文字セット

ジョブ制御ステートメントをコーディングする場合 は、表 1 にある文字セットの文字を使用します。表 2 には、ジョブ制御ステートメントで構文上の機能を果 たす特殊文字が列挙してあります。

表 1. 文字セット
文字セット 内容 詳細

英数字

英字
数値

大文字の A から Z まで
0 から 9 まで

国別
(注を参照)

単価記号
ドル記号
ポンド記号

@ (16 進数値の X'7C'X'5B'
および X'7B' で表される
文字)

特殊 (Special)

コンマ
ピリオド
スラッシュ
アポストロフィ
左小括弧
右小括弧
アスタリスク
アンパーサンド
正符号
ハイフン
等号
ブランク

,
.
/
'
(
)
*
&
+
-
=

EBCDIC テキスト EBCDIC 印刷可能文字セット 16 進数値の X'40' から
X'FE' で示される文字
注: システムは、以下に示す米国の国別文字の 16 進数表示を認識します: すなわち、@ を X'7C' として、$ を X'5B' として、# を X'7B' として認識します。 米国以外の国々では、端末装置のキーボードで米国の国別文字が別の 16 進数に変換され、 エラーの原因となる場合があります。例えば、文字の $ を X'4A' に変換している国もあります。
表 2. 構文内で使用している特殊文字
文字 構文上の機能
, パラメーターとサブパラメーターを区切る
= キーワードとその値を区切る。例: BURST=YES
( ␢ ) サブパラメーター・リスト、あるいは PDS や PDSE のメンバー名を囲む
& シンボリック・パラメーターを識別する。例: &LIB
&& 一時データ・セット名を識別する。例: &&TEMPDS。また、ストリーム内ま たは SYSOUT データ・セット名を識別する。例: &&PAYOUT
. 修飾データ・セット名の各部分を区切る。例: A.B.C。またはパラメーターや サブパラメーターのある部分を区切る。例: nodename.userid
* 前のステートメントを参照する。例えば、OUTPUT=*.名前、または、あるステー トメントにおいて、次のような特殊機能を示す: JOB ステートメント上 の  //label CNTL * とか  //ddname DD * とか  RESTART=*
' 特殊文字が入っている、特定のパラメーター値を囲む
(ブランク) フィールドを区切る

パラメーター内の特殊文字: 構文またはパラメーターについての記述では、指定する変数に 特殊文字を入れられるかどうかを示しています。構文上の機能として使用されない 特殊文字を含むことができるパラメーターおよびサブパラメーターは、普通、 ACCT='123+456' のように、アポストロフィで囲む必要があります。パラ メーターまたはサブパラメーターの一部にアポストロフィを含む場合は、 O'NEIL を 'O''NEIL' と指定するように、それぞれアポス トロフィを 2 つ重ねてコーディングしてください。

表 3 には、アポストロフィで囲まなくても、ある特殊文字を 入れることができるパラメーターがリストしてあります。

アンパーサンドは、JCL でシンボリック・パラメーター (システム・シンボルと JCL シンボルの使用 を参照) の 先頭を示すために使用します。パラメーターにアンパーサンドが指定されており、 システムにはそのアンパーサンドをシンボリック・パラメーターとして解釈させたくないとき には、そのアンパーサンドの前にアンパーサンドを入れ、2 つの連続したアンパー サンドを指定します。例えば、次のように指定します。
//S1   EXEC  PGM=IEFBR14,ACCT='&&ABC'
//DD1  DD    DSN=&&TEST,UNIT=SYSDA,SPACE=(TRK,(1,1))

システムは、2 個のアンパーサンドを単一文字として扱います。アンパーサンドを含むパラメーター (一時データ・セットを表す DSNAME パラメーター以外のもの) はアポストロフィで囲み、これによるエラーを避けるようにしてください。

表 3. アポストロフィで囲む必要のない特殊文字
ステートメントとパラメーターまたはサブパラメーター アポストロフィで囲む必要のない特殊文字   例
JOB アカウンティング情報 ハイフン (-) //JOBA JOB D58-D04
JOB プログラマー名 ハイフン (-)、先行ピリオド、または中間のピリオド。末尾ピリオド は、アポストロフィで囲む必要がある点に注意してください。

//JOBB JOB ,S-M-TU
//JOBC JOB ,.ABC
//JOBD JOB ,P.F.M
//JOBE JOB ,'A.B.C.'

EXEC ACCT ハイフン (-) またはプラス・ゼロ (+0、オーバーパンチ)

//S1 EXEC PGM=A,ACCT=D58-LOC
//S2 EXEC PGM=B,ACCT=D04+0

DD DSNAME ハイフン (-) DSNAME=A-B-C
  修飾データ・セット名を示すピリオド DSNAME=A.B.C
  一時データ・セット名を示し、またストリーム内または SYSOUT データ・セット 名を示す二重アンパーサンド

DSNAME=&&TEMPDS
 
DSNAME=&&PAYOUT

 

区分データ・セット (PDS) または拡張区分データ・セット (PDSE) のメンバー名、または世代別データ・セットの世代番号を囲む括弧

DSNAME=PDS1(MEMA)
DSNAME=ISDS(PRIME)
DSNAME=GDS(+1)

  世代別データ・グループの世代を指定するプラス (+) またはマイナス (-) 符号 DSNAME=GDS(-2)
DD VOLUME=SER ハイフン (-) VOLUME=SER=PUB-RD
DD UNIT 装置タイプ ハイフン (-) UNIT=SYSDA