PCIe1 SAS テープ/DVD デュアル・ポート 3 Gb x8 アダプター (FC EJ1P および EJ1N; CCIN 57B3)

フィーチャー・コード (FC) EJ1P および EJ1N アダプターの仕様およびオペレーティング・システム要件について説明します。

概説

FC EJ1P および FC EJ1N はどちらも、同じアダプターですが、テール・ストック・ブラケットが異なります。FC EJ1N はロー・プロファイル・アダプターであり、FC EJ1P はフルハイト・アダプターです。FC EJ1P および FC EJ1N は、機能的には FC 5901 および FC 5278 と同等ですが、IBM コンフィギュレーター・ツールに対して用途がディスクではなく、テープや DVD であると指定します。

PCIe1 SAS テープ/DVD デュアル・ポート 3 Gb x8 アダプターは、PCI Express (PCIe) 第 1 世代 (Gen1)、x8 アダプターです。このアダプターは、高性能で高密度のシリアル接続 SCSI (SAS) アプリケーション用です。これは、1 対のミニ SAS 4x コネクターを使用した SAS テープおよび DVD の接続をサポートします。ミニ SAS 4x コネクターでは、アダプターの 8 つの物理リンクを、各種狭幅ポート構成および広幅ポート構成で使用することができます。このアダプターは、より新しい高速 4 ポート 6 Gb PCIe3 アダプターではサポートされない外付けテープ・ドライブにも使用できます。アダプターは、書き込みキャッシュを備えていません。

PCIe1 SAS テープ/DVD デュアル・ポート 3 Gb x8 アダプターは、RAID 0、5、6、および 10 の機能を提供する 64 ビット、3.3 V、ブート可能 SAS アダプターです。一部の RAID レベル・サポートは、オペレーティング・システムに依存します。 AIX® および Linux オペレーティング・システムの場合、アダプターは RAID 0、RAID 5、RAID 6、および RAID 10 を提供します。 IBM® i オペレーティング・システムは、このアダプターの RAID 5 構成および RAID 6 構成をサポートしていません。
注: 書き込みキャッシュを備えていないアダプターは、 RAID 5 および RAID 6 の書き込みパフォーマンスが低下することがあります。
このアダプターは、最高で 48 個の SAS ディスク・ドライブをアドレス指定できます。 しかしシステム内の実際のドライブの数は、システムの物理的な配置上の制限を受けることになります。 外部接続デバイスは、シリアル ATA (SATA) デバイスの場合は 1.5 Gbps、SAS デバイスの場合は 3 Gbps のデータ転送速度で稼働するように設計されています。 このアダプターは、AIX および Linux でのマルチイニシエーターおよび高性能の構成と共に、RAID DASD と非 RAID DASD、およびテープ装置をサポートします。IBM i は、マルチイニシエーターおよび高性能構成ではこのアダプターをサポートしません。
重要: マルチイニシエーター構成および高可用性構成またはデュアル・ストレージ IOA 構成についての詳細、および重要な考慮事項については、SAS RAID コントローラー (AIX 用)SAS RAID コントローラー (IBM i 用)または SAS RAID コントローラー (Linux 用) トピックを参照してください。

このアダプターは、PCIe 12X I/O ドロワー内にある SAS SFF ディスク・ドライブまたは EXP 12S Disk ドロワー内にある SAS ディスク・ドライブをサポートします。また、サポート対象の POWER® システム装置 (つまり、分割ディスク・バックプレーン) 内にある SAS ディスク・ドライブもサポートします。

図 1. PCIe1 SAS テープ/DVD デュアル・ポート 3 Gb x8 アダプター
 PCIe1 SAS テープ/DVD デュアル・ポート 3 Gb x8 アダプター

仕様

項目
説明
アダプターの FRU 番号
44V4852 (RoHS 要件に準拠した設計)
I/O バス・アーキテクチャー
PCIe1 x8
スロット要件
スロットの優先順位およびインストール規則について詳しくは、PCIe アダプターのインストールの規則とスロットの優先順位 を参照し、作業中のシステムを選択してください。
ケーブル
SAS デバイス接続には、付加されるサブシステムやデバイスのフィーチャーと共に提供される特別なケーブルが必要になります。 マルチイニシエーター構成および高可用性構成には、特別なケーブル配線が必要です。 シリアル接続 SCSI ケーブルの計画を参照してください。
電圧
3.3 V
フォーム・ファクター
Short、ロー・プロファイル (FC EJ1P)
Short、フルハイトのテール・ストック付き (FC EJ1N)
最大数
サポートされるアダプターの最大数について詳しくは、PCIe アダプターのインストールの規則とスロットの優先順位 を参照し、作業中のシステムを選択してください。
属性
  • 2 つの外部 mini-SAS 4x コネクターは、SAS および Serial Advanced Technology Attachment (SATA) デバイス・エンクロージャーの接続機構を提供します。
  • SAS Serial SCSI Protocol (SSP)、Serial ATA Tunneling Protocol (STP)、および Serial Management Protocol (SMP)
  • マルチイニシエーター構成および高可用性構成のサポート
  • 取り外し可能メディア・デバイスのサポート
    注: 取り外し可能メディアは、マルチイニシエーターおよび高可用性構成ではサポートされません。
  • RAID 0、5、6、10
  • 並行ファームウェア更新
  • 440-500 Mhz PowerPC® (PPC)

スロットの優先順位およびインストール規則について詳しくは、PCIe アダプターのインストールの規則とスロットの優先順位 を参照し、作業中のシステムを選択してください。

オペレーティング・システムまたは区画の要件

新しいフィーチャーを取り付ける場合、必ずその新規フィーチャーのサポートに必要なソフトウェアを準備し、そのフィーチャーおよび接続デバイスについて満たす必要のある前提条件があるかどうかを判別してください。前提条件があるか確認するには、IBM Prerequisite Web サイト を参照してください。

アダプターは、 オペレーティング・システムの以下のバージョンでサポートされます。
  • AIX
    • AIX Version 7.2 以降
    • AIX バージョン 7.1 以降
    • AIX バージョン 6.1 以降
  • Linux
    • Red Hat Enterprise Linux 7.1 リトル・エンディアン以降
    • Red Hat Enterprise Linux 7.1 以降
    • Red Hat Enterprise Linux 6.5 以降
    • SUSE Linux Enterprise Server 11 Server 12 以降
    • SUSE Linux Enterprise Server 11 Server 11, Service Pack 3 以降
  • IBM i
    • IBM i バージョン 7.2 以降
    • IBM i バージョン 7.1 以降
このアダプターには、以下のドライバーが必要です。
  • AIX: devices.pci.1410bd02 デバイス・ドライバー・パッケージ
  • Linux:
    • RHEL4 カーネルの場合、iprutils バージョン 2.4.1 および ipr ドライバー・バージョン 2.0.11.6 (またはそれ以降)
    • RHEL5 カーネルの場合、iprutils バージョン 2.4.1 および ipr ドライバー・バージョン 2.2.0.2 (またはそれ以降)
    • SLES10 カーネルの場合、iprutils バージョン 2.4.1 および ipr ドライバー・バージョン 2.2.0.2 (またはそれ以降)



最終更新: 2017 年 7 月