DIG コマンド: ネーム・サーバーの照会
DIG をコマンド・モード (すべてのオプションを呼び出しコマンド行に指定する) で、あるいは バッチ・モード (照会のグループをデータ・セットに入れて一回の DIG の呼び出しで実行する) で 使用することができます。DIG は、NSLOOKUP の大部分の機能を含めて、照会と画面出力を制御するためのオプションを 数多く持っています。
-f data_set オプションを使用して、バッチ・モード照会用のデータ・セット を作成することができます。データ・セットは、1 行に 1 つの完全な照会を含んでおり、 これが 1 回の DIG の呼び出しで実行されます。キーワード DIG は、バッチ・データ・セットで照会を指定する場合には使用しません。ブランク行は無視され、最初の桁が # 記号またはセミコロン (;) で始まる 行はコメント行です。
最初のコマンド行で指定されたオプションは、明示的にオーバーライドされない限り、 バッチ・データ・セットにあるすべての照会について有効です。DIG 操作の制御をより強化するために、バッチ・データ・セット内で 使用するためのいくつかのオプションが専用に用意されています。
いくつかの内部状態情報を TCPIP.DATA データ・セットから取り出します。TCPIP.DATA データ・セットの詳細については、「z/OS Communications Server: IP 構成ガイド」を参照してください。
形式:
>>-DIG--+---------+--+-------------+--+-------+--+--------+-----> '-@server-' '-domain_name-' '-qtype-' '-qclass-' .-----------------------. V | >--+------------+----+-------------------+-+--------------------> '-%--comment-' '-| +queryoption |-' .---------------------. V | >----+-----------------+-+------------------------------------->< '-| -digoption |-' +queryoption |--+----------------------------+-------------------------------| | .-noaaonly-. | +-+-aaonly---+---------------+ | .-addit---. | +-+-noaddit-+----------------+ | .-answer---. | +-+-noanswer-+---------------+ | .-author---. | +-+-noauthor-+---------------+ | .-nocl-. | +-+-cl---+-------------------+ | .-cmd---. | +-+-nocmd-+------------------+ | .-nod2-. | +-+-d2---+-------------------+ | .-debug---. | +-+-nodebug-+----------------+ | .-defname---. | +-+-nodefname-+--------------+ +-domain--=--name------------+ | .-Header---. | +-+-noHeader-+---------------+ | .-header---. | +-+-noheader-+---------------+ | .-noignore-. | +-+-ignore---+---------------+ | .-noko-. | +-+-ko---+-------------------+ +-pfand--=--number-----------+ +-pfdef----------------------+ +-pfmin----------------------+ +-pfor--=--number------------+ +-pfset--=--number-----------+ | .-noprimary-. | +-+-primary---+--------------+ | .-noqr-. | +-+-qr---+-------------------+ | .-ques---. | +-+-noques-+-----------------+ | .-recurse---. | +-+-norecurse-+--------------+ | .-reply---. | +-+-noreply-+----------------+ +-retry--=--limit------------+ | .-nosort-. | +-+-sort---+-----------------+ | .-stats---. | +-+-nostats-+----------------+ +-timeout--=--time_out_value-+ | .-ttlid---. | +-+-nottlid-+----------------+ | .