PCIe2 1.8 GB キャッシュ RAID SAS アダプター 3 ポート 6 Gb (FC ESA3) (CCIN 57BB)
フィーチャー・コード (FC) ESA3 アダプターの仕様およびオペレーティング・システム要件について説明します。
概説
PCIe2 1.8 GB キャッシュ RAID SAS アダプター 3 ポート 6 Gb は、PCI Express 第 2 世代 (PCIe2) アダプターで、ハイパフォーマンス機能を提供し、3 つの mini SAS 高密度 (HD) コネクターによるシリアル接続 SCSI (SAS) ディスクおよび SAS ソリッド・ステート・ドライブ (SSD) の接続をサポートします。FC ESA3 アダプターは、大容量キャッシュ PCIe2 SAS アダプターです。FC ESA3 には 1.8 GB の書き込みキャッシュがあります。このアダプターはペアで取り付ける必要があり、2 つのアダプターをデュアル・コントローラー・モード (デュアル・ストレージ IOA 構成) で使用して、高可用性、マルチイニシエーター RAID 構成で使用する必要があります。 2 つの FC ESA3 アダプターは、アダプター間のミラー保護書き込みキャッシュ・データおよびミラー保護 RAID パリティー・フットプリントにより、 さらにパフォーマンスを向上させ、アダプターの予備を提供します。FC ESA3 のペア化が中断されると、書き込みキャッシュは使用不可になります。キャパシター付きの内蔵フラッシュ・メモリーは、電源障害の場合に、バッテリーを必要とせずに書き込みキャッシュを保護します。
キャッシュ・データのミラーリング およびパリティー・アップデート・フットプリントのために 2 ペアのフィーチャー ESA3 アダプター間で最高の処理能力を提供するには、 最大デバイス数量アタッチメントが必要となるまで、3 番目のアダプター・ポートにデフォルトで SAS アダプター間 (AA) ケーブルが必要です。 3 つのコネクターがすべて SAS ドライブに接続されている場合、アダプター・ペア間の通信は、I/O ドロワーおよびケーブルを介した SAS ファブリックによって行われます。
FC ESA3 は、シングル幅、 フルハイトのショート・アダプターです。
すべての FC ESA3 は、SAS RAID アダプターとペアになっているそれが接続されているサーバーまたは別のサーバー上に、別の 6 Gbps SAS RAID アダプター (FC ESA3) を必要とし、オンボード・キャッシュが機能するようにします。FC ESA3 アダプターについては、図 1に説明があります。
AIX® または Linux オペレーティング・システムを実行するシステムは、FC ESA3 アダプターを両方とも同じシステムまたは区画に備える構成と、2 つの別個のシステムまたは区画に備える構成のいずれかをサポートします。 IBM® i オペレーティング・システムを稼働するシステムでは、異なるサーバーまたは異なる区画でのアダプターのペア化はサポートされないため、両方の FC ESA3 アダプターを同じシステムまたは区画に取り付ける必要があります。
スロットの優先順位およびインストール規則について詳しくは、PCIe アダプターのインストールの規則とスロットの優先順位 を参照し、作業中のシステムを選択してください。
仕様
- 項目
- 説明
- アダプターの FRU 番号
- 74Y7131 (RoHS 指令に適合する設計である)
- I/O バス・アーキテクチャー
- PCIe2.0 x8
- スロット要件
- アダプターごとに PCIe x8 スロット 1 つ。
- アダプターは 2 つ 1 組で使用されます。
- 可用性を高めるために、可能であればアダプターをそれぞれ別個のエンクロージャーに配置してください。
- ケーブル
- 拡張ドロワーへの接続用に、HD コネクター付きの特定の X、YO、AA、または AT の SAS ケーブルが使用されます。
- SAS デバイス接続には、付加されるサブシステムやデバイスのフィーチャーと共に提供される特別なケーブルが必要になります。 マルチイニシエーター構成および高可用性構成には、特別なケーブル配線が必要です。 シリアル接続 SCSI ケーブルの計画を参照してください。
- 電圧
- 3.3 V
- フォーム・ファクター
- ショート、フルハイト
- 最大数
- サポートされるアダプターの最大数について詳しくは、PCIe アダプターのインストールの規則とスロットの優先順位 を参照し、作業中のシステムを選択してください。
- 実現される属性
- FC 5887 EXP24S 内の SAS ドライブに接続するための、3 個の mini-SAS 高密度 (HD) コネクターを提供します。最大 3 個の EXP24S を、同じ FC ESA3 ペアに接続できます。
- 最大 24 個の SSD をサポートします。
- アダプター間のミラー保護書き込みキャッシュ・データおよびミラー保護 RAID パリティー・フットプリント用に、よりパフォーマンスの高いパスを提供するために、HD コネクター付きの AA SAS ケーブルを FC ESA3 ペアに接続します。これは、EXP24S ドロワーの接続に 3 つすべてのポートが使用されていない限り必要です。注: ソリッド・ステート・ドライブ (SSD) は上部のポート (T2) で使用できません。
- SAS Serial SCSI Protocol (SSP) および Serial Management Protocol (SMP) のサポート。
- ホット・スペア機能を備えた RAID 0、RAID 5、RAID 6、および RAID 10 を提供します。 オペレーティング・システムによるシステム・レベルのミラーリングもサポートされます。 必要に応じた新規デバイスでの 528 バイトへの初期フォーマットの場合を除き、JBOD 機能 (512 バイト) はサポートされません。
- FC ESA3 アダプターの単一のペアを、モード 2 で構成される FC 5887 EXP24S ドロワーの 2 つに別れた部分の両方に接続することはサポートされていません。
図 1 はアダプターを示しています。
オペレーティング・システムまたは区画の要件
- AIX
- AIX バージョン 7.1 (7100-03 テクノロジー・レベル) 以降
- AIX バージョン 7.1 (7100-02 テクノロジー・レベル、Service Pack アップデート以降適用)
- AIX バージョン 7.1 (7100-01 テクノロジー・レベル、Service Pack アップデート以降適用)
- AIX バージョン 6.1 (6100-09 テクノロジー・レベル) 以降
- Linux
- Red Hat Enterprise Linux 6.1 for POWER® 以降
- Red Hat Enterprise Linux 5.7 for POWER 以降
- SUSE Linux Enterprise Server 11 (Service Pack 1) 以降 (更新パッケージ適用)
- SUSE Linux Enterprise Server 10 (Service Pack 4 以降適用)
- サポートの詳細については、LinuxAlert Web サイト を参照してください。
- IBM i
- IBM i バージョン 7.2 以降
- IBM i バージョン 7.1 以降
その他の重要なアダプター取り付けの必要条件
- 新規または既存の FC 5887 を FC ESA3 アダプターに接続する場合は、FC ESA3 アダプターに接続する前に、最新の System Enclosure Services (SES) コードが FC 5887 に適用されていることを確認してください。「IBM Prerequisites」の Web サイトを参照してください。
- 既存の以前の SAS アダプターから既存の SAS ディスク・エンクロージャーをマイグレーションする場合は、新規の FC ESA3 アダプターで使用するために、 自動セクター変換が行われます。 マイグレーション手順については、POWER7® IBM Knowledge Center の『アダプターのアップグレード』を参照してください。
- FC ESA3 は FC 5913 と互換性がないため、同じアダプターのペアに接続しないでください。