dspmsg コマンド

目的

選択されたメッセージをメッセージ・カタログから表示します。

構文

dspmsg [ -s SetNumber ] CatalogName MessageNumber [ 'DefaultMessage' [ Arguments ] ]

説明

dspmsg コマンドは、gencat コマンドで作成されたメッセージ・カタログから特定のメッセージのテキストを表示します。または、メッセージが取り出せない場合は、コマンドにパラメーターとして与えられたデフォルト・メッセージを表示します。 dspmsg コマンドは、メッセージを標準出力に出力します。 このコマンドは、echo コマンドの代わりにシェル・スクリプトで使用するためのものです。

注: dspmsg コマンドは、LC_FASTMSG が C または POSIX ロケール環境で偽に設定されている場合は、NLSPATH の下でカタログ・ファイルを検索します。

LC__FASTMSG は、デフォルト・メッセージが C および POSIX ロケールに対して使用されること、 および LC__FASTMSG が真に設定されている場合は、NLSPATH が無視されることを指定します。

LC__FASTMSG のデフォルト値は、/etc/environment において真です。

NLSPATH 環境変数および LC_MESSAGES カテゴリーは、CatalogName パラメーターの値に / (スラッシュ) が使われていない場合に、指定されたメッセージ・カタログを見つける目的で使用されます。 CatalogName パラメーターで指定されたカタログが見つからない場合、または MessageNumber パラメーター (およびオプションの SetNumber 値) で指定されたメッセージが見つからない場合には、指定された DefaultMessage 値が表示されます。 DefaultMessage 値が指定されていなければ、システムが生成したエラー・メッセージが表示されます。

dspmsg コマンドでは、文字列引数に %s、%n$s、%ld、または %n$ld printf サブルーチン変換指定が含まれる場合は、10 個までの文字列引数をメッセージに置き換えることができます。 変換指定用の引数で存在しないものがあると、dspmsg エラー・メッセージが出力されます。 標準の printf サブルーチン制御文字エスケープ (例えば、¥n) が認識されます。

カタログ内では、printf サブルーチン・フォーマット文字列を使用するようにしてください。 このフォーマットでは、メッセージ内のフォーマット文字列が、デフォルト・メッセージとは異なる順序になっていても、引数が正しく挿入されます。 メッセージの挿入に %n$s 表記法を使う場合は、デフォルト・メッセージを単一引用符で囲まなければなりません。

フラグ

項目 説明
-s SetNumber オプションのセット番号を指定します。SetNumber 変数のデフォルト値は 1 です。

test.cat のセット番号 1、メッセージ番号 2 を表示するには、次のように入力します。

dspmsg    -s    1    test.cat    2    'message    %s    not    found'    2

メッセージが見つからないと、「message 2 not found」が表示されます。

ファイル

項目 説明
/usr/bin/dspmsg dspmsg コマンドが入っています。