-novc-. | '-+-vc---+-------------------' -digoption |--+---------------------------------------+--------------------| +-c-- --query_class---------------------+ +-envsav--------------------------------+ +-envset--------------------------------+ +-f-- --data_set------------------------+ +-P-------------------------------------+ | .-53---------. | +-+-p-- --port-+------------------------+ | .-nostick-. | +-+-stick---+---------------------------+ | .-0-------------. | +-+-T-- --seconds-+---------------------+ +-t-- --query_type----------------------+ '-x-- --dotted_decimal_notation_address-'
パラメーター:
- @server
- 照会について連絡するネーム・サーバーのドメイン・ネームまたは IP アドレスを指定します。
デフォルトは、TCPIP.DATA データ・セットで指定されたネーム・サーバーです。
TSO DIG は IPv4 アドレスのみを使用することができます。
ドメイン・ネームが指定された場合、DIG は、MVS™ 用 TCP/IP プログラミング・インターフェースで提供されるリゾルバー・ライブラリー・ルーチンを使用して、この名前を IP アドレスにマップします。
- domain_name
- 情報が必要なドメインの名前を指定します。TCPIP.DATA データ・セットに指定されたデフォルトのドメインにドメイン・ネームが存在しない場合は、 完全修飾ドメイン・ネームを指定する必要があります。
- qtype
- 実行される照会のタイプを指定します。DIG は、MAILA、MD、MF、および NULL の
照会タイプはサポートしていません。ワイルドカード照会タイプは、ANY、MAILB、および AXFR です。有効な照会タイプの詳細については、「z/OS Communications Server: IP 構成解説書」を参照してください。
qtype オプションを省略すると、デフォルトの照会タイプは A (アドレス照会) に なります。
- qclass
- 照会の中で要求するネットワーク・クラスを指定します。DIG は、IN、 CHAOS、HESIOD、 および ANY ネットワーク・クラスのみを認識します。
- %comment
- DIG コマンドにコメントを組み込む方法を与えます。DIG は、パーセント (%) 文字から次のスペース文字 (スペースまたはレコード
終わり) までの文字はいずれも無視します。このオプションは、バッチ・データ・セットでコマンドに注釈を付けるときに便利です。
例えば、ドメイン名ではなく小数点付き 10 進表記の IP アドレスを使用すると、アドレスのマッピングに関連した オーバーヘッドはいずれも取り除かれますが、これによってコマンドが読みにくくなります。そこで、バッチ・データ・セットでは、読みやすくするために、ドメイン・ネームをコメントとして 組み込むことができます。
- +queryoption
- 正符号 (+) 文字の後のストリングを照会オプションとして解釈します。
照会オプションの形式は次のとおりです。
parameter[=value]
また、照会オプションは、NSLOOKUP の SET サブコマンド・オプションのスーパーセットです。- aaonly
- 照会に対して権限のある応答のみを受け入れます。
- noaaonly
- 照会に対するすべての応答を受け入れます。このオプションがデフォルトです。
- addit
- 応答の追加セクションを印刷します。追加セクションは、明示的には要求されなかったが、 役に立つ可能性のあるリソース・レコードを含んでいます。このオプションの詳細については、RFC 1035 を参照してください。このオプションがデフォルトです。
- noaddit
- 応答の追加セクションを印刷しません。
- answer
- 応答の回答セクションを印刷します。回答セクションには、照会を満たす ネーム・サーバー・データベースからのすべてのリソース・レコードのセットが含まれています。このオプションがデフォルトです。
- noanswer
- 応答の回答セクションを印刷しません。
- author
- 応答の権限セクションを印刷します。権限セクションには、照会の 権限のあるネーム・サーバーのアドレスを指定するリソース・レコードが含まれています。このセクションは、照会されたネーム・サーバーが権限回答を提供できない場合に使用されます。このオプションがデフォルトです。
- noauthor
- 応答の権限セクションを印刷しません。
- cl
- 戻されたそれぞれのリソース・レコードごとに、ネットワーク・クラス情報を印刷します。
- nocl
- 戻されたそれぞれのリソース・レコードごとに、ネットワーク・クラス情報を印刷しません。このオプションがデフォルトです。
- cmd
- 構文解析されたオプションをエコーします。このオプションがデフォルトです。
- nocmd
- 構文解析されたオプションをエコーしません。
- d2
- ネットワークに送信されたそれぞれの照会について、送信のタイム・スタンプおよび
タイムアウトのタイム・スタンプなどの詳細を印刷します。サーバーがタイムアウト期間内に応答しない場合は、DIG は、照会を別のサーバーに送信するか、
