メッセージ・フローのトランザクション特性の構成
ローカルまたはグローバルのどちらのトランザクション内のメッセージも、メッセージが表すリソースがトランザクションにおいてどのように関与するかを決定する、メッセージ・フロー・ノード・プロパティーを設定することによって処理します。
始める前に
- 統合ノードがトランザクションを処理する方法、およびローカル・トランザクションとグローバル整合トランザクションの違いを理解しておく必要があります。 メッセージ・フロー・トランザクションを参照してください。
- メッセージ・フローの作成の説明に従って、メッセージ・フローを作成します。
このタスクの概要
個々のメッセージ・フロー・ノードとメッセージ・フロー自体がどのようにトランザクションに関与するかは、メッセージ・フローを設計して開発する方法、および追加で実行する構成のレベルによって異なります。
- メッセージ・フロー内のメッセージ・フロー・ノード・プロパティーを構成して、トランザクションでの関与を必要なレベルに設定する必要があります。
- メッセージ・フローによって行われる更新が外部トランザクション・マネージャー (WebSphere® MQ) によってグローバルに整合されるようにするには、メッセージ・フロー・プロパティーを構成する必要があります。
グローバル・トランザクションを使用するには、 IBM® Integration Bus が WebSphere MQにアクセスできる必要があります。 IBM Integration Busで WebSphere MQ を使用する方法について詳しくは、 WebSphere MQ との対話の柔軟性の向上を参照してください。
メッセージ・フロー内のメッセージ・フロー・ノードを構成することにより、各ノードによって実行される処理がメッセージ・フロー・トランザクションにどのように関与するかを決定できます。 トランザクション特性が関係する大半のノードには、動作を指示するように構成できる 1 つ以上のプロパティーがあります。 したがって、個別のメッセージ・フロー・ノードごとに、メッセージ・フロー・トランザクションに参加するか、独立して作動するかを決定できます。 通常、これらのプロパティーには、「自動」のオプションが含まれており、フローの後続のノードは、入力ノードによって設定された特性を想定します。
トランザクションに参加できないトランスポートをサポートするメッセージ・フロー・ノードには、メッセージ・フロー障害が発生した場合の統合ノードの動作を決定する別のプロパティーがある場合があります。 例えば、 ファイル入力 ノードには、障害の動作を決定するために設定できる一連の 再試行 プロパティーがあります。
外部リソースと対話を行うメッセージ・フロー・ノードの中には、プロパティーを提供しないものもあります。一般に、これらのノードは、メッセージ・フロー・トランザクションに含まれています。 ただし、いくつかの例外があります。 フローに含めるノードごとに、関連するノードのトピックを調べ、ノード・プロパティーを確認して、どのようなアクションが実行されるのか確実に理解してください。
ノードがメッセージ・フロー・トランザクションに参加しないように構成した場合は、実行されるアクションはノードの終了時にコミットされるか、ロールバックされます。 メッセージ・フロー自体が完了すると、これ以上のアクションは実行されません。
ノード・プロパティーを設定することによって、トランザクションに関するメッセージ・フローの動作を構成するには、次のようにします。
手順
メッセージ・フローを構成した後、このメッセージ・フローをデプロイするためには、まずこのメッセージ・フローを BAR ファイルに追加する必要があります。 メッセージ・フローを BAR ファイルに追加すると、メッセージ・フローがコンパイルされ、構成用に追加のプロパティーが使用可能になります。
分散システムでは、「整合トランザクション」プロパティーを使用して、グローバル整合トランザクション用に構成します。 デフォルトでは、このプロパティーはクリアされています (未選択)。つまり、メッセージ・フローはローカル・トランザクションを使用し、統合ノードがメッセージ・フロー・トランザクションをコミットまたはロールバックします。 このプロパティーを選択すると、トランザクションはグローバルに整合されます。入力ノードは、コミットおよびロールバック処理のために外部トランザクション・マネージャー WebSphere MQ を呼び出します。 z/OS® システム上で実行されている統合ノードにメッセージ・フローがデプロイされている場合、このプロパティーは無視されます。 詳しくは、 メッセージ・フロー・トランザクションのトピックの トランザクションの調整 セクションを参照してください。
「メッセージ・フロー」プロパティーを構成するには、次のようにします。
次のタスク
メッセージ・フローの設計および開発が完了したら、メッセージ・フローを実行させる 1 つ以上の統合ノードに BAR ファイルをデプロイできます。
メッセージ・フローをグローバル整合トランザクション用に構成している場合は、追加の構成が必要です。 お客様、またはシステム管理者は、メッセージ・フローを実行する前に、統合ノード環境、トランザクション・マネージャー、および参加するリソース・マネージャーが、整合済みのトランザクションをサポートするようにすべて正しく構成されていることを確認する必要があります。 何が必要かについて詳しくは、 トランザクションのグローバル整合の構成 (2 フェーズ・コミット)を参照してください。
統合ノード環境、トランザクション・マネージャー、および外部リソース・マネージャーがグローバル整合用に正しく構成されていないと、メッセージ・フローは実行されますが、トランザクションはグローバルに整合されません。