレポートになります。

ファイル

項目 説明
/etc/acct/holidays アカウント・レコード用のプライム時間と非プライム時間を指定します。
/usr/sbin/acct/acctcms acctcms コマンドが入っています。