Taylor Made Media社のリモートワーク・ストラテジー
BASE Media CloudとIBM® Asperaを活用して、クラウドへの移行をスピードアップ
照明、カメラ、コンピューター・モニターを備えたマルチメディアルーム

受賞歴のあるメディア制作企業のTaylor Made Media社は、「平常時」には、イーストロンドンのクリエイティブ・ハブを拠点に活動し、プロセス全体を通して、世界中の顧客と緊密にコラボレーションしています。プロデューサーが顧客との強く透明性の高い関係性に基づいて、プロジェクトの各段階で同僚や顧客とコンテンツを共有するためには、高速かつ効率的なワークフローとメディア配信ソリューションが必要になります。

新型コロナウイルス感染症の拡大により英国がロックダウンされた時、Taylor Made Media社の制作責任者であるIan McGinty氏は、新しいリモートワーク・ストラテジーのためのソリューションを展開する必要性に迫れらました。そこで、この喫緊のニーズについて、革新的なマネージド・クラウド・サービス企業であるBASE Media Cloud社に相談しました。BASE Media Cloud社は、BBC、COPA90、Formula E、ITV、Objective Media Groupなどの有名メディア・ブランドに、統合されたクラウド・ストレージとマルチクラウドのSaaS(Software-as-a-Service)ソリューションを提供しています。 BASE Media Cloud社は、Asperaのパートナーとして、Aspera on CloudIBM Cloud Object Storageソリューションを活用して、メディア配信ソリューションの効率を高めています。

Taylor Made Media社は、スタッフがリモートワークに移行することを余儀なくされたため、オンプレミスのストレージと手動でのメディア・ワークフローから迅速に移行する必要がありました。顧客や同僚とのメディア交換の効率を維持するために、ほとんど一晩のうちに、すべてのメディア資産をクラウド・ストレージ・ソリューションに即座に移行する必要がありました。ロックダウンの最初の週末にはデータセンターへのアクセスが制限され、データの移行において重大な課題に直面しました。

「急遽、リモートでのポスト・プロダクションのワークフローを導入する必要性が生じたので、BASE社に連絡したのですが、すぐにセットアップしてくれました」とMcGinty氏は言います。「すべてがオンラインに接続されると、すぐにシステムの操作および運用方法に関するチュートリアルを実施してくれました。おかげで、すぐに使い方がわかりました」

迅速な大規模の移行

 

10 TBに上るクリエイティブ資産を迅速に移行

迅速なクラウドの導入

 

新しいクラウド・ストレージを48時間以内に稼働

急遽、リモートでのポスト・プロダクションのワークフローを導入する必要性が生じたので、BASE社に連絡したのですが、すぐにセットアップしてくれました。すべてがオンラインに接続されると、すぐにシステムの操作および運用方法に関するチュートリアルを実施してくれました。おかげで、すぐに使い方がわかりました。 Ian McGinty Head of Production Taylor Made Media

Taylor Made Media社は、複数のプロジェクトが進行中で、スタッフもフリーランサーもロンドンのオンプレミス・ストレージにアクセスできない自宅に拠点を置いているため、使い慣れたワークフローやプロセスの中断を最小限に抑えられる、迅速に展開できるソリューションを必要としていました。ラッシュ、編集、音楽、アニメーション・ファイルなどの資産を効率的に移行し、クラウド・ストレージを通じて、すべての関係者がアクセスできるようにする必要がありました。各資産には重要な顧客のコンテンツが含まれているため、即時にアクセスできるバックアップ、アーカイブ、およびファイル共有機能を提供するソリューションを決定するにあたってデータ・セキュリティー、レジリエンス、冗長性といった要素がすべて重要な考慮事項でした。

Taylor Made Media社は、クラウドベースのストレージとリモートワークへの迅速かつシームレスな移行を実現するために、トレーニングの要件を最小限に抑えて、24時間体制で働くクリエイターに継続的な技術サポートを提供できるソリューションを必要としていました。時間が限られている状況において、同社のビジネス要件と技術要件を理解しているパートナーから、パーソナライズされたサービスを受けたいと考えていました。また、将来を見越した制作ワークフローを構築し、また将来的にバーチャル・スタジオを構築することを考慮して、メディア資産管理やトランスコーディングなどの関連サービスを展開できるように、ソリューションをモジュール化することも重要でした。

1週間で10 TBのデータを移動

Taylor Made Media社は、BASE Media Cloud社の長年にわたる関係性と、ストレージの仮想化に関するこれまでの議論に基づいて、BASE社がストレージとデータワークフローの移行に必要な専門知識とサポートを提供してくれることを確信していました。10 TBのデータを週末の間に移行するという喫緊の要件を理解していたBASE Media Cloud社は、Aspera on CloudとIBM Cloud Object Storageソリューションを、大規模なデータ移行のための移行およびサポートサービスとともに活用しました。

この決定は金曜日に行われ、Taylor Made Media社の従業員は翌月曜日までにシームレスに業務を遂行し、標準のホームIP接続を介して、急ぎの作業やプロジェクトの関連資料にリモート経由で迅速にアクセスできるようになりました。同社のロンドンの制作施設のIP接続制限のため、ハードドライブは英国に拠点を置くデータセンターに直接転送され、Aspera on Cloudを使用して、データセンターからIBM Cloud Object Storageに資産を移行しました。

