Netstat SRCIP/-J レポート
SRCIP プロファイル・ステートメントを使用して構成されたジョブ固有および宛先固有の情報を表示します。SRCIP ステートメントについて詳しくは、「z/OS Communications Server: IP 構成解説書」を参照してください。
TSO 構文
ターゲット
TCp tcpname を使用して、特定の TCP/IP アドレス・スペースについてのレポートを提供します。TCp パラメーターについて詳しくは、Netstat コマンドのターゲットを参照してください。
出力
デフォルト出力オプションは、ユーザーの端末に出力を表示します。その他のオプションについては、TSO NETSTAT コマンドの構文またはNetstat コマンドの出力を参照してください。
z/OS UNIX 構文
ターゲット
-p tcpname を使用して、特定の TCP/IP アドレス・スペースについてのレポートを提供します。 -p パラメーターについて詳しくは、Netstat コマンドのターゲットを参照してください。
出力
デフォルト出力オプションは、z/OS UNIX シェル標準出力に出力を表示します。 その他のオプションについては、z/OS UNIX netstat コマンド構文またはNetstat コマンドの出力を参照してください。
コマンド構文例
TSO 環境からの場合
NETSTAT SRCIP
UNIX シェル環境からの場合
netstat -J
レポート例
以下の例は、TSO NETSTAT コマンドを使用して生成されたものです。z/OS UNIX netstat コマンドは、TSO NETSTAT コマンドと同じフォーマットでデータを表示します。
IPv6 使用不能 (短形式)
NETSTAT SRCIP
MVS TCP/IP NETSTAT CS V2R2 TCPIP Name: TCPCS 20:30:49
Source IP Address Based on Job Name:
Job Name Type Flg Source
-------- ---- --- ------
* IPV4 C 9.67.5.16
T* IPV4 S 9.67.5.15
TCPUSR1* IPV4 B 9.67.5.12
U* IPV4 C 9.67.5.14
USER1* IPV4 S 9.67.5.13
USER12 IPV4 B 9.67.5.11
Source IP Address Based on Destination:
Destination Source
----------- ------
10.1.0.0/16 9.1.1.2
10.1.1.1 9.1.1.1
IPv6 使用可能または長形式の要求
NETSTAT SRCIP
MVS TCP/IP NETSTAT CS V2R2 TCPIP Name: TCPCS 20:30:49
Source IP Address Based on Job Name:
Job Name Type Flg Source
-------- ---- --- ------
* IPV4 C 9.67.5.16
* IPV6 C DVIPA66
T* IPV4 S 9.67.5.15
T* IPV6 S 2000::9:67:5:15
TCPUSR1* IPV4 B 9.67.5.12
TCPUSR2* IPV6 B DVIPA62
TCPUSR3* IPV6 TEMPADDRS
TCPUSR4* IPV6 PUBLICADDRS
U* IPV4 C 9.67.5.14
U* IPV6 C DVIPA64
USER* IPV6 C 2000::9:67:5:13
USER1* IPV4 C 9.67.5.13
USER12 IPV4 C 9.67.5.11
U27 IPV6 C 2000::9:67:5:11
Source IP Address Based on Destination:
Destination: 10.1.0.0/16
Source: 9.1.1.2
Destination: 10.1.1.1
Source: 9.1.1.1
Destination: 2001:0db8::0522:f103
Source: 2000::9:67:5:10
Destination: 2001:0db8::/32
Source: DVIPA66
レポート・フィールドの説明
- 宛先
- アウトバウンド TCP 接続に対する送信元 IP アドレスを提供するために指定の送信元が使用される、宛先 IP アドレス、ネットワーク・アドレス、またはサブネット・アドレスです。接続の宛先アドレスが複数の Destination 値と一致する場合は、最も完全な一致が選択されます。接続のジョブ名がワイルドカード文字ではない文字が少なくとも 1 つある Job Name 値と一致する場合、Destination 指定は無視されます。ただし、Destination の一致は JOBNAME * の一致を指定変更します。
- Job Name
