splp コマンド

目的

プリンター・ドライバーの設定を変更または表示します。

構文

splp-b Option ] [  -B Number] [  -c Option ] [  -C Option ] [  -e Option ] [  -f Option ] [  -F! ] [  -i Number ] [  -l Number ] [  -n Option ] [  -N Option ] [  -p Option ] [  -P Option ] [  -r Option ] [  -s Number ] [  -S Option ] [  -t Option ] [  -T Number ] [  -w Number ] [  -W Option ] [ DevicePath ]

説明

splp コマンドは、 プリンター・デバイス・ドライバーの設定を変更したり、 表示したりします。 デフォルトのデバイス・パスは /dev/lp0 で、フラグはすべてオプションです。 デバイス・パスが / (スラッシュ) で始まっていない場合は、/dev ディレクトリーが想定されます。 また、フラグを指定しないと、splp コマンドは指定したデバイス・パスの現在の設定を報告します。 現在の設定を変更するには、適切なフラグを指定します。 他の処理は行われず、他の出力もありません。

splp コマンドが行った変更は、次にシステムを再始動するまで、あるいは、splp コマンドを再実行するまで有効です。 splp コマンドは /etc/inittab コマンド・ファイルから実行して、システムを始動するたびにプリンターを構成できます。

注: -b-c-C-f-i-l-n-p-r-t-w、および -W フラグに対する splp コマンドの設定は、データが直接プリンターに送られる場合 (例えば、cat コマンドの出力を直接デバイス・パスにリダイレクトする場合) にのみ適用されます。enqqprtlp、 または lpr コマンドによってファイルが出力用キューに入れられている場合には、 これらのフラグに対する設定は無視され、変更は行われません。

フラグ

項目 説明
-b Option バックスペースをプリンターに送るかどうかを指定します。
+
バックスペースをプリンターに送るように指定します。
!
バックスペースを破棄するように指定します。
-B Number 速度を指定された bps (ビット/秒) 数に設定します。 Number 変数の値は、50、75、110、134、 150、300、600、1200、1800、2400、4800、9600、19,200、38,400 です。
-c Option 復帰をプリンターに送るかどうかを指定します。
+
復帰をプリンターに送ります。
!
復帰をライン・フィードに変換します。
-C Option すべての小文字を大文字に変換するかどうかを指定します。
+
小文字を大文字に変換します。
!
小文字を大文字に変換しません。
-e Option エラーが検出された場合に実行する処理を指定します。
+
エラーを戻します。
!
エラーが消去されるまで待ちます。
-f Option プリンターに用紙送り文字を送るか、あるいは用紙送り文字をライン・フィードか復帰でシミュレートするかどうかを指定します。
+
用紙送り文字をプリンターに送ります。
!
用紙送り文字をライン・フィードか復帰でシミュレートします。
-F! 3812 ページ・プリンターまたは 3816 ページ・プリンター用のフォント状況表示をリセットします。 このフラグによりフォントは、次のスプールされた印刷ジョブによって、プリンターのフォント・ディスケットからプリンターのメモリーに再ロードされます。 プリンターをオフにしてから再びオンにした場合、あるいはプリンターのメモリー内のフォントが破壊されてしまった場合には、このフラグを指定しなければなりません。
-i Number 指定された桁数だけ字下げします。ここで、Number 変数の値は整数です。
-lNumber 1 ページに指定された行数を印刷します。ここで、Number 変数の値は整数です。
-n Option プリンターにライン・フィードを送るか、またはライン・フィードを復帰に変換するかどうかを指定します。
+
ライン・フィードをプリンターに送ります。
!
ライン・フィードを復帰に変換します。
-N Option パリティーの生成および検出を使用可能にするかどうかを指定します。
+
パリティーの生成および検出を使用可能にします。
!
パリティーの生成および検出を使用不可にします。
-p Option システムが、変更のないプリンターにすべての文字を送るか、あるいは、 -b-c-C-f-i-l-n-r-t-w、 および -W フラグ用の設定に従って文字を変換するかどうかを指定します。
+
変更のないプリンターにすべての文字を送り、他の設定をオーバーライドします。
!
設定に従って文字を変換します。
-P Option パリティーを指定します。
+
奇数パリティーを指定します。
!
偶数パリティーを指定します。
-rOption ライン・フィードの後に復帰を追加するかどうかを指定します。
+
ライン・フィードの後に復帰を送ります。
!
ライン・フィードの後に復帰を送りません。
-s Number 文字サイズを選択します。ここで、Number 変数はビットの数です。 Number 変数の値には、5、6、7、8 が使用できます。文字サイズの詳細については、termio.h スペシャル・ファイルを参照してください。
-S Option 1 文字当たりのストップ・ビット数を指定します。
+
1 文字当たり 2 ストップ・ビット。
!
1 文字当たり 1 ストップ・ビット。
-t Option タブを拡張するかどうかを指定します。
+
タブを拡張しません。
!
位置境界 8 でタブを拡張します。
-T Number Number 変数で指定された秒数にタイムアウト期間を設定します。 Number 変数の値は、整数でなければなりません。
-w Number Number 変数で指定された桁数を印刷します。 Number 変数の値は、整数でなければなりません。
-W Option 指定された幅を超える文字を次の行に折り返して、改行文字の後に ... (3 つのドット) を印刷するかどうかを指定します。
+
指定された幅を超える文字を次の行に折り返して、改行文字の後に ... (3 つのドット) を印刷します。
!
指定した幅を超える文字を切り捨てます。

  1. /dev/lp0 プリンター用の現行プリンター設定を表示するには、以下のように入力します。
    
    splp
  2. プリンター設定を変更するには、以下のように入力します。
    splp   -w 80  -W +  -C +
    これにより、/dev/lp0 プリンターの設定が 80 カラムの用紙幅に変更されます (-w 80 フラグ)。また、幅が 80 カラムを超える各行は次の行に折り返され ( -W+ フラグ)、すべての英字が大文字で印刷されます (-C+ フラグ)。

ファイル

項目 説明
/dev/lp* プリンター属性ファイルが入っています。
/etc/inittab プリンター構成コマンド・ファイルが入っています。