もしくは照会をオリジナルのサーバーに再送します。d2 が設定されている場合は、照会の詳細が表示されます。注: デバッグ、d2 およびトレース・リゾルバーの間に違いはありません。 リゾルバー DNS の応答と照会は、両方のオプションについてトレースされます。
- nod2
- ネットワークに送信されたそれぞれの照会について、詳細を印刷しません。このオプションがデフォルトです。
- debug
- 追加のエラー・メッセージを印刷するように、DIG に指示します。このオプションがデフォルトです。
- nodebug
- 追加のエラー・メッセージを印刷しないように、DIG に指示します。
- defname
- デフォルトのドメイン・ネームを照会の中のすべての非修飾ドメイン・ネームに付加します。デフォルトのドメイン・ネームは、+domain=name オプションを指定することによって設定 されます。 このオプションがデフォルトです。
- nodefname
- デフォルトのドメイン・ネームを照会の中のすべての非修飾ドメイン・ネームに付加しません。 このオプションによって、指定されたドメイン・ネームが変更されずにサーバーに渡されます。
- domain=name
- デフォルトのドメイン・ネームを name に設定します。最初は、デフォルトの ドメイン・ネームは TCPIP.DATA データ・セットから取得します。name の妥当性は検査 されません。defname オプションを設定すると、照会がネーム・サーバーに送信される前 に、name で指定されたドメイン・ネームが、すべての非修飾ドメイン・ネームに付加されます。
- Header
- それぞれの応答の操作コード、戻り状況、および照会 ID が含まれているヘッダー行を印刷します。このオプションは、header オプションとは異なるものです。このオプションがデフォルトです。
- noHeader
- それぞれの応答の操作コード、戻り状況、および照会 ID が含まれているヘッダー行を 印刷しません。
- header
- それぞれの応答の照会フラグを印刷します。照会フラグは、RFC 1035 で定義されています。このオプションがデフォルトです。
- noheader
- それぞれの応答の照会フラグを印刷しません。
- ignore
- 切り捨てエラーを無視します。切り捨てエラーは、単一のデータグラムにとって応答が 長すぎる場合に起こります。
- noignore
- 切り捨てエラーを報告します。このオプションがデフォルトです。
- ko
- バッチ・モード専用の照会で、バーチャル・サーキットをオープンにしておきます。このオプションは、コマンド行で使用した場合、あるいはデータグラムを使用して照会を移送する場合は無効になります (本書の後半にある novc オプションを参照)。
- noko
- バッチ・モード専用の照会で、バーチャル・サーキットをオープン状態にしません。このオプションがデフォルトです。
- pfand=number
- 現行の印刷フラグと number で指定した値とのビット単位の AND を実行します。
数値は、8 進数、10 進、または 16 進数のいずれでも構いません。注: 数値を 8 進数で指定するには、その数値の前に 0 が必要です。 数値を 16 進数で指定するには、その数値の前に 0X が必要です。
- pfdef
- 印刷フラグをデフォルト値に設定します。デフォルトの印刷フラグの値は 0x2FF9 です。照会タイプ AXFR の場合、印刷フラグの値は 0x24F9 です。注: 数値を 8 進数で指定するには、その数値の前に 0 が必要です。 数値を 16 進数で指定するには、その数値の前に 0X が必要です。
- pfmin
- 印刷フラグを最小デフォルト値に設定します。このオプションは、各応答について最小限の情報を表示するように指定します。
最小印刷フラグの値は、0xA930 です。注: 数値を 8 進数で指定するには、その数値の前に 0 が必要です。 数値を 16 進数で指定するには、その数値の前に 0X が必要です。
- pfor=number
- 現行の印刷フラグと number で指定した値とのビット単位の OR を実行します。
数値は、8 進数、10 進、または 16 進数のいずれでも構いません。注: 数値を 8 進数で指定するには、その数値の前に 0 が必要です。 数値を 16 進数で指定するには、その数値の前に 0X が必要です。
- pfset=number
- 印刷フラグを number で指定された値に設定します。
数値は、8 進数、10 進、または 16 進数のいずれでも構いません。注: 数値を 8 進数で指定するには、その数値の前に 0 が必要です。 数値を 16 進数で指定するには、その数値の前に 0X が必要です。印刷フラグは、16 ビットの値で表されます。以下のリストは、印刷フラグの個々のビットを、 最大重みビットから最小重みビットへの順に示したものです。
- 0
- 応答レコードのソート
- 1
- 未使用
- 2
- 応答セクションの表示
- 3
- 照会セクションの表示
- 4
- 基本ヘッダーの表示
- 5
- 応答レコードの存続時間 (TTL) の表示
- 6
- 照会および応答のフラグ表示
- 7
- 応答レコード合計を持つセクション・ヘッダーの表示
- 8
- 追加サブセクションの表示
- 9
- 権限サブセクションの表示
- 10
- 回答サブセクションの表示
- 11
- 質問サブセクションの表示
- 12
- DIG コマンド行のエコー
- 13
