util_heap_sz - ユーティリティー・ヒープ・サイズ構成パラメーター

このパラメーターは、データベース・ユーティリティーによって割り振られるメモリー量を制御します。

構成タイプ
データベース
パラメーター・タイプ
  • オンラインで構成可能 (データベース接続が必要)
  • Db2® pureScale® 環境またはパーティション・データベース環境のメンバーにより構成可能
伝搬クラス
即時
デフォルト [範囲]
自動 [16 - 2147483647]

デフォルト値は AUTOMATIC、基礎となる値は 5000 です。

デフォルト値は、非パーティション・データベース環境でデフォルトで実行されるデータベース作成の一環として、 Db2 構成アドバイザーによって変更される場合があります。 Db2 構成アドバイザーは、 UTIL_HEAP_SZ パラメーターを AUTOMATIC (最小値 5000) に設定します。ただし、 DB2_WORKLOAD=ANALYTICSの場合は、 AUTOMATIC (最小値 1000000) に設定されます。
単位
ページ (4 KB)
割り振られるタイミング
データベース・マネージャー・ユーティリティーにより必要とされたとき
解放されるタイミング
ユーティリティーがメモリーを必要としなくなったとき

必要に応じて、ユーティリティー・ヒープ使用量は、database_memoryinstance_memory、およびシステム・メモリーの制限を受ける構成値を超えて拡張可能です。

ユーティリティーの必要性および使用可能なユーティリティー・ヒープ量に基づき、ユーティリティーは自身のメモリー使用量の目標を計算できます。 いくつかのユーティリティーに関しては、メモリー使用量を指定してこの目標をオーバーライドすることができます。 例えば、 LOAD ユーティリティーの DATA BUFFER オプションに値を指定することにより、使用するメモリー量を指定できます。

デフォルトで util_heap_sz パラメーターは AUTOMATIC に設定されます。 この AUTOMATIC 設定により、ユーティリティーは基礎となる構成値に加えて、データベース・メモリー・オーバーフローを使用可能ユーティリティー・ヒープの一部と見なすことができます。 基礎となる構成値は、データベース・メモリーの予約を表します。 予約された量の全体が使用されている場合、データベース・メモリー・オーバーフローからさらにユーティリティー・ヒープ・メモリーが取得されます。

util_heap_sz パラメーターを固定値に設定した場合、ユーティリティーはデータベース・メモリー・オーバーフローを使用可能ユーティリティー・ヒープの一部とは見なしません。 この固定値は、ハード・リミットを表すのではなくデータベース・メモリーの予約を表し、通常、ユーティリティーによって使用されるメモリー最大量を制御します。 予約された量の全体が使用されている場合、データベース・メモリー・オーバーフローからさらにユーティリティー・ヒープ・メモリーが取得されます。 ユーティリティーのデフォルト動作がオーバーライドされない限り、通常は、予約量の全体が使用されることはありません。 例えば LOAD コマンドまたは BACKUP コマンドで BUFFER サイズが指定される場合には、ユーティリティーのデフォルト動作がオーバーライドされます。

推奨: デフォルト設定 AUTOMATIC を使用することをお勧めします。 AUTOMATIC 設定の下ではデータベース・メモリー・オーバーフローの可用性によってユーティリティーの一時的な必要が満たされると同時に、ユーティリティーの非稼働時に余分なメモリーを予約する必要性を回避できます。 さらに、ユーティリティーのメモリーの必要性が増えた場合、セルフチューニング・メモリー・マネージャー (STMM) は全体的なデータベース・メモリー構成を調整することで、ユーティリティー・ヒープ用に使用できる追加のデータベース・メモリー・オーバーフローを用意することができます。

モニター

MON_GET_MEMORY_POOL 表関数を使用すると、ユーティリティー・ヒープ使用量をモニターできます。 例えば、以下の照会により、モニター・エレメント memory_pool_used および memory_pool_used_hwm の値が返されます。
select memory_pool_used, memory_pool_used_hwm 
from table (mon_get_memory_pool(null,null,null)) 
where memory_pool_type='UTILITY'
この照会の実行により生成される出力例は次のとおりです。
MEMORY_POOL_USED     MEMORY_POOL_USED_HWM
-------------------- --------------------
           137280            137280

  1 record(s) selected.
-db database_name および -mempools パラメーターを指定した db2pd コマンドを使用して、ユーティリティー・ヒープの使用状況をモニターすることもできます。