sm_name_hdr (SMIT セレクター・ヘッダー) オブジェクト・クラス

セレクター画面は 2 つのオブジェクト、すなわち、画面の表題とその他の情報を指定する sm_name_hdr オブジェクトと、入手するデータ項目のタイプを指定する sm_cmd_opt オブジェクトによって指定されます。

注: このオブジェクト・クラスのオブジェクトをコーディングする場合は、未使用の空文字列を "" (二重引用符) に、未使用の整数フィールドを 0 に設定してください。

type = "c" を指定した SMIT セレクター・ヘッダー画面 (sm_name_hdr) に おいて、: (コロン) を使用した値 (例えば、tty:0) を指定すると、SMIT は #! (ポンド記号、 感嘆符) を : の前に挿入して、その : がフィールド・セパレーターではないことを示します。 SMIT は、値の残りの部分の構文解析が終わると、それを cmd_to_classify ディスクリプターに渡す前に、#! を除去します。 cmd_to_classify ディスクリプターにさらに何らかの追加を行う場合は、: の前に #! を再度挿入します。

sm_name_hdr オブジェクト・クラスのディスクリプターは、次のとおりです。

ディスクリプター 定義
id オブジェクトの ID または名前。has_name_select"y" (yes) に設定されていないかぎり、id フィールドを高速パス ID として外部化することができます。id の値は最大長 64 文字の文字列です。ID はアプリケーション内で固有で、システム内でも固有である必要があります。
next_id 後続の画面用のヘッダー・オブジェクトを指定します。このセレクターの後に続く sm_cmd_hdr オブジェクトまたは sm_name_hdr オブジェクトの id フィールドの値に設定します。以下で説明している next_type フィールドで、 必要なオブジェクト・クラスを指定します。 next_id の値は、最大長 64 文字の文字列です。
option_id このセレクターのボディを指定します。sm_cmd_opt オブジェクトの id フィールドに設定します。option_id の値は、最大長 64 文字の文字列です。
has_name_select この画面の前に、セレクター画面が必要かどうかを指定します。 有効な値は、次のとおりです。
"" または "n"
No。これはデフォルトの場合です。 このオブジェクトの id は、前にセレクター画面が ある場合でも、高速パスとして使用することができます。
"y"
Yes。このオブジェクトの前に、セレクターがなければなりません。 この設定により、このオブジェクトの id が、 対応するダイアログ画面への高速パスとして使用されないようになります。
name セレクター画面の表題として表示されるテキストです。 name の値は、最大長 1024 文字の文字列です。 この文字列は、組み込み ¥n (改行) 文字を用いて フォーマット設定することができます。
name_msg_file 文字列 name のメッセージ機能カタログであるファイル名 (絶対パス名ではありません) です。 name_msg_file の値は、最大長 1024 文字の文字列です。 アプリケーション・プログラムが必要とするメッセージ・カタログは、 メッセージ機能を用いて開発することができます。
name_msg_set 文字列 name に対するメッセージ機能セット ID です。 セット ID は、1 つのカタログのサブセットを指し示す場合に使用することができます。 name_msg_set の値は、整数です。
name_msg_id 文字列 name に対するメッセージ機能 ID です。 name_msg_id の値は、整数です。
type セレクターを処理するために使用するメソッドです。 type の値は、最大長 1 文字の文字列です。 有効な値は、次のとおりです。
"" または "j"
すぐ次の ID。このオブジェクトの後に続くオブジェクトは、 必ず、next_id ディスクリプターの値によって指定されたオブジェクトになります。 next_id ディスクリプターは、開発時に初期化された完全定義済み文字列です。
"r"
Cat の未加工の名前。この場合、next_id ディスクリプターは、 一部は開発時に定義され、一部はユーザー入力によって実行時に定義されます。 開発時に定義された next_id ディスクリプターは、 次に検索する id (表示するダイアログまたはセレクターの) 値を 作成するために、ユーザーが選択した値と連結されます。
"c"
Cat の加工済み名前。ユーザーが選択した値は、詳細情報を取得するための処理を 必要とします。 この値は、cmd_to_classify ディスクリプターで指名されたコマンドに渡され、 そのコマンドからの出力が next_id ディスクリプターの値に連結されて、 次に検索する id (表示するダイアログまたはセレクターの) ディスクリプターを 作成します。
ghost このセレクター画面を表示するのか、または cmd_to_list コマンド内のコマンドによって作成されたリスト・ポップアップ・パネルだけを表示するのかを指定します。 ghost の値は、文字列です。 有効な値は、次のとおりです。
"" または "n"
No。このセレクター画面を表示します。
"y"
Yes。関連する sm_cmd_opt オブジェクト内の cmd_to_list および cmd_to_list_postfix の各フィールドを使用して作成されたコマンド文字列によって作成されたポップアップ・パネルだけを表示します。cmd_to_list の値がない場合、SMIT はこのオブジェクトが スーパー・ゴースト (何も表示されない) であると想定し、cmd_to_classify コマンド を実行して、先に進みます。
cmd_to_classify このセレクターに関連する sm_cmd_opt オブジェクトの name フィールドの値を分類する際に、必要であれば用いられるコマンド文字列です。cmd_to_classify の値は、最大長 1024 文字の文字列です。 entry フィールドから採用された cmd_to_classify への入力は『未加工の名前』と呼ばれ、cmd_to_classify の出力は『加工済みの名前』と呼ばれます。AIX® バージョン 4.2.1 以前は、cmd_to_classify で作成できる値は 1 つだけでした。 その値にコロンが付いている場合は、自動的にエスケープされました。 AIX 4.2.1 以降では、cmd_to_classify で複数の値を作成することができます。ただし、コロンはエスケープされません。 コロンは、このコマンドでは区切り文字として使用されるようになりました。 値の中でコロンを使用する場合は、それらを手作業で維持する必要があります。
cmd_to_classify_postfix cmd_to_classify フィールド内のコマンド文字列の解釈およびそのコマンド文字列への追加を行うための接尾部です。 cmd_to_classify_postfix の値は、最大長 1024 文字の文字列です。
raw_field_name 未加工の名前に対する代替名です。 raw_field_name の値は、最大長 1024 文字の文字列です。 デフォルト値は "_rawname" です。
cooked_field_name 加工済みの名前に対する代替名です。 cooked_field_name の値は、最大長 1024 文字の文字列です。 デフォルト値は "cookedname" です。
next_type このセレクターの後に続く画面のタイプです。 有効な値は、次のとおりです。
"n"
名前。セレクター画面が後に続きます。 関連情報については、上記の next_id の説明を参照してください。
"d"
ダイアログ。ダイアログ画面が後に続きます。 関連情報については、上記の next_id の説明を参照してください。
help_msg_id セパレーターとしてコンマを用いたメッセージ機能のメッセージ・セット番号とメッセージ ID 番号、 または SMIT ID タグと等しい数値文字列を指定します。
help_msg_loc ヘルプ・テキストの検索のために、パラメーターとして man コマンドに送信されるファイル名、またはヘルプ・テキストが入っているファイルのファイル名です。 help_msg_loc の値は、最大長 1024 文字の文字列です。
help_msg_base SMIT が正しい資料に関連付けられているファイル名を探すために読む ライブラリーの絶対パス名です。
help_msg_book help_msg_base によって示されたファイル・ライブラリー内に入っている名前ファイルの値を持つ文字列が入っています。