- 応答レコードの照会クラス情報の表示
- 14
- 未使用
- 15
- 統計の表示
- primary
- ゾーンに 1 次ネーム・サーバーのみを組み込むか、または 2 次ネーム・サーバーを組み込みます。
- noprimary
- ゾーンに 1 次ネーム・サーバーのみを使用してはならないことを示します。このオプションがデフォルトです。
- qr
- 発信照会を印刷します。発信照会は、ヘッダーと質問セクション、空の回答セクション、 追加セクション、および権限セクションから構成されます。発信照会の詳細については、RFC 1035 を参照してください。
- noqr
- 発信照会を印刷しません。このオプションがデフォルトです。
- ques
- 応答の質問セクションを印刷します。質問セクションには、オリジナルの照会が含まれています。このオプションがデフォルトです。
- noques
- 応答の質問セクションを印刷しません。
- recurse
- ネーム・サーバーを照会する際に、再帰的な照会を要求します。このオプションがデフォルトです。
- norecurse
- 再帰的な照会を要求しないことを指定します。
- reply
- ネーム・サーバーからの応答を印刷します。このオプションがデフォルトです。
- noreply
- ネーム・サーバーからの応答を印刷しません。このオプションを使用不可にすると、 ネーム・サーバーの応答の印刷に影響する他の印刷フラグが無視され、応答のいずれのセクションも 印刷されません。
- retry=limit
- 要求の再送回数を指定します。要求が送信され、応答のタイムアウト期間の期限が切れる
と、limit で指定された値を超えるまで、要求が再送されます。limit で指定
された値によって、ネーム・サーバーに連絡する試行回数が決まります。limit の
デフォルト値は、TCPIP.DATA データ・セットから取り出します。
limit を 0 に設定 すると、DIG はネーム・サーバーと連絡できなくなります。この結果、エラー・メッセージ no response from server が出されます。
DIG の再試行のプロシージャーでは、limit 値およびタイムアウト期間の両方を使用 しています。要求が再送されるごとに、要求のタイムアウト期間は、前回の試行の際のタイムアウト期間 の 2 倍になります。
- sort
- 印刷する前に、リソース・レコードをソートします。レコードは、レコード・タイプ名のアルファベット順にソートされます。
- nosort
- 印刷する前に、リソース・レコードをソートしません。このオプションがデフォルトです。
- stats
- 照会の日時、照会および応答パケットのサイズ、および使用したサーバー名などの照会統計を 印刷します。このオプションがデフォルトです。
- nostats
- 照会統計を印刷しません。
- timeout=time_out_value
- 要求のタイムアウト待ちを秒数で指定します。デフォルトのタイムアウト値は、データ・セットから取り出します。
- ttlid
- 応答のそれぞれのリソース・レコードごとに、存続時間 (TTL) を印刷します。このオプションがデフォルトです。
- nottlid
- 応答のそれぞれのリソース・レコードごとに、存続時間 (TTL) を印刷しません。
- vc
- バーチャル・サーキット (TCP 接続) を使用して、照会をネーム・サーバー またはデータグラムへ移送します。 デフォルトは、TCPIP.DATA データ・セットから取り出します。
- novc
- バーチャル・サーキットを使用して、照会をネーム・サーバーまたはデータグラムへ移送しません。このオプションがデフォルトです。
- -digoption
- ハイフン (-) の後のストリングを、DIG オプションとして解釈します。DIG オプションは、1 つのパラメーターであるか、もしくは単一文字の後にパラメーターが続きます。
- c query_class
- コマンド・モード照会またはバッチ照会が、所定のネットワーク・クラスを持つ リソース・レコードを検索することを指定します。このトピックで説明している qclass パラメーターを使用して照会クラスを指定することもできます。このオプションは、簡略記号のほかに、それと同じクラスを定義する数値も受け入れます。
- envsav
- user_id.DIG.ENV データ・セットの現行コマンド行で指定された環境を保管する ように、DIG に指示します。DIG 環境については、DIG 内部状態情報に説明があります。この hlq.DIG.ENV データ・セットは、DIG が呼び出されるごとに、デフォルト環境を初期化します。
- envset
- このオプションは、バッチ・モードの場合のみ有効です。これは、 バッチ・データ・セットの中の現在行で指定されたデフォルト環境 (DIG 内部状態情報を参照) を 設定するように、DIG に指示します。このデフォルト環境は、バッチ・データ・セットの中の後続の すべての照会で、あるいはバッチ・データ・セットの中の次の行が -envset オプションを持つ 行に達するまで、有効のままになっています。
- f data_set
- DIG バッチ・モード照会のためのデータ・セットを指定します。バッチ・データ・セットは、
順番に実行される照会のリストを含んでいます。バッチ・データ・セットで照会を指定する場合には、キーワード DIG は使用しません。最初の桁が番号文字 (#) またはセミコロン (;) で始まる行は
コメント行であり、ブランク行は無視されます。オリジナルのコマンド行で指定されていたオプションは、
