データ・コンプライアンスとは?
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データ・コンプライアンスとは?

データ・コンプライアンスとは、個人データや機密データの処理と管理を、データ・セキュリティーとプライバシーに関する規制要件、業界標準、社内ポリシーに準拠した方法で行うことです。

データ・コンプライアンスの基準は、業種・業務、地域、国によって異なる場合がありますが、同様の目標が伴うことがほとんどです。これらの目標には以下が含まれることがあります。

  • データの正確性を確保
  • 自分のデータの権利に関する透明性と知識を個人に提供
  • 個人データやクレジット・カード情報などの機密情報を、不正アクセスやデータ侵害から保護
  • 組織が保存するデータの種類、保管量、ライフサイクル全体の管理方法など、データ・ストレージを追跡

最も一般的なデータ・コンプライアンス規制には、GDPR(一般データ保護規則)、HIPAA(医療保険の相互運用性と責任に関する法律)、CCPA(カリフォルニア州消費者プライバシー法)などがあります。

これらの規制に従わないと、サイバーセキュリティー・リスクが高まり、組織に多額の罰金、法的罰則、風評被害が発生する可能性があります。そのため、データ・コンプライアンスは、組織全体のデータ・ガバナンスリスク管理戦略の重要な要素と見なされることがよくあります。

データ・コンプライアンスとデータ・セキュリティー・コンプライアンスの比較

 

データ・コンプライアンスはデータ・セキュリティー・コンプライアンスと誤って呼ばれることがあります。データ・セキュリティー・コンプライアンスはデータ・コンプライアンスと密接に関連していますが、技術的にはデータ・コンプライアンスの小さなサブセットです。

データ・コンプライアンスが、データを扱う際に組織が遵守しなければならない広範なルールや規制をカバーするのに対し、データ・セキュリティー・コンプライアンスは、暗号化、アクセス制御、ファイアウォール、セキュリティ監査などデータ・セキュリティー・ソリューションの実装による不正アクセス、侵害、その他のセキュリティー脅威からのデータの保護など、データ管理のセキュリティー面に特に焦点を当てています。

つまり、データ・コンプライアンスにはデータ・セキュリティー・コンプライアンスのすべての側面が含まれますが、データ・セキュリティー・コンプライアンスにはデータ・コンプライアンスのすべての側面が含まれるわけではありません。

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IBM Security X-Force Threat Intelligence Indexを使用することで、より迅速かつ効果的にサイバー攻撃に備え、対応するためのインサイトを得ることができます。

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データ・コンプライアンスが重要な理由

データ・コンプライアンスの重要性を理解するために、このビッグデータの時代を考えてみましょう。誰かがスマートフォンを手に画面をタップしたり、Webサイトを閲覧したり、街を散歩したりするたびに、個人データの証跡が増え続けます。それと同時に、組織はデジタル・トランスフォーメーションの一環としてクラウド・サービスやデジタル・アプリに移行し、増え続けるデータ・セットが蓄積していきます。当然のことながら、これらすべてのデータは組織にとって非常に価値があり、データをインサイトに変えてより適切なビジネス上の意思決定を行うのに役立ちます。

ただし、データが増えるということは、脆弱性も増え、サイバー攻撃の対象領域が広がることも意味します。IBMのデータ侵害コスト・レポートによると、2023年のデータ侵害の世界の平均コストは445万米ドルで、3年間で15%増加しました。

データ・コンプライアンスは、これらの脅威を軽減し、顧客データを安全に保つのに役立ち、組織や個人がデータを処理する際に従わなければならない一連の管理(データ・コンプライアンス標準)を確立します。これらのコンプライアンス要件の目的は、データのプライバシーを保護し、データの悪用を防ぐ安全策を築くことです。データ・コンプライアンスは、組織や個人がより責任を持ってデータを扱うためのポリシーや手順を策定する際にも役立ちます。

このような多くの利点があるため、組織は多くの場合、ただ必要に迫られてではなく、積極的かつ先見的にデータ・コンプライアンスに投資します。組織は、データ・コンプライアンスが顧客の信頼を育み、個人データの透明性と責任ある管理者としての評判を築くのに役立つことを認識しています。

