LOAD の再始動

LOAD ユーティリティー・ジョブを再始動することができます。

ジョブは、最後のコミット・ポイント (RESTART(CURRENT))、または実行が停止したフェーズの先頭 (RESTART(PHASE)) から再始動することができます。 完了したフェーズは LOAD 出力メッセージが示します。 操作が停止した特定フェーズを示すには、DISPLAY コマンドを使用します。

DB2® はデフォルトで RESTART(CURRENT) を使用しますが、 LOAD が UTILINIT フェーズまたは UTILTERM フェーズ中に再始動する場合は除きます。 これらの状況の場合は、DB2 はデフォルトで RESTART(PHASE) を 使用します。RESTART パラメーターでデフォルトの RESTART 値をオーバーライドすることができます。

制約事項: LOAD ジョブの再始動には、以下の制約事項が適用されます。
  • LOAD が UTILTERM フェーズで異常終了するか、システム障害が発生 した場合は、RESTART(PHASE) を用いて再始動する必要があります。
  • LOB 列のある表に対して、RESUME YES および SORTKEYS NO オプションを指定した LOAD ジョブを再始動する場合は、RESTART (CURRENT) を使用する必要があります。
  • RESTART PHASE を使用して、RESUME NO を指定した LOAD ジョブ を再始動すると、LOB 表スペースおよび補助表の索引はリセットされます。
  • 表に LOB 列がある場合は、INCURSOR オプションを使用した LOAD ジョブは再始動できません。
  • STATISTICS キーワードを使用した LOAD ジョブを再始動しても、インライン統計の収集は行われません。 カタログ統計を更新するには、再始動された LOAD ジョブの完了後 に RUNSTATS ユーティリティーを実行します。
  • BatchPipes® ファイルを 使用している場合、LOAD ユーティリティーを再始動することはできません。BatchPipes ファイル にデータを設定するアプリケーションが終了した場合、LOAD が実行している場所でジョブを終了する必要があります。LOAD ユーティリティー がストアード・プロシージャーから呼び出された場合は、BatchPipes ファイルを読み取る LOAD ユーティリティーの WLM アプリケーション環境 を終了する必要もあります。 ジョブを終了した後、DB2 TERM UTILITY コマンドを 使用して LOAD ユーティリティーを終了してください。その後、LOAD ジョブを再サブミットできます。
  • 変更の始まりRELOAD フェーズで RESUME および PRESORTED YES を指定して LOAD を再始動することはできません。 これを行うと、ユーティリティー処理は異常終了して、LOAD はエラー・メッセージを出します。 次のことをしなければなりません。
    • LOAD の終了
    • ロードされている表スペースのリカバリー
    • REBUILD ペンディング状態にある表スペースのすべての索引のリカバリー
    変更の終わり

次の表に、ジョブが停止したときの LOAD の フェーズによって異なる、LOAD の再始動に関する情報を示します。TYPE の欄は、RESTART または RESTART(PHASE) を指定した場合の結果の違いを示しています。 フェーズの制約の追加分については、注で説明しています。

表 1. LOAD の再始動情報
フェーズ RESTART のタイプ 必要なデータ・セット
変更の始まりRELOAD変更の終わり 変更の始まりCURRENT変更の終わり 変更の始まりSYSREC および SYSUT1 SYSMAP および SYSERR 変更の終わり 変更の始まり1, 2, 10変更の終わり
PHASE SYSREC 3, 10, 11
SORT CURRENT SYSUT1 4, 10
PHASE SYSUT1 10
BUILD CURRENT SORTOUT 4, 5, 10
PHASE SORTOUT 5, 10
SORTBLD CURRENT SYSUT1 および SORTOUT 5, 6, 10
PHASE SYSUT1 および SORTOUT 5, 6, 10
INDEXVAL CURRENT SYSERR または SYSUT1 2
PHASE SYSERR または SYSUT1 2
ENFORCE CURRENT SORTOUT および SYSUT1 7
PHASE SORTOUT および SYSUT1 7
DISCARD CURRENT SYSMAP および SYSERR SORTOUT および SYSUT1 7, 8
PHASE SYSMAP および SYSERR SORTOUT および SYSUT1 7, 8
REPORT CURRENT SYSERR または SORTOUT SYSMAP および SYSERR 7, 9
PHASE SYSERR または SORTOUT SYSMAP および SYSERR 7, 9
注:
  1. SYSMAP および SYSERR データ・セットは、すべての LOAD ジョブで必要な わけではありません。
  2. SYSERR データ・セットが必要でなく、提供もされていない場合、 LOAD はエラー情報を収容する作業データ・セットとして SYSUT1 を使用します。
  3. SYSREC DD * を指定している場合は、RELOAD フェーズ中に再始動してはなりません。 このステートメントによって、内部コミットはとられなくなり、 RESTART は、データ・バックアウトを伴わないことを除き、RESTART(PHASE) と同様に実行します。 また、SYSREC 入力が複数の連結データ・セットで構成されている場合も 再始動してはなりません。
  4. RESTART または RESTART(PHASE) のいずれかでユーティリティーを再始動できます。 ただし、このフェーズはチェックポイントをとらないため、RESTART は常にフェーズの 最初から再実行されます。
  5. BUILD または SORTBLD フェーズで LOAD RESUME YES ジョブを再始動することはできません。
  6. RESTART または RESTART(PHASE) を使用して RELOAD フェーズの最初から再始動します。
  7. このユーティリティーは RESTART か、 または RESTART(PHASE) の どちらかで再始動できます。 ただし、ユーティリティーは 最後の内部チェックポイントから 再実行することができます。 この動作は、使用されるデータ・セットと、再書き込みされた入力データ・セットがあるかどうかによって異なります。
  8. ターゲット表スペースがセグメント化またはパーティション化されている 場合、SYSUT1 データ・セットは必要です。
  9. 報告書が必要であり、この LOAD ジョブが廃棄処理を指定していない場合、REPORT フェーズを実行するために SYSMAP が必要です。
  10. 変更の始まりRELOAD、SORT、BUILD、または SORTBUILD フェーズで異常終了した、SORTKEYS が有効になっているジョブは、いずれも RELOAD フェーズの先頭から再始動します。 (SORTKEYS が有効になっているジョブは、LOAD ステートメントで、SORTKEYS が有効値と共に明示的に指定されたか、またはデフォルトとして暗黙的に指定されています。 つまり、SORTKEYS NO が指定されてません。)変更の終わり
  11. RELOAD フェーズで RESUME および PRESORTED YES を指定して LOAD を再始動することはできません。