明示的に上書きされない限り、バッチ・データ・セットにあるすべての照会について有効です。以下の例は、バッチ・データ・セットを示しています。
# A comment ; more comments wurrup any in +noH =noqu -c IN toolah +pfmin
注: エラー・メッセージが出ないようにするために、照会ストリングは 99 文字までに 制限する必要があります。 - P
- 照会応答を受信した後、応答時間を比較するために、PING コマンドを実行するように DIG に
指示します。次のコマンドの出力の最後の 3 行が、照会が戻された後に印刷されます。
PING server_name ( Length 56 Count 3
- p port
- ネーム・サーバーに連絡する際に、与えられたポート番号を使用します。ドメイン・ネーム・システムは、TCP/IP の事前割り当てのサービスであり、ポート 53 に割り振られています。 DIG はデフォルトでポート 53 を使用しますが、このオプションによってポートの割り当てをオーバーライド することができます。
- stick
- バッチ・データ・セットの中のそれぞれの行を処理する前に、 デフォルト環境 (DIG 内部状態情報を参照) を復元します。このフラグは、バッチ・モードの場合にのみ有効です。stick オプションを設定した場合、バッチ・データ・セットの中の照会は、 データ・セットの中の先行する照会で指定されたオプションによって影響を受けることはありません。
- nostick
- 後続の照会によってオプションがオーバーライドされるまで、バッチ・データ・セットの中の 現在行で指定された照会オプションが有効であるようにします。バッチ・データ・セットの中のそれぞれの照会の結果は、先行する照会に依存しています。このオプションがデフォルトです。
- T seconds
- バッチ・モードで稼働しているときの、連続する照会と照会の間の待ち時間を指定します。デフォルトの待ち時間は 0 (待たない) です。
- t query_type
- 照会で、所定のリソース・レコード・タイプを持つリソース・レコードを検索するように指定します。このトピックで説明している qtype パラメーターを使用して照会タイプを指定することもできます。このパラメーターは、簡略記号のほかに、それと同じタイプ を定義する数値も受け入れます。
- x dotted_decimal_notation_address
- in-addr.arpa ドメインの照会の指定を単純化します。
通常、このような照会は、照会タイプ PTR を nn.nn.nn.nn.in-addr.arpa に
指定することによって行われます。ここで、4 つの nn コンポーネントは、逆順にした
小数点付き 10 進表記の IP アドレス・コンポーネントによって置き換えられます。
このオプションによって、単に小数点付き 10 進表記の IP アドレスを指定するだけで、
この照会を行うことができます。
例えば、IP アドレス 101.3.100.2 に該当する ドメイン・ネームは、ドメイン・ネーム 2.100.3.101.in-addr.arpa について照会 することによって見つかります。アドレスを逆順にしたり、in-addr.arpa を付加せずに、DIG -x 101.3.100.2 を 使用することができます。
例:
System:
Ready
User:
DIG wurrup +noqu +noH +nohe +nocmd +noad +noau +nost +nocl
+nottl -envsav
System: ; Ques: 1, Ans: 2, Auth: 0, Addit: 0
;; ANSWERS:
wurrup.FOUREX.OZ. A 101.3.104.12
wurrup.FOUREX.OZ. A 101.3.100.12
以下の照会では、応答出力のどの部分がそれぞれの出力制御オプションによって制御されているのかを 示しています。それぞれの例では、出力を調整する照会オプションを使用可能または使用不可にしています。
- 照会タイプを ns に、照会クラスを in に設定し、出力の追加セクションを印刷します。
System: Ready User: DIG fourex.oz ns in +ad System: ; Ques: 1, Ans: 2, Auth: 0, Addit: 3 ;; ANSWERS: fourex.oz NS wurrup.fourex.oz fourex.oz NS canetoad.fourex.oz ;; ADDITIONAL RECORDS: wurrup.fourex.oz A 101.3.100.12 wurrup.fourex.oz A 101.3.104.12 canetoad.fourex.oz A 101.3.104.40
- 照会タイプを ns に、照会クラスを in に設定し、出力の追加セクションは印刷しますが、
回答セクションは印刷しません。
System: Ready User: DIG fourex.oz ns in +addit +noanswer System: ; Ques: 1, Ans: 2, Auth: 0, Addit: 3 ;; ADDITIONAL RECORDS: wurrup.fourex.oz A 101.3.100.12 wurrup.fourex.oz A 101.3.104.12 canetoad.fourex.oz A 101.3.104.40