さらに多くの場合、データ・コンプライアンスにより、企業のセキュリティーが強化され、効率と収益性が向上します。強力なデータコンプライアンス基準を導入することで、企業はデータ侵害のリスクを高める脆弱性をより効果的に補強できます。さらに、堅牢なデータ・コンプライアンス・プログラムを導入すると、データの安全性が保たれるだけでなく、データの正確性が維持され、コストのかかるエラーが削減されます。効果的なデータ管理により、組織はデータの検出と修正に費やす時間とリソースを削減するだけでなく、インサイトを得るために独自のデータセットをマイニングする際の効率性と機敏性も向上します。

また、堅牢なデータ・コンプライアンス・プログラムを導入することで、データ保護コンプライアンス基準(以前よりも頻繁に更新されています)に対応しやすくなることを、多くの組織が実感しています。これらのコンプライアンス基準には、SOC 2、CSA STAR、ISO 27001、米国標準技術局(NIST)800-53などがあります。

データ・コンプライアンスの規制と標準の種類

官公庁・自治体などがデータ・セキュリティーに注力する中、企業がターゲット顧客と取引するために満たさなければならないプライバシー規制やデータ・コンプライアンス標準が増えています。

最も一般的なデータ・コンプライアンスの規制と標準には、次のようなものがあります。

医療保険の相互運用性と説明責任に関する法律(HIPAA法)

医療保険の相互運用性と説明責任に関する法律(HIPAA法)は、1996年に米国で可決された重要な法律です。HIPAA法は、医療機関や企業が患者の個人健康情報(PHI)をどのように扱い、その機密性とセキュリティーを保証するかについてのガイドラインを定めています。

HIPAA法で定義される「対象事業体」のカテゴリに該当するすべての事業体は、HIPAA法のデータ・セキュリティーおよびコンプライアンス標準を遵守する必要があります。これらの事業体には、医療従事者や保険プランだけでなく、データ伝送サービスのプロバイダー、医学転写サービス・プロバイダー、ソフトウェア会社、保険会社など、PHIにアクセスできる仕事関係者も含まれます。

一般データ保護規則(GDPR)

一般データ保護規則(GDPR)は、国民の個人情報を保護するために欧州連合によって制定された包括的なデータ・プライバシーの枠組みです。

GDPRは主に個人情報(PII)に焦点を当て、データ・プロバイダーに厳しいコンプライアンス要件を課しています。欧州内外の組織はデータ収集の方法について透明性を保つことが義務付けられ、個人が自分のPIIをより細かく管理できるようになります。

GDPRの最も顕著な側面の1つは、コンプライアンス違反に対する妥協のない姿勢です。プライバシー規制やデータ・コンプライアンス基準を遵守しない者には多額の罰金を課しています。これらの罰金は、組織の年間世界売上高の4%または2,000万ユーロのいずれか大きい方に達する可能性があります。

このため、GDPR により、世界中の企業がデータの収集と取り扱い方法を再評価し、堅牢なデータ・セキュリティーとコンプライアンスの重要性が強調されました。

カリフォルニア州消費者プライバシー法(CCPA)

カリフォルニア州消費者プライバシー法(CCPA)は、GDPRに類似した米国の画期的なデータ・プライバシー法です。

GDPRはGDPRと同様に、データの取り扱いについて透明性を確保する責任を企業に課し、個人が個人情報をより詳細に管理できるようにします。CCPAに基づき、カリフォルニア州の居住者は、企業が収集したデータの詳細を要求し、データ販売をオプトアウトし、データの削除を要求することができます。

ただし、GDPRとは異なり、CCPAおよび他の多くの米国のデータ保護法はオプトインではなくオプトアウトであり、特に指示がない限り、企業はカリフォルニア州の消費者情報を使用できます。また、CCPAは、特定の年間収益のしきい値を超える企業、または大量の個人データを扱う企業にのみ適用されるため、すべてではありませんが、多くのカリフォルニア州の企業に関連します。

CCPAが発効して以来、組織はデータの取り扱いプロセスを積極的に再評価し、コンプライアンス要件を満たすために包括的なデータ保護戦略を採用してきました。

サーベンス・オクスリー法(SOX)

