[IBM i]

MQ のトレース (TRCMQM)

実行可能な場所
すべての環境 (*ALL)
スレッド・セーフ
はい

「MQ のトレース」(TRCMQM) コマンドは、すべての MQ ジョブのトレースを制御します。 トレースをオンまたはオフに設定する TRCMQM は、メッセージ・キュー・インターフェース (MQI) 機能、機能フロー、および IBM® MQ for IBM i コンポーネントを、 IBM MQによって発行されたメッセージとともにトレースできます。

パラメーター

キーワード 説明 選択
TRCEARLY 早期トレース *NO、*YES オプション、定位置 1
SET トレース・オプション設定 *ON、*OFF、*STS、*END オプション、定位置 2
OUTPUT 出力 *MQM、*MQMFMT、*PEX、*ALL オプショナル, 定位置 3
TRCLEVEL トレース・レベル *DFT、*DETAIL、*PARMS オプショナル, 定位置 4
TRCTYPE トレース・タイプ 単一値: *ALL その他の値 (繰り返しは 14 回まで): *API、*CMTRY、*COMMS、*CSDATA、*CSFLOW、*LQMDATA、*LQMFLOW、*OTHDATA、*OTHFLOW、*RMTDATA、*RMTFLOW、*SVCDLODATA、*SVCFLOW オプショナル, 定位置 5
除外 タイプの除外 単一値: *NONE その他の値 (繰り返しは 14 回まで): *API、*CMTRY、*COMMS、*CSDATA、*CSFLOW、*LQMDATA、*LQMFLOW、*OTHDATA、*OTHFLOW、*RMTDATA、*RMTFLOW、*SVCDATA、*SVCFLOW、 オプショナル, 定位置 6
INTERVAL トレース・インターバル 1-32000000、*NONE オプショナル, 定位置 7
MAXSTG 最大使用ストレージ 1-16、*DFT オプショナル, 定位置 8
DATASIZE トレース・データ・サイズ 1-99999999、*DFT、*ALL、*NONE オプショナル, 定位置 9
MQMNAME メッセージ・キュー・マネージャー名 文字値*DFT オプショナル, 定位置 10
JOB ジョブ情報 値 (繰り返しは最大 8 回まで): エレメント・リスト オプショナル, 定位置 11
エレメント 1: ジョブ名 修飾ジョブ名
修飾子 1: ジョブ名 総称名、名前
修飾子 2: ユーザー 文字値X''
修飾子 3: 番号 文字値X''
エレメント 2: スレッド ID 文字値*NONE、*INITIAL
STRCTL トレース開始制御 値 (繰り返しは最大 8 回まで): 文字値*NONE オプション、定位置 12
ENDCTL トレース終了制御 値 (繰り返しは最大 8 回まで): 文字値*NONE オプション、定位置 13

早期トレース (TRCEARLY)

早期トレースを選択するかどうかを指定します。

早期トレースは、すべてのキュー・マネージャーのすべてのジョブに適用されます。 キュー・マネージャーが現在アクティブでないか、存在しない場合、早期トレースは起動時または作成時に有効になります。

*NO
早期トレースを使用可能にしません。
*YES
早期トレースを使用可能にします。

トレース・オプション設定 (SET)

トレース・レコードの収集を指定します。

指定できる値は以下のとおりです。

*ON
トレース・レコードの収集を開始します。

TRCEARLY(*NO) の場合、トレース・レコードの収集は、キュー・マネージャーが使用可能になるまでは開始されません。

*OFF
トレース・レコードの収集を停止します。 トレース・レコードは、トレース収集ディレクトリーのファイルに書き込まれます。
*STS
アクティブなトレース収集の状況はスプール・ファイルに書き込まれます。 TRCMQM に指定された他のパラメーターは無視されます。
*END
すべてのキュー・マネージャーのトレース・レコードの収集を停止します。

出力 (OUTPUT)