- 存在しないドメインを照会し、出力の権限セクションを印刷します。
上記の例で、存在しないドメイン・ネームは noname です。System: Ready User: DIG noname +author System: ;; ->>HEADER<<- opcode: QUERY , status: NXDOMAIN, id: 3 ; Ques: 1, Ans: 0, Auth: 1, Addit: 0 ;; AUTHORITY RECORDS: fourex.oz SOA wurrup.fourex.oz adb.wurrup.fourex.oz ( 10003 ;serial 3600 ;refresh 300 ;retry 3600000 ;expire 86400 ) ;minim
- デフォルトの照会オプションを使用します。
System: Ready User: DIG wurrup System: ; Ques: 1, Ans: 2, Auth: 0, Addit: 0 ;; ANSWERS: wurrup.FOUREX.OZ. A 101.3.104.12 wurrup.FOUREX.OZ. A 101.3.100.12
- ネットワーク・クラス情報を印刷します。
System: Ready User: DIG wurrup +cl System: ; Ques: 1, Ans: 2, Auth: 0, Addit: 0 ;; ANSWERS: wurrup.FOUREX.OZ. IN A 101.3.104.12 wurrup.FOUREX.OZ. IN A 101.3.100.12
- 入力照会をエコーします。
System: Ready User: DIG wurrup +cmd System: ; <<>> DIG 2.0 <<>> wurrup +cmd ; Ques: 1, Ans: 2, Auth: 0, Addit: 0 ;; ANSWERS: wurrup.FOUREX.OZ. A 101.3.104.12 wurrup.FOUREX.OZ. A 101.3.100.12
- 出力の質問セクションを印刷します。
System: Ready User: DIG wurrup +qu System: ; Ques: 1, Ans: 2, Auth: 0, Addit: 0 ;; QUESTIONS: ;; wurrup.FOUREX.OZ, type = A, class = IN ;; ANSWERS: wurrup.FOUREX.OZ. A 101.3.104.12 wurrup.FOUREX.OZ. A 101.3.100.12
- ヘッダーをオンにします。
System: Ready User: DIG wurrup +H System: ;;>>HEADER<<- opcde: QUERY , status: NOERROR, id: 3 ; Ques: 1, Ans: 2, Auth: 0, Addit: 0 ;; ANSWERS: wurrup.FOUREX.OZ. A 101.3.104.12 wurrup.FOUREX.OZ. A 101.3.100.12
- 照会フラグを印刷します。
System: Ready User: DIG wurrup +he System: ;; flags: qr aa rd ra ; Ques: 1, Ans: 2, Auth: 0, Addit: ;; ANSWERS: wurrup.FOUREX.OZ. A 101.3.104.12 wurrup.FOUREX.OZ. A 101.3.100.12
- 質問セクションと発信照会を印刷します。
System: Ready User: DIG wurrup +qu +qr System: ; Ques: 1, Ans: 0, Auth: 0, Addit: 0 ;; QUESTIONS: ;; wurrup.FOUREX.OZ, type = A, class = IN ; Ques: 1, Ans: 2, Auth: 0, Addit: 0 ;; QUESTIONS: ;; wurrup.FOUREX.OZ, type = A, class = IN ;; ANSWERS: wurrup.FOUREX.OZ. A 101.3.104.12 wurrup.FOUREX.OZ. A 101.3.100.12
- 照会統計を印刷します。
System: Ready User: DIG fourex.oz ns in +stats System: ; Ques: 1, Ans: 2, Auth: 0, Addit: 3 ;; ANSWERS: fourex.oz NS wurrup.fourex.oz fourex.oz NS canetoad.fourex.oz ;; FROM: FOUREXVM1 to SERVER: default -- 101.3.104.40 ;; WHEN: Tue Mar 16 11:06:40 1992 ;; MSG SIZE sent: 24 rcvd: 116
- それぞれのリソース・レコードごとに存続時間を印刷します。
System: Ready User: DIG fourex.oz ns in +ttlid System: ; Ques: 1, Ans: 2, Auth: 0, Addit: 3 ;; ANSWERS: fourex.oz 9999999 NS wurrup.fourex.oz fourex.oz 9999999 NS canetoad.fourex.oz
- 追加デバッグ・モードを使用可能にします。
