cdromd コマンド

注: cdromd デーモンをコマンド・ラインから制御するには、システム・リソース・コントローラー (SRC) コマンドを使用します。 システム起動のたびに cdromd デーモンを使用可能にするには、次の行を /etc/inittab に追加します。
cdromd:23456789:wait:/usr/bin/startsrc -s cdromd

目的

CD-ROM または DVD-ROM がデバイスに挿入されたときに、それを自動的にマウントし、cdutilcdcheckcdmountcdumount、および cdeject コマンドに対してサーバー機能を提供します。

構文

cdromd [-d]

説明

cdromd デーモンは、管理する必要のあるデバイス・リスト、およびそれらのデバイスのそれぞれのマウント・ポイントを /etc/cdromd.conf ファイルで検索します。 このファイルが存在しないか空である場合、cdromd はシステムで使用可能なすべての CD-ROM および DVD-ROM デバイスを管理します。また、マウント・ポイントについては、cd0 用は /cdrom/cd0cd1 用は /cdrom/cd1 というようになります。

初期化フェーズの完了後、cdromd は、管理対象のドライブ (まだマウントされていないデバイスのもの) のいずれかにメディアが存在していないかどうかを定期的に検査し、メディアが存在する場合にはそのドライブをマウントします。

また、cdromd は、cdutilcdcheckcdmountcdumount、または cdeject コマンドから送られてくる要求がないかどうかソケットを定期的に検査します。

cdromd デーモンは、システム・リソース・コントローラー (SRC) を使用して制御する必要があります。 コマンド・ラインに cdromd を入力する方法はお勧めできません。

cdromd デーモンは、エラー・メッセージを syslogd デーモンに送信します。

cdromd デーモンは、CD または DVD が使用可能かを最初にチェックせずに、マウントしようとするスクリプト、アプリケーション、または指示を妨害できます。 リソースまたはデバイス使用中のエラーはこの状態の時に起きます。cdumount または cdeject コマンドを使用してデバイスをアンマウントすると、プログラムまたは説明で指定されているようにデバイスをマウントできます。あるいは、cdcheck -m または mount コマンドを使用して、デバイスの現行マウント・ポイントを判別してください。

システム・リソース・コントローラーを使用した cdromd デーモンの操作

cdromd デーモンは、システム・リソース・コントローラー (SRC) によって制御されるサブシステムです。 そのサブシステム名は cdromd です。 cdromd デーモンは、以下の SRC コマンドで操作できます。
stopsrc
サブシステム、サブシステムのグループ、またはサブサーバーを停止します。
startsrc
サブシステム、サブシステムのグループ、またはサブサーバーを始動します。
refresh
サブシステムまたはサブシステム・グループのリフレッシュを要求します。
traceson
サブシステム、サブシステムのグループ、またはサブサーバーのトレースをオンにします。
tracesoff
サブシステム、サブシステムのグループ、またはサブサーバーのトレースをオフにします。
lssrc
サブシステム、サブシステムのグループ、またはサブサーバーのステータスを取得します。

さらに、cdromd デーモンは、kill コマンドを使用してシグナルを送出するという方法でも制御できます。 cdromd への SIGHUP シグナルの送信は「refresh -s cdromd」コマンドと等価で、cdromd への SIGTERM シグナルの送信は「stopsrc -s cdromd」コマンドと等価です。

フラグ

項目 説明
-d デバッグ・メッセージを syslogd デーモンに送信します。

終了状況

このデーモンは、以下の終了値を返します。

0
cdromd デーモンが SRC または SIGTERM シグナルによって停止されました。
>0
エラーが発生しました。

  1. 通常の方法で cdromd デーモンを停止するには、次のように入力します。
    stopsrc -s cdromd
    このコマンドによって、このデーモンが停止されます。 -s フラグは、指定されたサブシステムが停止されることを示します。
  2. cdromd デーモンを始動するには、次のように入力します。
    startsrc -s cdromd
    このコマンドによって、このデーモンが始動されます。 このコマンドは /etc/inittab ファイルに入っており、コマンド・ラインで使用できます。 -s フラグは、指定されたサブシステムが始動されることを示します。
  3. cdromd デーモンから簡略状況レポートを取得するには、次のように入力します。
    lssrc -s cdromd
    このコマンドにより、デーモンの名前、デーモンのプロセス ID、およびデーモンの状態 (アクティブか非アクティブか) が戻されます。
  4. cdromd デーモンにこのデーモンの構成ファイルが変更されたことを通知するには、次のように入力します。
    refresh -s cdromd
    このコマンドにより、cdromd デーモンに構成ファイルの再読み取りが指示されます。

ファイル

項目 説明
/etc/cdromd.conf 管理対象のデバイスおよびサポート対象のファイルシステムが記述されています。