- この項目に一致するジョブの名前。ジョブ名は、アスタリスク (*) で終了することができます。アスタリスクの前の同じ文字で始まる任意の実際に実行中のジョブ名は、この指定に一致します。 数種類の異なる指定がある場合は、マッチングする項目は、最も完全に一致しているもの (完全一致か、または、アスタリスクの前までのジョブ固有の送信元 IP アドレスの宛先の文字のほとんどが一致する項目のいずれか) に決定されます。このフィールドのアスタリスク (*) は、すべてのアプリケーションが項目と一致することを示します。
IP アドレスまたはインターフェース名が送信元の列に表示されている場合、ジョブ名の値は、指定のインターフェースが送信元 IP アドレスとして使用されるジョブの名前です。 アスタリスク (*) は、TCP 接続要求を発行するすべてのアプリケーションが、指定された送信元 IP アドレスまたはインターフェースに関連付けられていることを示します。これらは宛先アドレスが Destination 値と一致するアウトバウンド接続を除き、既存の TCPSTACKSOURCEVIPA 仕様をオーバーライドします。
TEMPADDRS が送信元の列に表示されている場合、ジョブ名の値は、デフォルトのソース・アドレス選択アルゴリズムを使用して送信元 IP アドレスを選択しているとき、一時 IPv6 アドレスがパブリック IPv6 アドレスよりも優先されるジョブの名前です。PUBLICADDRS が送信元の列に表示されている場合、ジョブ名の値は、デフォルトのソース・アドレス選択アルゴリズムを使用して送信元 IP アドレスを選択しているときに、パブリック IPv6 アドレスが一時 IPv6 アドレスよりも優先されるジョブの名前です。ジョブ名の列のアスタリスク (*) は、すべてのアプリケーションがその項目と一致することを示します。デフォルトのソース・アドレス選択についての詳細は、「z/OS Communications Server: IPv6 ネットワークとアプリケーション開発ガイド」を参照してください。
- タイプ
- このジョブ固有の送信元 IP アドレスが適用されるアドレス・ファミリーで、IPv4 または IPv6 のいずれかです。送信元の列に TEMPADDRS または PUBLICADDRS の値が表示される項目の値は常に IPv6 です。
- Flg
- このフラグは、SRCIP プロファイル・ステートメントの JOBNAME パラメーターで定義されたパラメーター値を表します。
- B
- Both の値がこの SRCIP JOBNAME ステートメントに指定されました。この JOBNAME ステートメントは、TCP クライアントとサーバー・アプリケーションの両方に使用されます。サーバー・アプリケーションの場合は、IPv4 INADDR_ANY アドレスまたは IPv6 未指定アドレス (in6addr_any) で bind() 機能呼び出しを行うサーバーのみに適用されます。
- C
- Client の値がこの SRCIP JOBNAME ステートメントに指定されました (またはデフォルトで設定されました)。この JOBNAME ステートメントは、TCP アウトバウンド (クライアント) 接続のみに使用されます。
- S
- Server の値がこの SRCIP JOBNAME ステートメントに指定されました。この JOBNAME ステートメントは、IPv4 INADDR_ANY アドレスまたは IPv6 未指定アドレス (in6addr_any) で bind() 機能呼び出しを行うサーバー・アプリケーションに使用されます。
送信元の列に TEMPADDRS または PUBLICADDRS の値が表示される項目の場合、このフィールドはブランクです。
- ソース
-
- IP address または interface name
- TCP クライアントまたはサーバー・アプリケーションの送信元 IP アドレスを提供するために使用されるインターフェース名または IP アドレスです。
- 送信元アドレスが宛先の表示行より後に表示される場合、対応する宛先の値と一致する宛先 IP アドレスを持つ TCP クライアント・アプリケーションがこの送信元アドレスを使用します。
- 送信元アドレスがジョブ名の値とともに表示される場合、対応するジョブ名の値と一致するジョブ名を持つ IPv4 および IPv6 TCP クライアントとサーバー・アプリケーションの両方が、フラグ・フィールドの値 (Both、Client のみ、または Server のみ) に応じてこの送信元アドレスを使用します。
- TEMPADDRS
- 指定されたジョブの送信元 IP アドレスを選択するために IPv6 のデフォルトのアドレス選択アルゴリズムを使用する場合、パブリック IPv6 アドレスよりも一時 IPv6 アドレスを優先することを示します。
- PUBLICADDRS
- 指定されたジョブの送信元 IP アドレスを選択するために IPv6 のデフォルトのアドレス選択アルゴリズムを使用する場合、一時 IPv6 アドレスよりもパブリック IPv6 アドレスを優先することを示します。