このコマンドが適用されるトレース出力のタイプを識別します。

指定できる値は以下のとおりです。

*MQM
このコマンドは、TRCDIR パラメーターで指定されたディレクトリー内のバイナリー IBM MQ トレース出力の収集に適用されます。
*MQMFMT
このコマンドは、TRCDIR パラメーターで指定されたディレクトリーにあるフォーマット済み IBM MQ トレース出力の収集に適用されます。
*PEX
このコマンドは、Performance Explorer (PEX) トレース出力の収集に適用されます。
*ALL
このオプションは、 IBM MQ 不定形式トレースと PEX トレースの両方の出力の収集に適用されます。

トレース・レベル (TRCLEVEL)

処理フローのトレース・ポイントのトレース・レベルをアクティブ化します。

指定できる値は以下のとおりです。

*DFT
処理フローのトレース・ポイントについて、デフォルト・レベルでトレースをアクティブ化します。
*DETAIL
処理フローのトレース・ポイントについて、高詳細レベルでトレースをアクティブ化します。
*PARMS
処理フローのトレース・ポイントについて、デフォルト詳細レベルでトレースをアクティブ化します。

トレース・タイプ (TRCTYPE)

トレース・ファイルに保管するトレース・データのタイプを指定します。 このパラメーターを省略した場合、すべてのトレース・ポイントが使用可能になります。

指定できる値は以下のとおりです。

*ALL
次のキーワードで指定されたすべてのトレース・データがトレース・ファイルに保管されます。
trace-type-list
次のキーワードから複数のオプションを指定できますが、各オプションは 1 回しか指定できません。
*API
MQI および主なキュー・マネージャーのコンポーネントに関連するトレース・ポイントについてデータを出力します。
*CMTRY
MQ コンポーネント内のコメントに関連するトレース・ポイントについてデータを出力します。
*COMMS
通信ネットワークを介して流れるデータに関連するトレース・ポイントに ついてデータを出力します。
*CSDATA
共通サービス内の内部データ・バッファーに関連するトレース・ポイント についてデータを出力します。
*CSFLOW
共通サービス内の処理フローに関連するトレース・ポイントについてデータを出力します。
*LQMDATA
ローカル・キュー・マネージャー内の内部データ・バッファーに関連する トレース・ポイントについてデータを出力します。
*LQMFLOW
ローカル・キュー・マネージャー内の処理フローに関連する トレース・ポイントについてデータを出力します。
*OTHDATA
その他のコンポーネント内の内部データ・バッファーに関連するトレース・ポイント についてデータを出力します。
*OTHFLOW
その他のコンポーネント内の処理フローに関連するトレース・ポイントについて データを出力します。
*RMTDATA
通信コンポーネント内の内部データ・バッファーに関連するトレース・ポイント についてデータを出力します。
*RMTFLOW
通信コンポーネント内の処理フローに関連するトレース・ポイントについてデータを 出力します。
*SVCDATA
サービス・コンポーネント内の内部データ・バッファーに関連するトレース・ポイントについてデータを出力します。
*SVCFLOW
サービス・コンポーネント内の処理フローに関連するトレース・ポイントについてデータを出力します。
*VSNDATA
実行中の IBM MQ のバージョンに関連するトレース・ポイントについてデータを出力します。

タイプの除外 (EXCLUDE)

トレース・ファイルから省略するトレース・データのタイプを指定します。 このパラメーターを省略した場合、TRCTYPE に指定されたすべてのトレース・ポイントが使用可能になります。

指定できる値は以下のとおりです。

*ALL
次のキーワードで指定されたすべてのトレース・データがトレース・ファイルに保管されます。
trace-type-list
次のキーワードから複数のオプションを指定できますが、各オプションは 1 回しか指定できません。
*API
MQI および主なキュー・マネージャーのコンポーネントに関連するトレース・ポイントについてデータを出力します。
*CMTRY
MQ コンポーネント内のコメントに関連するトレース・ポイントについてデータを出力します。
*COMMS
通信ネットワークを介して流れるデータに関連するトレース・ポイントに ついてデータを出力します。
*CSDATA
共通サービス内の内部データ・バッファーに関連するトレース・ポイント についてデータを出力します。
*CSFLOW
共通サービス内の処理フローに関連するトレース・ポイントについてデータを出力します。
*LQMDATA
ローカル・キュー・マネージャー内の内部データ・バッファーに関連する トレース・ポイントについてデータを出力します。
*LQMFLOW
ローカル・キュー・マネージャー内の処理フローに関連する トレース・ポイントについてデータを出力します。
*OTHDATA
その他のコンポーネント内の内部データ・バッファーに関連するトレース・ポイント についてデータを出力します。
*OTHFLOW
その他のコンポーネント内の処理フローに関連するトレース・ポイントについて データを出力します。
*RMTDATA
通信コンポーネント内の内部データ・バッファーに関連するトレース・ポイント についてデータを出力します。
*RMTFLOW
通信コンポーネント内の処理フローに関連するトレース・ポイントについてデータを 出力します。
*SVCDATA
サービス・コンポーネント内の内部データ・バッファーに関連するトレース・ポイントについてデータを出力します。
*SVCFLOW
サービス・コンポーネント内の処理フローに関連するトレース・ポイントについてデータを出力します。
*VSNDATA
実行中の IBM MQ のバージョンに関連するトレース・ポイントについてデータを出力します。

