IBM MQ プログラマブル・コマンド・フォーマットの概要

プログラマブル・コマンド・フォーマット (PCF) では、ネットワーク内のプログラムと PCF 対応のキュー・マネージャーとの間で交換できるコマンド・メッセージと応答メッセージが定義されています。 PCF を使用すると、 キュー・マネージャーの管理やその他のネットワーク管理が単純化されます。 これによって、 特に規模および複雑さが増していくネットワークの場合に、 分散ネットワークの管理が難しくなるという問題を解決できます。

プログラマブル・コマンド・フォーマットは、以下によってサポートされています。
  • [AIX]IBM® MQ for AIX®
  • [HP-UX]IBM MQ for HP-UX
  • [IBM i] IBM MQ for IBM i
  • [Linux]IBM MQ for Linux®
  • [Solaris]IBM MQ for Solaris
  • [Windows]IBM MQ for Windows
  • [z/OS] IBM MQ for z/OS®

PCF コマンドで解決できる問題

分散ネットワークの管理は、 複雑化する可能性があります。 ネットワークの規模および複雑さが増していくにつれ、 その管理に関する問題も増え続けます。

メッセージおよびキューイングに固有の 管理の例には、以下のものがあります。
  • リソース管理。

    例えば、キューの作成や削除など。

  • パフォーマンス・モニター。

    例えば、キューの最大長や メッセージ転送速度など。

  • 制御。

    例えば、キューの最大長、最大メッセージ長、キューの有効化と無効化といった、 キューのパラメーターの調整など。

  • メッセージ・ルーティング。

    ネットワークを経由する代替経路の定義。

IBM MQ PCF コマンドを使用すると、キュー・マネージャーの管理やその他のネットワーク管理を単純化できます。 PCF コマンドを使用すると、単一アプリケーションによって、ネットワーク内の単一キュー・マネージャーから ネットワーク管理を実行することができます。

PCF について

PCF とは、 プログラムとネットワーク内のキュー・マネージャー (PCF をサポートするもの) との間でやり取りできる コマンドおよび応答メッセージを定義するものです。 IBM MQ オブジェクト (認証情報オブジェクト、チャネル、チャネル・リスナー、名前リスト、プロセス定義、キュー・マネージャー、キュー、サービス、およびストレージ・クラス) を管理するために、システム管理アプリケーション・プログラムで PCF コマンドを使用できます。 ネットワーク内の 1 つのポイントからアプリケーションを実行し、ローカル・キュー・マネージャーを使用して、キュー・マネージャー (ローカルまたはリモート) との間でコマンド情報と応答情報をやり取りすることもできます。

すべてのキュー・マネージャーは標準キュー名の管理キューを持っており、 このキューに対して、アプリケーションから PCF コマンドを送信できます。 また、すべてのキュー・マネージャーは、この管理キュー内のコマンド・メッセージを処理するための コマンド・サーバーを持っています。 このため、 PCF コマンド・メッセージは、ネットワーク内の任意のキュー・マネージャーで処理可能で、 応答データを、指定された応答キューを介してアプリケーションに返すことができます。 PCF コマンドおよび応答メッセージは、標準の Message Queue Interface (MQI) を使用して送受信されます。

使用可能な PCF コマンドのリスト (パラメーターを含む) については、 プログラマブル・コマンド・フォーマットの定義を参照してください。