SQL および XQuery のロケール名

SQL または XQuery ステートメントで使用すると、ロケール名は 1 つ以上の順番に並べられた情報の部分で構成されます。 CLDR バージョンの接頭部、言語コード、スクリプト・コード、国/地域コード、およびバリアント・コードは、下線文字 (_) で区切る必要があります。 キーワードはアットマーク記号 (@) で始まり、複数のキーワードはセミコロン文字 (;) で区切られます。

CLDR バージョン接頭部

ロケールに関連する動作は、Common Locale Data Repository (CLDR) で定義されています。 CLDR はロケール・データの規格セットで、日付、時間、時間帯、数、および通貨値のフォーマット設定、テキストのソート、国、言語、および地域名の翻訳、および他の可変な対象が含まれています。 CLDR について詳しくは、「 http://cldr.unicode.org」を参照してください。

国際規格の進歩に伴って、ロケールに関連する動作も変更することがあります。 Db2® の将来のバージョンでは、新しいバージョンの CLDR が実装される可能性があります。これは、アプリケーションまたはデータベース・オブジェクトに予期しない影響を与える可能性があります。 ロケールの動作に対する予期しない変更を回避するために、 表 1 にリストされている CLDR バージョンをロケール名の前に付加して、 Db2 の将来のバージョンが特定の CLDR バージョンの動作を維持するように強制することができます。 CLDR バージョン接頭部を指定した場合、少なくとも 1 つのロケール・コードを指定する必要もあります。

表 1. サポートされている CLDR バージョン
CLDR バージョン接頭部 Db2 の以前のバージョンと互換性のある同等の接頭部 最初に導入された Db2 バージョン
CLDR12_
  • CLDR 1.2:
  • U400
バージョン 9.1 フィックスパック 4
CLDR15_ CLDR 1.5: バージョン 9.5 フィックスパック 1
CLDR181_ なし 10.1
注: ロケールがデータベース・オブジェクト (索引や制約など) の一部として指定されている場合は、CLDR バージョン接頭部を使用して、 Db2 データベースの将来のリリースにアップグレードする際の動作に予期しない変更が生じないようにしてください。
言語コード
特定言語に対応する 2 つか 3 つの小文字コードを使って言語が指定されます。 例えば、スペイン語は es、英語は en、そしてフランス語は fr です。 2 文字の言語コードは ISO 639 規格を使用しています。 ISO 639 標準について詳しくは、米国議会図書館 ( http://www.loc.gov/standards/iso639-2/) の ISO 639-2 登録局の Web ページを参照してください。
スクリプト・コード
オプションとして言語コードの後に 4 文字のスクリプト・コードが続きます。 指定する場合、これらは Unicode ISO 15924 Registry にリストされている有効なスクリプト・コードである必要があります。 ISO 15924 コードについて詳しくは、ISO 15924 コード・リスト Web ページ ( http://www.unicode.org/iso15924/iso15924-codes.html) を参照してください。
国または地域コード
同じ言語内で異なる言語規則が存在することがよくあります。 例えば、スペイン語は中央アメリカと南アメリカの多くの国々で話されていますが、通貨は各国で異なります。 特定の地理的、政治的、または文化的な地域間のこれらの相違点を許容するために、ロケールが 2 つの大文字コードで指定されます。 例えば、ES はスペインを表し、MX はメキシコを表します。 2 文字の国または地域コードは ISO 3166 規格を使用します。 ISO 3166 標準について詳しくは、国際標準化機構 ( http://www.iso.org/iso/country_codes/country_codes) の ISO 3166 コード・リストを参照してください。
キーワード
ロケールの最後の要素は、任意のキーワードのリストとそれらの値です。 キーワードは固有でなければなりません。 順序は重要ではありません。 不明なキーワードは無視されます。 キーワードの取り扱いはそれらを使用する特定のサービスに依存しています。 現在では、以下のキーワードが認識されています。
カレンダー
gregorian, arabicchinesecivil-arabichebrewjapanese、または thai-buddhist などのカレンダー指定子。
照合
phonebookpinyintraditionalstrokedirect、または posix などの照合指定子。
通貨
USD または JPY などの、任意の標準 3 文字通貨コード。

表 2. ロケール名の例
ロケール名 言語 スクリプト 国/地域 キーワード 定義
en_US en   US   英語、アメリカ合衆国
CLDR181_en en       英語、CLDR バージョン 1.8.1 の振る舞いに固定
en_IE@currency=IEP en   IE currency= IEP 英語、アイルランドとアイルランド・ポンド
eo eo       エスペラント語
fr@collation=phonebook;calendar=islamic-civil fr     collation=phonebook calendar=islamic-civil フランス語 (カレンダーはイスラム市民暦、照合は電話帳の順)
sr_Latn_YU@currency=USD sr Latn YU currency=USD セルビア語 (ラテン語、ユーゴスラビア、通貨 = 米ドル)