Windows Server 2008 以降での使用されない TCP グローバル設定の無効化

Microsoft Windows Server 2008 以降 (Windows Server 2012 を含む) で使用可能であるが、IBM® Sametime® 9 では使用されない TCP のグローバル設定を無効にすることで、パフォーマンス上の問題を回避します。

このタスクについて

Windows Server 2008 以降に Sametime Community Server をインストールする予定がない場合は、このタスクをスキップしてください。

このタスクでは、Windows 2008 サーバー上のレジストリを変更し、いくつかの TCP グローバル設定を無効にします。必要な場合は、変更内容を元に戻すことができるように、更新を行う前に、レジストリの影響を受ける部分をバックアップします。
重要: TCP のグローバルパラメータを変更する netsh コマンドを使用すると、他のいくつかのパラメータが不適切な設定に変更される場合があります。詳細については、 「Microsoft サポート技術情報 967224」を参照してください。

手順

  1. 不要な TCP グローバル設定が有効になっているかどうかを、次の手順で確認します。
    1. コマンドプロンプトを開きます。
    2. 次のコマンドを実行します。netsh int tcp show global
      Windows 2008 の TCP グローバル設定の状況の表示
    3. 次の 4 つの設定の状況を確認します。
      • Chimney オフロード:

        状況が「disabled」である必要があります。

      • Receive-Side Scaling:

        状況が「disabled」である必要があります。

      • ウィンドウ自動チューニング レベルの受信:

        状況が「disabled」である必要があります。

      • アドオン混雑制御プロバイダ:

        状況が「none」である必要があります。

      これらの設定のすべてが適切な状況を示している場合は、このタスクの残りの部分をスキップして、次のトピックで説明する IBM Domino のインストールに進んでください。

      いずれかの設定が不適切な状況を示している場合は、以下の手順の説明に従って、その設定を無効にしてください。

  2. 以下の手順で、サーバーのレジストリをバックアップします。

    TCP のグローバル設定を変更すると、Windows レジストリが変更されます。変更を行う前に、レジストリの現在のバージョンをバックアップします。

    1. [スタート] > [ファイル名を指定して実行] をクリックし、regedit と入力してから [OK] をクリックして、レジストリエディタを開きます。
    2. ナビゲーションツリーで、 [HKEY_LOCAL_MACHINE¥SYSTEM] > [CurrentControlSet] > [Services] > [Tcpip] > [Parameters]を展開します。

      これが、TCP グローバル設定を変更すると影響を受けるレジストリの部分です。このセクションのみをバックアップするか、これより上位のレベルをこのセクションを含めてバックアップすることができます。

    3. [ファイル] > [エクスポート] をクリックします。
    4. [レジストリ ファイルのエクスポート] ダイアログボックスで、バックアップした設定が含まれているファイルを保管する場所を選択し、ファイルの名前を入力して (ファイルタイプは .reg に設定されたままにします)、[OK] をクリックします。
    5. レジストリエディタを閉じます。
  3. 以下の手順で、TCP のグローバル設定を無効にします。
    1. コマンドプロンプトを開きます。
    2. 以下のリストから該当するコマンドを実行して、設定を無効にします。
      • Chimney オフロード:
        netsh int tcp set global chimney=disabled
      • Receive-Side Scaling:
        netsh int tcp set global rss=disabled
      • ウィンドウ自動チューニング レベルの受信:
        netsh int tcp set global autotuninglevel=disabled
      • アドオン混雑制御プロバイダ:
        netsh int tcp set global congestionprovider=none
    3. netsh int tcp show global コマンドを再度実行して、4 つの設定すべてが無効になったことを確認します。
    4. コマンドプロンプトを閉じます。
  4. サーバーを再起動します。