ハイブリッドクラウドの採用が進むにつれて、データの保存場所は、データウェアハウスからデータレイク、データレイクハウスに加え、さまざまなクラウド環境やオンプレミス環境など、あらゆる場所に広がっています。APIは、さまざまなデータ・ソースとアプリケーションをつなぐ重要なコネクターであり、結果的に、APIの開発がこれまでにないほど増加しています。近年急速に成長しているAPIフォーマットの1つに、GraphQLがあります。GraphQLを使用すると、企業はすべてのデータに対して統合されたGraphQL APIレイヤーを作成することで、APIとアプリケーションの開発をより迅速に繰り返すことができます。
IBM API Connectを使用すると、実稼働レベルのGraphQL APIを数分で簡単に構築し、導入できます。データ・ソースの接続の詳細を指定するだけで、最適化された安全なGraphQL APIが即時に生成されます。また、SQL、NoSQL、REST、SOAP、その他のGraphQL APIなど、複数のソースからのデータを結合(また統合)することもできます。API Connect内に構築されたGraphQL APIは、インメモリーでGo言語ベースのGraphQLエンジンで実行されるため、本質的に安全でパフォーマンスに優れています。
GraphQLとIBM API Connectを使ってデータを解き放つ
API開発とAPI管理を組み合わせて、APIの制御と最適化を促進します。
GraphQLは、データがどこに存在しても、簡単で柔軟にアクセスできる点で優れています。GraphQL APIは、情報の場所にかかわらず、要求された通りの情報を用いて正確に応答し、エンド・ユーザーはGraphQL APIがどのソースからデータを取得しているかを知る必要さえありません。このように作成と利用が簡単であるため、新しいAPIを構築中で、早く使用を開始したい場合に最適です。ただし、規模を拡大する段階になると、パフォーマンスや費用といった要素を考慮に入れる必要があります。クラウドでホストされているデータ・ソースに関連する場合には、特に重要です。例えば、リレーショナル・データベースから取得したGraphQLのクエリーは、テーブル結合時には負荷が高くなり、応答時間が遅くなる可能性があります。あるいは、サーバーレス関数を呼び出すGraphQLのクエリーでは、クラウド・プロバイダーから課金されることになります。このような場合に、API管理を導入します。
API Connectの管理機能を使うと、ユーザーがAPIとどのようにやり取りするかを制御できます。API呼び出しに伴うパフォーマンスと費用を制御するために、レート制限を適用できます。またAPI Connectには、開発者ポータルのような機能も備わっているため、組織の内部または外部でAPIを検索、テスト、共有できます。