リストアの概要

Db2 リストア・ツールを使用して、 Db2® データベースを以前の状態にリストアできます。 こうしたツールを使用するには、データベースのバックアップ・イメージがなければなりません。

Db2 RESTORE DATABASE コマンドの最も単純な形式の場合、必要な操作は、リストアするデータベースの別名を指定することだけです。 以下に例を示します。
db2 restore db sample
この例では、SAMPLE データベースが存在し、RESTORE DATABASE コマンドを発行するとこれが置き換えられるので、以下のメッセージが戻されます。
SQL2539W  Warning!  Restoring to an existing database that is the same as
the backup image database.  The database files will be deleted.
Do you want to continue ? (y/n)
y を指定すると、 リストア操作は正常に完了するはずです。

データベースをリストア操作する際には、排他モードで接続します。したがって、操作開始時に、 データベースに対してアプリケーションが実行されていてはなりません。 また、リストア・ユーティリティーを実行すると、リストア操作が正常に完了するまで、 他のアプリケーションからデータベースにアクセスできなくなります。 ただし、表スペースのリストア操作は、オンラインで行うことができます。

(例えばロールフォワード・リカバリー前の) リストア操作が正常に完了するまで、表スペースは使用できません。

複数の表スペースにまたがっている表がある場合、 その表スペースの集合を一緒にバックアップおよびリストアする必要があります。

部分またはサブセット・リストア操作を実行するときは、表スペース・レベルのバックアップ・イメージを使用するか、 全データベース・レベルのバックアップ・イメージを使用してそのイメージから 1 つまたは複数の表スペースを選択できます。 バックアップ・イメージ作成時から表スペースに関連付けられているすべてのログ・ファイルが、 存在している必要があります。

32 ビット・レベルでとったバックアップ・イメージから 64 ビット・レベルにデータベースをリストアすることはできますが、その逆はできません。

32 ビット・レベルの環境のバックアップを 64 ビット・レベルの環境にリストアする場合、データベース構成パラメーターを調べて、64 ビットのインスタンス環境用に最適化されていることを確認します。 例えば、ステートメント・ヒープのデフォルト値は、64 ビット環境よりも 32 ビット環境のほうが低くなります。

データベースのバックアップおよびリストアには、Db2 のバックアップおよびリストア・ユーティリティーを使用しなければなりません。 ファイル・セットを 1 つのマシンから別のマシンに移動することは、データベースの保全性を失わせる可能性があるので、推奨されません。

特定の条件下では、 RESTORE DATABASE コマンドで移送可能セットを使用して、データベースを移動することができます。

IBM® Data Studio バージョン 3.1 以降では、 データベース・バックアップのリストアにタスク・アシストを使用できます。 タスク・アシスタントは、オプションの設定、タスク実行のために自動生成されたコマンドの確認、およびそれらのコマンドの実行のプロセスをガイドします。 詳しくは、 タスク・アシストを使用したデータベースの管理を参照してください。