このソリューションの基盤は、Aspera on Cloudファイル転送サービスに基づいて構築されていますが、土台となるIBM Cloud Object Storageは、イレイジャー・コーディングを組み込んで、セキュリティー、レジリエンスと冗長性を強化します。BASE Media Cloud社とAspera on Cloudを組み合わせたサービスは、英国のIBM Cloudデータ・センター内でマネージド・サービスとして実行され、IBM Cloud Object Storageプラットフォームに直接接続されます。

「最初にBASE Media Cloud社に連絡してから2、3日以内に、リモートワークへの移行準備が完全に整い、編集者とフリーランサーのチームは喜んで映像を共有し、複数のプロジェクトで共同作業を行っていました」とMcGinty氏は言います。「これにより、完全なオフィスベースから完全なリモートベースへの移行がほぼシームレスになり、金曜日にオフィスで中断したところから、月曜日には自宅で仕事を再開できるようになりました」

最初にBASE Media Cloud社に連絡してから2、3日以内に、リモートワークへの移行準備が完全に整い、編集者とフリーランサーのチームは喜んで映像を共有し、複数のプロジェクトで共同作業を行っていました。これにより、完全なオフィスベースから完全なリモートベースへの移行がほぼシームレスになり、金曜日にオフィスで中断したところから、月曜日には自宅で仕事を再開できるようになりました。 Ian McGinty Head of Production Taylor Made Media
シームレスなコラボレーションと将来を見据えたワークフロー

BASE Media Cloud社は、Aspera on CloudとIBM Cloud Object Storageソリューションを活用して、Taylor Made Media社のストレージをクラウドに一元化するソリューションを提供しました。これにより、リモートワークで作業するクリエイティブチームは、重要なメディアにアクセスし、シームレスにコラボレーションできるようになりました。Taylor Made Media社の新しいリモートワーク・ストラテジーは、ワークフローを強化し、ロンドンのスタジオであろうと自宅のオフィスであろうと、よりダイナミックな働き方を生み出しました。

Taylor Made Media社は、Aspera on CloudとIBM Cloud Object Storageを統合したことで、顧客にクリエイティブなサポートを提供するにあたっての効率を維持できるようになりました。これにより、BASE Media Cloud社の技術サポートと移行のサポートに加えて、効率的なワークフローと、不確実な時期におけるTaylor Made Media社の将来性を見据えたオペレーションが可能になりました。

利点:

  • 一元化されたプロセス:クリエイティブチームがファイルにアクセスするための単一のストレージ・ハブを提供します。
  • ハイパフォーマンス:ホームIP接続を使用したクラウドを通じて、重要な資産を高速かつセキュリティーを確保した状態で移動できます。
  • 柔軟性:スタッフは自宅で安全かつ快適に、生産的に働くことができます。
  • 将来性:ストレージ・スペースを追加し、完全に仮想化されたスタジオを構築するオプションを提供します。
隣り合って配置されているTaylor Made Media社のロゴとBase Media社のロゴ
Taylor Made Mediaについて

2010年設立のロンドンを拠点とするメディア制作会社のTaylor Made Media(ibm.com外部へのリンク)は、Accenture、Barclays、Liberty Global、American Expressなど、世界有数のブランドのフィルム制作を手掛けてきました。同社のクリエイティブチームが創るフィルムは、視聴者を感化し、顧客のブランドメッセージに価値を付加しています。コンセプトからクリエイティブに至るまで、同チームのブランドとブロードキャストに対する深い経験に基づいて、価値の高いブランド・コンテンツを生み出しています。

BASE Media Cloudについて

BASE Media Cloud(ibm.com外部へのリンク)は、メディア制作プロセス全体を通じて取得、処理、配信されるメディア・ファイルの増加による課題に対処するために、メディア・ストレージ、メディア資産管理、クラウドでの編集、ファイル転送、ブランド・チャネル、コンテンツ配信など、レディメイドのクラウドサービスを提供しています。

フル・マネージドのマルチクラウド・サービスは使った分だけ課金するシステム(Pay-as-you-go)であり、柔軟な制作予算に合わせて調整しながら、顧客の支出と運用コストを削減しています。

2015年の設立以来、スポーツ、オンライン動画、制作、郵便施設、放送局、代理店、ゲーム、教育など、デジタル・メディア市場の複数の顧客にサービスを提供してきました。

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小規模スタジオがクラウドベースのコラボレーションで大規模なアニメーションを作成 世界最大のビール醸造会社に高速で信頼性の高いデータ・マイグレーション・プラットフォームを提供 データ集約型のメディア・プロジェクトに、高速で信頼性の高いテクノロジー・プラットフォームを提供
脚注

© Copyright IBM Corporation 2021.日本アイ・ビー・エム株式会社 〒103-8510 東京都中央区日本橋箱崎町 19-21

2021年4月

IBM、IBMロゴ、ibm.com、Aspera、およびIBM Cloudは、世界の多くの国で法的に登録されているInternational Business Machines Corporationの商標です。その他の製品名およびサービス名は、IBMまたは他社の商標である可能性があります。IBM商標の最新リストは、ウェブ上の「著作権および商標情報」 www.ibm.com/jp-ja/legal/copytrade.shtmlでご確認いただけます。

本書は最初の発行日時点における最新情報を記載しており、IBMにより予告なしに変更される場合があります。IBMが事業を展開している国であっても、特定の製品を利用できない場合があります。

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