mmt コマンド
目的
文書のタイプセットを行います。
構文
mmt [ -M Media ] [ -a ] [ -c ] [ -e ] [ -g ] [ -p ] [ -t ] [ -z ] [ -TName | -DDestination ] [ File | - ]
説明
mm コマンドと同様に、mmt コマンドは、nroff コマンドでフォーマットするのではなく troff コマンドを使用して、その入力をタイプセットします。 mmt コマンドは mm マクロ・パッケージを使用します。 tbl、pic、eqn、grap コマンドによるプリプロセスを指定するためのフラグが用意されています。 troff コマンドおよび mm マクロ・パッケージの正しいパイプライン、必須パラメーターおよびフラグは、選択したフラグに従って生成されます。
mmt コマンドに特定のフラグがいくつかあります。 その他のパラメーターまたはフラグ (例えば、 -rANumber や -a) を mmt コマンドに指定すると、それらのパラメーターやフラグは troff コマンドに渡されます。 フラグの指定順序は任意ですが、必ず入力ファイルの前に指定しま す。File は mmt コマンドがフォーマットする ファイルを指定します。File パラメーターまたは他のフラグ変数を指定しなかった場合、mmt コマンドはフラグのリストを出力します。
mmt コマンドは、troff コマンドとは違って、自動的にその出力をポストプロセッサーに入力します。ただし、このパイプ処理をしない設定にしてある場合は除きます。 ユーザーは、mmt コマンドを使用するときにポストプロセッサーを指定しないでください。 順序は、次のとおりです。
- -z フラグ (ポストプロセッサーを使用しません)。
- -TName フラグ。
- TYPESETTER 環境変数が読み取られます。
- デフォルトが ibm3816 に設定されます。
File パラメーターの値の代わりに - (負符号) フラグ指定した場合、mmt コマンドは標準入力を読み取ります。
出力ページの範囲を指定するには troff コマンドの -oList フラグを使用します。
注: troff コマンドの -o List フラグと共に -e、-c、 -t、-p、-g、 および - (負符号) のフラグのうち 1 つ以上を指定して mmt コマンドを呼び出すとき、文書の最後のページが List 変数によって指定されていない場合、 broken pipe メッセージが表示されることがあります。このブロークン・パイプ・メッセージは問題があることを示すものではないので、無視してかまいません。
フラグ
項目 | 説明 |
---|---|
-M Media | 用紙上のイメージ可能領域の大きさを判別するために、用紙サイズを指定します。
Media 変数に有効な値は、次のとおりです。
注: Media 変数では大文字と小文字は区別されません。 |
-a | 読み取り可能な troff 出力を端末に表示します。 |
-c | cw コマンドで入力ファイルをプリプロセスします。 |
-e | eqn コマンドを呼び出します。また、eqn コマンドは /usr/share/lib/pub/eqnchar ファイルを読み取ります (eqnchar ファイルの形式を参照してください)。 |
-g | grap コマンドを呼び出し、次にこのコマンドが pic コマンドを呼び出します。 |
-p | pic コマンドを呼び出します。 |
-t | tbl コマンドを呼び出します。 |
-z | troff コマンドの出力を処理またはリダイレクトするための出力フィルターを始動しません。 |
-DDestination | 出力を Destination 変数で指定したデバイスに送ります。 英語出力用にサポートされている宛先デバイスは 4014 で、これは tc コマンドによる Tektronix 4014 端末です。 |
-TName | Name 変数で指定した troff デバイスの出力を作成します。
出力は適切なポストプロセッサーを使用して送られます。
デフォルト値は ibm3816 です。
使用可能な Name 変数は次のとおりです。
|
- | 入力を標準入力から読み取るようにします。 |