mant コマンド
目的
マニュアル・ページのタイプセットを行います。
構文
mant [ -M Media ] [ -a ] [ -c ] [ -e ] [ -t ] [ -z ] [ -T Name ] [ troffFlags ] [ File ... | - ]
説明
mant コマンドは、マニュアル・ページ・マクロ (man マクロ・パッケージ) を使用してマニュアル・ページをタイプセットします。File パラメーターには mant コマンドで処理するファイルを指定します。ファイルはすべてのフラグの後に表示します。 ファイル名が指定されないと、mant コマンドはフラグのリストを出力します。 File パラメーターに - (負符号) が指定されると、標準入力を読み取ります。
mant コマンドには、tbl コマンド、cw コマンド、eqn コマンドによるプリプロセスを指定するフラグがあります。troff コマンドからのフラグは troffFlags パラメーターで指定できます。
入力に troff コマンドのコメント行が入っていて、 そのコメント行が '¥" x (単一引用符、円記号、二重引用符、 x) という文字列だけで構成される (x は c、e、および t の 3 つの文字の任意の組み合わせで、 二重引用符と x の間にはスペースが 1 つだけ入る) 場合、 入力は、コマンド・ライン・オプションとは無関係に、それぞれ cw、 eqn、および tbl コマンドの該当する組み合わせによって処理されます。
注: 出力されるページの範囲を指定するには、 troff コマンドの -oList フラグを使用します。 troff コマンドの -oList フラグとともに、 -c、-e、-t、 および - (負符号) フラグの 1 つ以上を指定した mant コマンドを呼び出す場合、 文書の最後のページが List 変数によって指定されていなければ、 「broken pipe」メッセージが出されます。 このブロークン・パイプ・メッセージは問題があることを示すものではないので、無視してかまいません。
mant コマンドは troff コマンドとは異なり、 次のフラグ、環境変数、またはデフォルト設定に従って、 その出力を自動的に特定のポストプロセッサーにパイピングします (特にそうしないように要求されない限り)。
項目 | 説明 |
---|---|
-z | ポストプロセッサーを使用しないことを示します。 |
-TName | Name 変数で指定されたプリンター用に出力を準備します。 |
TYPESETTER | システム環境に特定のプリンターを指定します。 |
default | ibm3816 に送信します。 |
次のリストにないフラグは、troff コマンドかマクロ・パッケージかのどちらか適切な方に渡されます。すべてのフラグはファイル名の指定より前に表示しなければなりません。
フラグ
すべてのフラグは、ファイル名より前に指定されていなければなりません。
項目 | 説明 |
---|---|
-a | troff コマンドの -a フラグを呼び出します。 |
-c | cw コマンドで入力ファイルをプリプロセスします。 |
-e | eqn コマンドで入力ファイルをプリプロセスします。 |
-M Media | 用紙上のイメージ可能領域の大きさを判別するために、用紙サイズを指定します。
Media 変数に有効な値は、次のとおりです。
注: Media 変数では大文字小文字の区別はありません。 |
-t | tbl コマンドで入力ファイルをプリプロセスします。 |
-z | ポストプロセッサーを使わずに出力を準備します。 |
-TName | 指定したプリンターへの出力を準備します。使用可能な Name 変数は次のとおりです。
|
- | 入力を標準入力から読み取るようにします。 |