サーベンス・オクスリー法(SOX)は、EnronやWorldComなどの企業の不祥事に対応して制定された法律です。その主な目的は、企業の透明性と説明責任を高めることです。SOX法の下では、米国のすべての上場企業は、厳格な財務報告とガバナンスの基準を満たす必要があります。

SOXの最も重要な条項には、CEO(最高経営責任者)とCFOが財務諸表の正確性を自ら証明することや、独立した監査委員会の設置が含まれます。また、財務データの信頼性を確保するために厳格な内部管理措置を導入すると同時に、企業の不正行為や詐欺行為に対する罰則を大幅に強化しています。

SOXは主に財務報告を扱いますが、コンプライアンスに関する重要な考慮事項であることに変わりなく、正確でタイムリーな財務報告を確保するためには、IT組織がSOXを意識する必要があります。

ペイメントカード業界のデータ・セキュリティー規格(PCI-DSS)

ペイメントカード業界のデータ・セキュリティー規格(PCI-DSS)は、クレジット・カードのデータを保護するための一連の規制ガイドラインです。政府が課す規制とは異なり、PCI-DSSは、ペイメントカード業界のデータ・セキュリティー規格競技会として知られる独立した規制機関によって施行される契約上のコミットメントで構成されています。

PCI-DSSは、受諾、保管、送信など、カード会員データを扱うあらゆるビジネスに適用されます。クレジット・カード取引にサードパーティのサービスが関与している場合でも、企業は引き続きPCI-DSS準拠の責任を負い、カード所有者のデータを安全に管理、保管するために必要な措置を講じる必要があります。

適切なデータと規制のコンプライアンスを確実に遵守するには

次の手順に従うと、組織はコンプライアンス要件を満たし、機密情報を保護する堅牢なデータ・コンプライアンス・プログラムを定めることができます。

これらの多くは組織がすぐに実行できる対策ですが、長期的な計画が必要になる対策もあります。適切な計画を策定し、注力することで、組織がデータ・コンプライアンス標準を満たしてデータ・プライバシーを確保するだけでなく、全体的な情報セキュリティー を強化し、データ侵害、データの誤用、その他の形態の不正アクセスから自社と顧客をより効果的に保護できることが期待されています。

コンプライアンス標準とデータの点検
  • データ・コンプライアンス:まず、組織に関連するデータ・コンプライアンス規制を理解することから始めますが、一般には業種・業務や地理的な場所によって規制は異なります。
  • データ・インベントリ:収集したデータの種類(データの保管場所や誰がアクセスできるかなど)の概要を示すインベントリを作成します。
コンプライアンスへの工程におけるデータの検出と分類
次のステップを即座に実施する
  • アクセス制御:堅牢なアクセス制御を実施して、データ・アクセスを許可された担当者に制限します。これには、ユーザー認証、ロールベースのアクセス、機密データの暗号化が含まれる場合があります。堅牢なアクセス制御の実施には、最新の IDおよびアクセス管理プログラムが役立ちます。

  • データ・ストレージ:データを物理的およびデジタル的に安全に保管するための措置を講じます。これには、暗号化されたストレージ・ソリューション、ファイアウォール、アクセス・ログの導入が必要になる場合があります。

  • コンプライアンス研修:データ・コンプライアンスについてスタッフを教育し、規制とデータ・プライバシーの重要性を確実に理解できるようにします。また、定期的な研修セッションを行うことで、全員がベスト・プラクティスについて常に情報を得ることができます。

長期的なデータ・セキュリティー計画の策定
  • データの取り扱い方針:責任を持ってデータを取り扱う方法について、組織全体で透明性の高いセキュリティー方針と手順を確立し、全員が正しいデータ管理方法を理解できるようにします。

  • 定期的な監査:定期的な監査を実施して、データ・コンプライアンス対策の有効性と最新性を検証し、潜在的な脆弱性と改善が必要な領域を特定します。

  • データ侵害への対応計画:侵害に備えるために、明確に定義されたデータ侵害への対応計画を策定します。効果的かつ迅速に対応する方法を知ることは、被害を最小限に抑え、コンプライアンスの枠組みの要件を満たすうえで非常に重要です。

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