System: Ready User: DIG wurrup +d2 System: ;; res_mkquery(0, wurrup, 1, 1) ;; Querying server (# 1) address = 101.3.104.40 ;; id = 3 - sending now: 4044656426 msec ; Ques: 1, Ans: 2, Auth: 0, Addit: 0 ;; ANSWERS: wurrup.FOUREX.OZ. A 101.3.104.12 wurrup.FOUREX.OZ. A 101.3.100.12
以下の例では、デフォルト・ドメインの使用と値をオプションがどのように制御しているかを 示しています。
- 非修飾ドメイン・ネームにデフォルトのドメイン・ネームを付加しません。さらに、応答の質問セクションを印刷します。
System: Ready User: DIG wurrup +nodefname +qu System: ;;>>HEADER<<- opcde: QUERY , status: SERVFAIL, id: 3 ; Ques: 1, Ans: 0, Auth: 0, Addit: 0 ;; QUESTIONS: ;; wurrup, type = A, class = IN
- デフォルトのドメイン・ネームを fourexpd に設定します。さらに、応答の質問セクションを印刷します。
System: Ready User: DIG wurrup +do=fourexpd +qu System: ;; ->>HEADER<<- opcode: QUERY , status: SERVFAIL, id: 3 ; Ques: 1, Ans: 0, Auth: 0, Addit: 0 ;; QUESTIONS: ;; wurrup.fourexpd, type = A, class = IN
- 照会タイプを ns に、照会クラスを in に設定し、出力をソートします。
System: Ready User: DIG fourex.oz ns in +sort System: ; Ques: 1, Ans: 2, Auth: 0, Addit: 3 ;; ANSWERS: fourex.oz NS canetoad.fourex.oz fourex.oz NS wurrup.fourex.oz
- アドレス 101.3.100.20 でドメインを照会し、応答の質問セクションを印刷します。
System: Ready User: DIG -x 101.3.100.20 +qu System: ; Ques: 1, Ans: 1, Auth: 0, Addit: 0 ;; QUESTIONS: ;; 20.100.3.101.in-addr.arpa, type = ANY, class = IN ;; ANSWERS: 20.100.3.101.in-addr.arpa. PTR galah.
- ネットワーク・クラスが ANY のリソース・レコードを検索し、応答の質問セクションを印刷します。
System: Ready User: DIG wurrup -c any +qu System: ; Ques: 1, Ans: 2, Auth: 0, Addit: 0 ;; QUESTIONS: ;; wurrup.FOUREX.OZ, type = A, class = ANY ;; ANSWERS: wurrup.FOUREX.OZ. A 101.3.104.12 wurrup.FOUREX.OZ. A 101.3.100.12
- 照会タイプが ANY のリソース・レコードを検索し、応答の質問セクションを印刷します。
System: Ready User: DIG wurrup -t any +qu System: ; Ques: 1, Ans: 3, Auth: 0, Addit: 0 ;; QUESTIONS: ;; wurrup.FOUREX.OZ, type = ANY, class = IN ;; ANSWERS: wurrup.FOUREX.OZ. A 101.3.104.12 wurrup.FOUREX.OZ. A 101.3.100.12 wurrup.FOUREX.OZ. HINFO RS6000 AIX3.1
以下に示すのは、この例で使用するバッチ・データ・セット test.digbat です。デフォルト環境は、user_id.DIG.ENV データ・セットを廃棄することによって、削除されています。DIG コマンドは、データ・セットの中のすべての項目から省略されています。
出力に対する -envset および -stick オプションの効果に注意してください。
wurrup any in +noH +nohe +noqu +noad +noau -envset -stick
wurrup any in
toolah a in +d2
toolah a in
toolah a in +d2 -nostick
toolah a in
toolah a in +nod2
toolah a in
System: Ready
User:
DIG -f test.digbat
System: ; <<>> DIG 2.0 <<>> DIG wurrup any in +noH +nohe +noqu +noad
+noau -envset -stick
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使用法:
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