onslookup/nslookup (対話モード): ネーム・サーバーへの複数照会の実行

対話モードでは、 さまざまなホストとドメインに関する情報について、1 つ以上のネーム・サーバーを繰り返し照会して、 その情報をコンソールに表示したり、場合によっては、 応答データをファイルに書き込むことができます。nslookup は、z/OS UNIX シェルにおける onslookup コマンドの同義語です。nslookup のコマンド構文は、onslookup コマンドのものと同じです。

対話モードに入ることができるのは、以下の場合に限られます。
  • コマンド呼び出しで引数を指定しない。デフォルトのネーム・サーバーが使用されます。
  • 最初の引数はハイフン (-)、2 番目の引数はネーム・サーバーのホスト名または IP アドレスです。
対話モードの場合は、以下のとおりです。
  • 選択されたネーム・サーバーに対して初期照会が行われ、サーバーがアクセス可能であることが 検証されます。
  • server または lserver サブコマンドを使用して別のサーバーを指定しない限り、 後続のすべての対話式照会はそのサーバーに送られます。
  • コマンド行の長さは、256 文字未満であることが必要です。
  • 組み込みコマンドをホスト名として扱う場合は、その前にエスケープ文字 (¥) を付けます。 認識できないコマンドは、ホスト名として解釈されます。

onslookup オプションの全リストと説明については、onslookup オプションを参照してください。有効なコマンドと開始オプションのリストについては、nslookup のバージョンを 参照してください。

形式:

  • 対話モード
    構文図を読む構文図をスキップする
    >>-onslookup--+-----------------+--+------------------+--------->
                  | .-------------. |  +- -server_name----+   
                  | V             | |  '- -server_address-'   
                  '---| -Option |-+-'                         
    
    >--Enter-------------------------------------------------------><
    
    
  • 対話式コマンド、後続の照会
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    >>-+----------------------+--Enter-----------------------------><
       +-exit-----------------+          
       +-host--+--------+-----+          
       |       '-server-'     |          
       +-lserver--+-name----+-+          
       |          '-address-' |          
       +-server--+-name----+--+          
       |         '-address-'  |          
       '-set -| option |------'          
    
    

パラメーター:

-Option
onslookup オプションの説明については、onslookup オプションを参照してください。
-server_name
デフォルトのネーム・サーバーに対して、-server_name を IP アドレスにマップするように指示してから、そのアドレスにあるネーム・サーバーを使用します。この引数はオプションです。デフォルトは、onslookup の構成で説明した検索順序により検出されたデフォルトの ネーム・サーバーです。この名前は、IPv4 アドレスに解決される名前であっても、IPv6 アドレスに解決される名前であっても構いません。
-server_address
デフォルトのネーム・サーバー以外の、照会するネーム・サーバーの IP アドレスを指定します。 このアドレスの照会は、最初にデフォルトのネーム・サーバーに対して行われ、IP アドレスがサーバー のドメイン・ネームにマップされます。この引数はオプションです。デフォルトは、onslookup の構成で説明した検索順序により検出されたデフォルトの ネーム・サーバーです。 これは、IPv4 であっても、IPv6 アドレスであっても構いません。
exit
onslookup 対話モードを終了します。
host
host は、ネーム・サーバーに解決させるホスト名または IP アドレスです。この形式を使用して、現行デフォルト・サーバーを使用する、あるいは指定されている場合 は server を使用するホストの情報を検索します。host が IP アドレスであり、照会タイプが A または PTR の場合、ホスト名が返されます。host が名前であり、さらに末尾にピリオドが無い 場合は、デフォルトのドメイン・ネームがその名前に付加されます。(この動作は、設定オプション -domain、-srchlist、-defname、および -search によって異なります。) 現行のドメイン以外のホストを検索する場合は、 名前にピリオドを付加します。
lserver
デフォルトのサーバーを name または address によって判別されるサーバーに変更します。このコマンドは、最初のサーバーを使用して新規サーバーの情報を見つけます。 これは IPv4 または IPv6 に変換される名前であっても、 あるいは実際の IPv4 または IPv6 アドレスであっても構いません。