トレース・インターバル (INTERVAL)

トレースを収集するインターバルを秒単位で指定します。 このパラメーターを省略すると、TRCMQM コマンドを使用して手動で停止するか、ENDCTL に指定されたプローブ ID 付きの FDC が見つかるまで、トレースの収集は継続されます。

指定できる値は以下のとおりです。

collection-interval
1 から 32000000 の範囲の値 (秒) を指定します。

INTERVAL と ENDCTL の両方に値を指定することはできません。

最大使用ストレージ MAXSTG)

収集されたトレース・レコードに使用するストレージの最大サイズを指定します。

指定できる値は以下のとおりです。

*DFT
デフォルトの最大値は 1 MB (1024 キロバイト) です。
maximum-megabytes
1 から 16 の範囲の値を指定します。

トレース・データ・サイズ (DATASIZE)

トレースに含まれるユーザー・データのバイト数を指定します。

指定できる値は以下のとおりです。

*DFT
デフォルトのトレース値が使用されます。
*ALL
すべてのユーザー・データがトレースされます。
*NONE 値
このオプションは、機密ユーザー・データのトレースをオフにします。
data-size-in-bytes
1 から 99999999 の範囲の値を指定します。

メッセージ・キュー・マネージャー名 (MQMNAME)

キュー・マネージャーの名前を指定します。

このパラメーターは、TRCEARLY が *NO に設定された場合のみ有効です。

TRCEARLY を *YES に設定すると、すべてのキュー・マネージャーがトレースされます。

指定できる値は以下のとおりです。

*DFT
デフォルトのキュー・マネージャーをトレースします。
キュー・マネージャー名
トレースするキュー・マネージャーの名前を指定します。

ジョブ情報 (JOB)

トレースするジョブを指定します。

このパラメーターの値は次のいずれかです。

generic-jobname
10 文字の総称ジョブ名。 このジョブ名と一致するすべてのジョブが、トレースを収集できるようになります。 例えば、「AMQ*」と指定すると、接頭部が AMQ であるすべてのジョブのトレースが収集されます。
Job-name/User/Number
完全修飾ジョブ名。 修飾ジョブ名で指定されたジョブだけが、トレースされます。
Job-name/User/Number/thread-identifier
完全修飾ジョブ名と関連付けられたスレッド ID。 修飾ジョブ名で指定されたジョブのスレッドだけが、トレースされます。 スレッド ID は IBM MQによって割り振られる内部 ID であり、 IBM i スレッド ID には関連していないことに注意してください。

トレース開始制御 (STRCTL)

指定されたプローブ ID のいずれかを持つ FDC が生成されたときに、トレースを開始することを指定します。

AANNNNNN
プローブ ID は、8 文字ストリング形式です (AANNNNNN)。ここで、A は英字を表し、N は数字を表します。

プローブ ID は 8 個まで指定できます。

トレース終了制御 (ENDCTL)

指定されたプローブ ID のいずれかを持つ FDC が生成されたときに、トレースを終了することを指定します。

AANNNNNN
プローブ ID は、8 文字ストリング形式です (AANNNNNN)。ここで、A は英字を表し、N は数字を表します。

プローブ ID は 8 個まで指定できます。

ENDCTL と INTERVAL の両方に値を指定することはできません。