JCL ステートメントの各フィールド
- ID フィールド
- ID フィールドにより、ステートメントが JCL ステートメントであり、デー
タではないことをシステムに知らせます。ID フィールドの構成は、以下のとおりです。
- 区切りステートメントを除くすべての JCL ステートメントに は、1 桁目と 2 桁目に // を入れます。
- 区切りステートメントの 1 桁目と 2 桁目には、/* を入れるか、また は DLM パラメーターを用いて区切り文字に指定した 2 つの文字を入れます。
- Columns 1, 2, and 3 of a JCL comment statement contains //*
- 名前フィールド
- 名前フィールドでは、特定のステートメントに名前を付けて、他のステート
メントおよびシステムからそのステートメントを参照できるようにします。JCL ステートメントでは、名前を以下の方法でコーディングします。
- 名前は 3 桁目から始める必要があります。
- 名前には、1 文字から 8 文字までの英数字または国別文字 ($、#、@) を用います。 文字セットについては、表 1 を参照してください。
- 先頭文字は英字または国別文字 ($、#、@) でなければなりません。
- 名前の後には、少なくとも 1 つのブランクを続けなければなりません。
- 命令フィールド
- 命令フィールドには、ステートメントのタイプ、またはコマンド・ステート
メントの場合はコマンドを指定します。命令フィールドは、以下の方法でコーディ
ングします。
- 命令フィールドには、そのステートメントで使用できる構文で定めた文 字を指定します。
- 命令は、名前フィールドの後に続けて指定します。
- 命令の前後には、少なくとも 1 つのブランクが必要です。
- パラメーター、またはオペランド欄
- パラメーター・フィールドは、オペランド欄とも呼ばれ、コンマで区切られたパラメーターが入れられます。パラメーター・
フィールドは、以下の方法で指定します。
- パラメーター・フィールドは、命令フィールドの後に続けて指定します。
- パラメーター・フィールドの前には、少なくとも 1 つのブランクが必要です。
パラメーター・フィールドのコーディングについては、パラメーター・フィールド を参照してください。
- コメント欄
- コメント欄には、制御ステートメントをコーディングするときに役立ちそうなメモ書きを入れます。コメント欄は以下の方法でコーディングします。
- コメント欄は、パラメーター・フィールドの後に続けます。
- コメント欄の前には、少なくとも 1 つのブランクが必要です。
後続ステートメントにパラメーター・フィールドを継続する場合でも、パラメータ ー・フィールドの後にコメントをコーディングすることができます。 JCL ステートメントの継続を参照してください。
ほとんどのステートメントで、パラメーターを指定しない場合、コメントを付けな いでください。
ステートメント |
フィールド |
---|---|
JCL Command |
// command [parameter] [comments] |
COMMAND |
//[name] COMMAND ‘command command-operand’ [comments] |
Comment |
//* comments |
CNTL |
//label CNTL [* comments] |
DD |
//[ddname] DD [parameter [comments]] |
Delimiter |
/* [comments] |
ENDCNTL |
//[label] ENDCNTL [comments] |
EXEC |
//[stepname] EXEC parameter [comments] |
EXPORT |
//[label] EXPORT [comments] |
IF/THEN/ELSE/ENDIF |
//name IF [relational expression] THEN [comments] |
INCLUDE |
//[name] INCLUDE parameter [comments] |
JCLLIB |
//[name] JCLLIB parameter [comments] |
JOB |
//jobname JOB [parameter [comments]] |
Null |
// |
OUTPUT JCL |
//name OUTPUT parameter [comments] |
PEND |
//[name] PEND [comments] |
PROC (cataloged) |
//[name] PROC [parameter [comments]] |
PROC (in-stream) |
//name PROC [parameter [comments]] |
SCHEDULE |
//[name] SCHEDULE parameter [comments] |
SET |
//[name] SET parameter [comments] |
XMIT |
//[name] XMIT parameter[,parameter] [comments] |
ステートメントのフィールドの位置 ID フィールドを 1 桁目から指定し、名前フィールドは ID の直後に ブランクを入れずに指定します。命令フィールド、パラメーター・フィールド、お よびコメント欄は、フリー・フォームで指定します。フリー・フォームとは、各フィールドが特定の桁から始まらないという意味です。各フィールドの間に、最低 1 つのブランクを残してください。このブランクは、フィールド間を区切る役割をします。
コメント・ステートメント以外のステートメントで は、72 桁目以降のフィールドをコーディングに使用できません。73 桁から 80 桁は z/OS® では無視されます。一般にこれらの桁はシーケンス番号に使用されます。 フィール ドの合計長が 71 桁を超える場合、そのフィールドを 1 つまたは複数の後続の ステートメントに続けます。フィールドの継続については、 JCL ステートメントの継続 で説明します。コメント・ステートメントは、80 桁までコーディングできます。
JCL ステートメントの最大長は、8194 文字に制限されます。
キーワードは、パラメーターまたはサブパラメーターのみに使用してください。 任意の JCL、JES2、JES3 のステートメントで用いるパラメーター・キーワード またはサブパラメーター・キーワードを シンボリック・パラメーター、名前、またはラベルとして使用しないでください。