権限サーバー回答が見つからない場合は、応答を持っている可能性のあるサーバーの名前が戻されます。

server
デフォルトのサーバーを name または address によって判別されるサーバーに変更します。このコマンドは、現行のデフォルトのサーバーを使用して新規サーバーの情報を見つけます。 これは IPv4 または IPv6 に変換される名前であっても、 あるいは実際の IPv4 または IPv6 アドレスであっても構いません。

権限サーバー回答が見つからない場合は、応答を持っている可能性のあるサーバーの名前が戻されます。

set keyword
照会の環境を変更することができます。使用できる キーワード と値を以下に示します。
all
頻繁に使用される設定オプションの現行値を印刷します。また、現行のデフォルトのサーバー およびホストに関する情報も印刷されます。
class=query_class
このクラスは、情報のプロトコル・グループを指定します。class は、照会クラス を変更します。有効な照会タイプの詳細については、「z/OS Communications Server: IP 構成解説書」を参照してください。 デフォルトのクラスは、IN です。 キーワード class は、cl に短縮できます。
[no]d2
完全デバッグ・モードをオン (d2) またはオフ (nod2) にします。デバッグ、d2 およびトレース・リゾルバーの間に違いはありません。 これにより、nslookup 内部トレースがオンになります。 デフォルトは、nod2 です。
[no]debug
基本デバッグ・モードをオン (debug) またはオフ (nodebug) にします。 サーバーに送信されたパケットとその結果の応答に関する情報が印刷されます。 デフォルトは、nodebug です。キーワード debug は、deb に 短縮できます。
[no]defname
設定されると、デフォルトのドメイン・ネームを単一コンポーネントのルックアップ要求 (ピリオドを含まない要求) に付加します。デフォルトは、defname です。 キーワード defname は、def に短縮できます。 これは [no]search オプションと同じです。'-domain=' オプションを指定すると、デフォルトのドメイン・ネームが照会する名前に付加されることにもなります。
domain=name
デフォルトのドメイン・ネーム を name に変更します。defname と検索オプションに応じて、デフォルトのドメイン・ネーム をルックアップ要求に付加します。キーワード domain は、do に短縮できます。これによって、-search オプションも オンになります。また、これがデフォルトの検索リストとなり、リゾルバー構成ファイルで指定されたデフォルトのドメインをオーバーライドします。
port=value
デフォルトの TCP/UDP ネーム・サーバーのポートを、value に変更します。デフォルトのポート番号は 53 です。キーワード port は、po に短縮できます。
querytype=type
  • キーワード querytype は、type に短縮できます。
  • キーワード querytype は、qu に短縮することもできます。

情報の照会のタイプを type に変更します。有効な照会タイプの詳細については、「z/OS Communications Server: IP 構成解説書」を参照してください。 デフォルト は、A です。

[no]recurse
ネーム・サーバーに情報が無い場合には、他のサーバーを照会するように、ネーム・サーバーに 指示します。デフォルトは、recurse です。キーワード recurse は、rec に 短縮できます。
retry=number
再試行の回数を number に設定します。 要求に対する応答が一定時間内 (set timeout で変更される) に受信されない場合は、 タイムアウト期間が 2 倍にされ、要求が再送されます。再試行の値は、中止する前に要求が送信される回数を制御します。デフォルトは 4 です。キーワード retry は、ret に 短縮できます。
[no]search
ルックアップ要求で、少なくとも 1 つのピリオドがあるが、末尾はピリオドで終わっていない場合、 応答を受け取るまで、ドメイン検索リストのドメイン・ネームをその要求に付加します。 デフォルトは、search です。キーワード search は、sea に短縮できます。 これは [no]defname オプションと同じです。
timeout=number
応答待ちの初期タイムアウト間隔を number 秒に変更します。 再試行するごとに、タイムアウト期間は 2 倍になります。デフォルトは、5 秒です。キーワード timeout は、t に短縮できます。
[no]vc
要求をサーバーに送信する場合は、常にバーチャル・サーキット (TCP) を使用します。デフォルトは、novc です。キーワード vc は、v に短縮できます。