ospf_monitor コマンド

目的

OSPF ゲートウェイをモニターします。

構文

ospf_monitor mon_db_file

説明

ospf_monitor コマンドは、OSPF ルーターを照会するのに使用します。 ospf_monitor コマンドは、対話モードで動作します。 このコマンドを使用すれば、ユーザーは、さまざまな OSPF ルーターを照会し、入出力統計情報、 エラー・ログ、リンク状態データベース、AS 外部データベース、OSPF 経路指定テーブル、 構成済み OSPF インターフェース、および OSPF 隣接局に関する詳細情報を提供することが可能になります。

ospf_monitor リモート・コマンドの宛先を構成しているレコードからなるデータベースの完全なパス名を mon_db_file で指定します。 それぞれの宛先レコードは単一行入力域で、宛先 IP アドレス、宛先ホスト名、 および OSPF 認証キー (認証が宛先によって活動化されている場合) がここにリストされます。 認証キーが宛先レコード内に収められている場合があるため、このデータベースへの全般的なアクセスを制限するようお勧めします。

OSPF データベースおよびパケット・フォーマットの詳細は、RFC-1583「OSPF 仕様、バージョン 2」を参照してください。

コマンド

対話モードに入ったら、ospf_monitor は、'[ # ] dest command params >' プロンプトを表示します。このプロンプトに応じて、 ospf_monitor のいずれかの対話式コマンドを入力できます。対話式コマンドは、キーボード割り込みでいつでも割り込むことが可能です。

注 : コマンド・ラインの長さは、200 文字より短くしてください。

ローカル・コマンド

項目 説明
? ローカル・コマンドおよびそれらの関数をすべて表示します。
?R リモート・コマンドおよびそれらの関数をすべて表示します。
d 構成済み宛先をすべて表示します。このコマンドは、mon_db_file の中に構成されている潜在的なすべての ospf_monitor コマンド宛先の dest_index、IP アドレス、およびホスト名を表示します。
h コマンド・ヒストリー・バッファーを表示します。この場合、最後の 30 個の対話式コマンドが表示されます。
x ospf_monitor プログラムを終了します。
@ remote_command remote_command を同じ (直前の) 宛先に送信します。
@dest_index remote_command remote_command を構成済み宛先 dest_index に送信します。
F filename すべての ospf_monitor 出力を filename に送信します。
S すべての ospf_monitor 出力を stdout に送信します。

リモート・コマンド

項目 説明
a area_id type ls_id adv_rtr リンク状態通知を表示します。area_id は、照会の送信先である OSPF 領域です。adv_rtr は、 このリンク状態通知の発信元であるルーターのルーター ID です。Type は、 要求する通知のタイプを指定します。これは、次のように指定する必要があります。
1
ルーター・リンク通知を要求します。これらの通知は、ルーターのインターフェースの収集済み状態を記述します。このタイプの要求の場合、 ls_id フィールドを発信元ルーターのルーター ID に設定する必要があります。
2
ネットワーク・リンク通知を要求します。これらの通知は、ネットワークに接続されている一連のルーターを記述します。このタイプの要求の場合、 ls_id フィールドをネットワークの指定ルーターの IP インターフェース・アドレスに設定する必要があります。
3
ネットワークへの経路を記述している要約リンク通知を要求します。これらの通知は、 領域間経路を記述し、領域ボーダーのルーティング情報を圧縮できるようにします。このタイプの要求の場合、 ls_id フィールドを宛先ネットワークの IP アドレスに設定する必要があります。
4
AS 境界ルーターへの経路を記述している要約リンク通知を要求します。これらの通知は、 領域間経路を記述し、領域ボーダーのルーティング情報を圧縮できるようにします。このタイプの要求の場合、 ls_id フィールドを記述されている AS 境界ルーターのルーター ID に設定する必要があります。
5
AS 外部リンク通知を要求します。これらの通知は、自律システムの外部である宛先への経路を記述します。このタイプの要求の場合、 ls_id フィールドを宛先ネットワークの IP アドレスに設定する必要があります。
c 累積ログを表示します。このログには、モニター要求、ハロー、データベース記述、リンク状態要求、リンク状態更新、 およびリンク状態肯定応答パケットの入出力統計情報が含まれます。経路指定隣接局の合計数およびアクティブな OSPF インターフェースの数を示す領域統計情報が提供されます。経路指定テーブル統計情報は、 領域内経路、領域間経路、および AS 外部データベース・エントリーの数として合計されて報告されます。
e 累積エラーを表示します。このログは、OSPF 経路指定隣接局相互間に発生する可能性のあるさまざまなエラー状態を報告し、 それぞれのエラー状態ごとに出現回数を示します。
h ネクスト・ホップ・リストを表示します。これは、大部分が SPF の計算で出される有効なネクスト・ホップのリストです。
l [ retrans ] リンク状態データベースを表示します (ASE の場合は除きます)。このテーブルは、 AS を構成しているルーターとネットワークを記述します。retrans がゼロ以外であれば、 この lsdb 構造体で保持している隣接局の再伝送リストが表示されます。
A [ retrans ] AS 外部データベース・エントリーを表示します。このテーブルは、それぞれの AS 外部ルーターごとに、 通知ルーター、転送先アドレス、経過時間、長さ、シーケンス番号、タイプ、および経路距離を報告します。retrans がゼロ以外であれば、 この lsdb 構造体で保持している隣接局の再伝送リストが表示されます。
o [ which ] OSPF 経路指定テーブルを表示します。 このテーブルは、現在 OSPF を介して管理されている AS ボーダー経路、 領域ボーダー経路、要約 AS ボーダー経路、ネットワーク、要約ネットワーク、および AS 外部ネットワークを報告します。which を省略すると、 上記のすべてがリストされます。which の値 (1 から 63) を指定すると、 ある一定のテーブルだけが表示されます。適切な値は、必要なテーブルの値を合計することで決定されます。値に関しては、 次のリストを参照してください。
1
この領域内の AS ボーダー・ルーターへの経路。
2
この領域に関する領域ボーダー・ルーターへの経路。
4
他の領域内の AS ボーダー・ルーターへの要約経路。
8
この領域内のネットワークへの経路。
16
他の領域内のネットワークへの経路。
32
非 OSPF ネットワークへの AS 経路。
I すべてのインターフェースを表示します。このレポートは、 OSPF に対して構成されているすべてのインターフェースを示します。報告される情報には、 ネットワークの領域、インターフェース IP アドレス、インターフェース・タイプ、インターフェース状態、コスト、 優先順位、および DR と BDR の IP アドレスが含まれます。
N すべての OSPF 経路指定隣接局を表示します。報告される情報には、領域、 ローカル IP アドレス、ルーター ID、隣接局 IP アドレス、状態、およびモードが含まれます。
V ゲート・バージョン情報を表示します。