Tivoli Monitoring, Version 6.2.2

itmcmd agent

説明

モニター・エージェントを始動および停止するには、itmcmd agent コマンドを使用します。1 つのエージェント、すべてのエージェント、または複数のエージェントを始動または停止できます。このコマンドを使用して、ポータル・サーバーおよびポータル・デスクトップ・クライアントを始動することもできます。

エージェントをインストールするアーキテクチャー上で itmcmd agent コマンドを実行する必要があります。

分散データベース・エージェントについてエージェントを始動または停止するには、itmcmd dbagentを参照してください。ただし、itmcmd agent コマンドでも分散データベースのエージェントを始動および停止できますが、個々のデータベース・サーバーに対してモニターを選択したり、デバッグ・オプションをアクティブ化したりすることはできません。

注:
UNIX® および Linux® システムでは、root 以外のユーザー ID を使用して モニター・エージェントを実行できます。この実行は、root 以外のユーザーとしてログイン中に itmcmd agent start コマンドを実行すると、 可能になります。root 以外のユーザー ID を使用してエージェントを実行中に、root ユーザー ID を使用して itmcmd agent start を実行した場合、 モニター・エージェントは root ユーザーとして実行されるようになります。モニター・エージェントで使用されているユーザー ID を確認するには、 次のコマンドを実行します。
itm_install/bin/cinfo -r

エージェントで root が使用されており、これが希望するユーザー ID ではない場合、 以下のステップを実行して、エージェントを再始動してください。

  1. root としてログインします。
  2. itmcmd agent stop コマンドを実行します。
  3. エージェントを実行するユーザー ID でログイン (または「su」を使用) します。
  4. itmcmd agent start コマンドを実行します。

システム・リブートが原因でエージェントが root で実行されていた場合、 以下のステップを実行して、次回にシステムがリブートされたときには 適切なユーザー ID が使用されるようにスタートアップ・ファイルを編集してください。

  1. install_dir/registry/AutoStart を確認し、NUM を取得します。
  2. 使用しているオペレーティング・システムの自動開始を編集します。

    スタートアップ・ファイルのロケーションは、以下のようにプラットフォームに依存しています。

    • AIX®: /etc/rc.itmNUM
    • HP-UX: /sbin/init.d/ITMAgentsNUM
    • Linux: /etc/init.d/ITMAgentsNUM
    • Solaris: /etc/init.d/ITMAgentsNUM
  3. 以下のコマンドを使用して、オペレーティング・システムのエントリーを追加します。
    /usr/bin/su - instancename 
    -c "install_dir/bin/itmcmd agent 
    -h install_dir 
    -o instancename 
    start product_code"
    値の説明:
    instancename
    インスタンスの名前
    install_dir
    ディレクトリーの名前
    product_code
    エージェントの 2 文字の製品コード (例えば、モニター・エージェントのエージェント・コード)

    例:

    • AIX の場合、次のフォーマットでエントリーを追加します。
      su - USER -c " /opt/IBM/ITM/bin/itmcmd agent 
      -o INSTANCE start agent_code"
      値の説明:
      USER
      ユーザーの名前
      INSTANCE
      インスタンスの名前
    • Linux、HP_UX、および Solaris の場合、次のフォーマットでエントリーを追加します。
      /bin/su - USER -c " /opt/IBM/ITM/bin/itmcmd agent 
      -o INSTANCE start agent_code >/dev/null 2>&1"
      値の説明:
      USER
      ユーザーの名前
      INSTANCE
      インスタンスの名前
  4. ステップ 1 から 3 までを stop のすべてのオカレンスに対して繰り返します。
  5. ファイルを保管します。

CLI 構文

itmcmd agent {start|stop} {pc ...|all}
              [-f]
              [-l]
              [-h install_dir ]
              [-o instance ]
              [-p option ]
              [-c]
              [-n]              
              [-m]

値の説明:

start|stop {pc ...|all}
モニター・エージェントを始動または停止することを示します。製品コードを使用して 1 つ以上のエージェントを始動または停止できます (例えば、lz um を指定すると、Linux モニター・エージェントおよび Universal Agent を始動します)。コンピューター上のすべてのエージェントを始動または停止するには、all オプションを使用します。

エージェントまたはコンポーネントの製品コードを確認するには、cinfoを参照してください。

-f
ユーザーの確認なしで、エージェントを始動または停止します。
注:
エージェントを停止する場合、このオプションは stop オプションの前に入力する必要があります。 そうしないと、エラーを受け取ります。例:
itmcmd agent -p INST1 -f stop um
-l
停止するモニター・エージェントに関連したログ・ファイルを削除します。デフォルトでは、ログ・ファイルは、モニター・エージェントが停止した際に保存されます。
-h install_dir
(オプション) スクリプトが配置されていない場合、インストール・ディレクトリーを示します。

また、このオプションを使用して現在のシステムのインストール・ディレクトリー以外の IBM Tivoli Monitoring インストール・ディレクトリーに対してアクションを実行します。

-o instance
始動または停止するデータベース・インスタンスを示します。DB2® エージェントを始動または停止する場合は、このオプションを使用する必要があります。
-p option
始動または停止する Universal Agent インスタンスを示します。Universal Agent のデフォルト以外の インスタンスを始動または停止する場合、このオプションを使用します。
-c
(オプション) エージェント始動で使用される構成ファイルを 更新または再生成しないことを示します。デフォルトでは、このファイルはエージェントが始動されるたびに更新されます。
-n
指定すると、PID がチェックされていないことが示されます。初期エージェントの PID が強制終了された場合は、別のプロセスがその PID を使用します。
-m
指定すると、複数インスタンスの作成が示されます。

CLI の例

以下の例は、Universal Agent を始動します。

   itmcmd agent start um

以下の例は、Universal Agent のデフォルト以外のインスタンス (inst1) を停止します。

   itmcmd agent -p INST1 stop um

以下の例は、ポータル・サーバーを始動します。

   itmcmd agent start cq

戻り値

終了状況 0 は、コマンドが正常に実行されたことを示します。終了状況が 0 よりも大きい場合は、プロセスに失敗が起きたことを示します。

注:
エージェントが itmcmd agent コマンドまたは他の方法によって停止されたとしても、エージェント・セッションに関するログ・ファイルは常に保存されます。ただし、itmcmd agent コマンドの実行時に、-l パラメーターを使用した場合は保存されません。 また、itmcmd agent コマンドを使用してエージェントを停止した場合、セッションに関するログ・ファイルは以下のメッセージで終了します。
   "** Process terminated by user **"

関連コマンド

itmcmd server

cinfo (エージェントおよびコンポーネントの製品コードを判別)

表 7 に戻ります。




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