朝日生命保険相互会社
IBM SPSS Modelerで顧客データを分析し、「見込み客リスト」を作成し、リストを活用したお客様訪問で成約率が向上

朝日生命保険相互会社(以下、朝日生命)は、営業活動の効率化と成約率向上を目指して、IBM SPSS Modelerを導入、顧客データを分析して、介護保険商品の成約見込み度を予測するモデルを開発しました。そのモデルに基づき、ご加入意向の高いお客様を抽出した「見込み客リスト」を作成し、営業職員がリストをお客様訪問に活用した結果、成約率が向上することを確認しました。今後は営業活動プロセスにデータ分析を組み込み、将来的には顧客データ分析結果に基づいて、営業職員1人ひとりに、お客様にお勧めすべき商品を示すなどの営業活動内容についてのアドバイスを自動配信する「営業職員推奨活動自動立案システム」の構築を目指しています。

ビジネス上の課題

近年の事業環境の変化に対応するため、生命保険会社では、営業活動の一層の効率化を進め、営業職員の成約率向上を図るためのデータ活用の重要性が高まっています。朝日生命は2012年までにデータ活用のための基盤を整備し、2015年に分析ツールを試験導入し、蓄積されたデータを分析して、営業活動に展開するプロジェクトを開始しましたが、営業現場を巻き込む体制づくりが十分でなかったため、データ分析結果があまり活用されず、プロジェクトは終了しました。
しかし、分析自体の有効性はあったこと、社内で分析の経験を蓄積した結果、分析ツールを運用する社内体制も構築可能と考えられたことから、2016年からあらためてデータ活用のための新プロジェクトに取り組むことになりました。

概要と経緯

朝日生命は2016年から新プロジェクトを開始しました。高い操作性と豊富な機能を備えたIBM SPSS Modelerを分析ツールに選定し、顧客データから成約見込み度を予測する分析モデルを開発、この予測モデルに基づいて、対象見込み客1人ひとりのご加入意向を判定した「見込み客リスト」を作成します。
「見込み客リスト」の中で、特にご加入意向が高い方にはマークをつけ、営業職員が重点的にアプローチするように、営業管理部から指示が出されます。最初に開発された予測モデルは営業職員であれば見込み度が高いことが経験的にわかる当たり前の予測しかできず、営業現場にとって価値の高いものではないと考えられたため破棄せざるを得ませんでしたが、限られた分析期間の中で決定木分析を用いた新たな予測モデルを開発することができました。

予測モデルが営業職員の経験からはわからない、隠れた有望見込み客の発見に役立つことが証明されました 神谷 正敏氏 営業企画部 営業企画室長 朝日生命保険相互会社
効果と今後の展望

新しい予測モデルによって「ご加入意向が高い」と判定された見込み客の成約率は明らかに高いことが確認され、予測モデルが営業職員の経験からはわからない、隠れた有望見込み客の発見に役立つことも証明されました。プロジェクト構想段階から、営業を統括する営業管理部のメンバーが参画したことで、プロジェクトに対する営業現場の理解と協力を得やすくなり、プロジェクトは成果を出すことができました。また、データ分析を行うための導入・運用費用に見合った営業成果が達成できると判断されて、「データ分析プロジェクト」の本格展開がスタートしました。

今後は、顧客データ分析結果に基づいて、営業職員1人ひとりに、お客様にお勧めすべき商品を示すなどの営業活動内容についてのアドバイスを自動配信するシステムの構築を目指していきます。

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