dominoIDVaultBean (Java - XPage 管理対象) を使用した Domino ID ボールトへのアクセス

dominoIDVaultBean は、Domino ID ボールトにアクセスするために必要な情報を維持するために使用されるオブジェクトです。

概説

dominoIDVaultBean は、Domino ID ボールトにアクセスするために必要な情報を維持するために、XPage ランタイムによって自動的に作成、管理、破棄されるオブジェクトです。このオブジェクトは、ユーザーが新規セッションを作成すると自動的にインスタンス化され、セッションが完了すると自動的に破棄されます。XPage ランタイムは、文書の暗号化および暗号化解除時に、dominoIDVaultBean を使用して ID ボールトにアクセスします。

注: このクラスはリリース 9.0.1 FP8 で新しく追加されました。

メソッド

dominoIDVaultBean は、Domino ID ボールトへのアクセスに必要な情報を維持するために、以下の Java メソッドを提供します。

  • getServerName - ボールトサーバーの名前を取得します。
  • setServerName - ボールトサーバーの名前をセットします。
  • getUserName - ID ボールトへのアクセスを必要とするユーザーのユーザー名を取得します。
  • setUsername - ID ボールトへのアクセスを必要とするユーザーのユーザー名を指定します。
  • getUserPassword - ID ボールトへのアクセスを必要とするユーザーのパスワードを取得します。
  • setUserPassword - ID ボールトへのアクセスを必要とするユーザーのパスワードをセットします。
  • getUserID - UserID オブジェクトを ID ボールトから取得します。

使用法

get メソッドと set メソッドを使用して、Domino ID ボールトにアクセスするために必要なプロパティ (ユーザー名、パスワード、ボールトサーバー名) を管理します。getUserID メソッドは、アクセスプロパティに関連付けられた値に基づいて、UserID オブジェクトを返します。この UserID オブジェクトを使用して、暗号化操作を実行するために必要な秘密鍵を取得できます。

以下のコード例では、ユーザーについて dominoIDVaultBean のプロパティを設定し、ユーザーの ID と秘密鍵を取得しています。

dominoIDVaultBean.setUserName("Jane Doe/ACME");
dominoIDVaultBean.setUserPassword("BlueN0te");
dominoIDVaultBean.setServerName("BigIron/IBM");
var userId = dominoIDVaultBean.getUserID();
if (userId != null){
	print(userId.getEncryptionKeys().toString());

詳しくは、『IBM Domino Designer Basic 版 ユーザーガイド」 (Domino Designer とともにインストールされます) の「Java/Corba クラス」セクションの UserID および ID ボールトのクラス参照情報も参照してください。