halt または fasthalt コマンド

目的

プロセッサーを停止します。

構文

{ halt | fasthalt } [ -l ] [ -n ] [ -p ] [ -q ] [ -y ]

説明

halt コマンドは、データをディスクに書き込んでからプロセッサーを停止します。マシンは再始動しません。このコマンドは、root ユーザーしか実行できません。 他のユーザーがシステムにログインしている場合は、このコマンドを使わないでください。他のユーザーがログインしていなければ、halt コマンドが使えます。マシンを直ちに再始動しない場合に、halt コマンドを使用してください。「 ....Halt completed....」というメッセージが表示されたら、電源をオフにすることができます。

halt コマンドは、syslogd コマンドを使ってシャットダウンをログに記録し、シャットダウンのレコードをログイン・アカウンティング・ファイル /var/adm/wtmp 内に入れます。また、システムにより、システムがシャットダウンされたことを示すエントリーがエラー・ログに書き込まれます。

fasthalt コマンドは、halt コマンドを呼び出して システムを停止します。 fasthalt コマンドは BSD と互換性があります。

フラグ

項目 説明
-l アカウンティング・ファイル内に停止をログ記録しません。-l フラグは、アカウンティング・ファイルの更新を抑止しません。-n および -q フラグは、-l フラグを暗黙指定します。
-n 停止する前に sync を防止します。
-p パワーダウンせずにシステムを停止します。
注: -p フラグは、永久停止を必要としないフラグと組み合わせて使用された場合、効果がありません。他のオペランドが遅延パワーオンと再始動を要求した場合でも、電源はオフになったままです。
-q 即時に停止させます。
注:
  • -q フラグを指定して halt コマンドを実行しても、sync が出されないため、システムは即時に停止します。
  • ワークロード・パーティション (WPAR) 内で -q フラグを指定して halt コマンドを実行すると、その halt コマンドは WPAR を停止させて、D (定義済み) 状態にすることができます。WPAR は完全には停止せず、WPAR を T (移行) 状態にする場合があります。これは、ファイル・システムをアンマウントする間に生じるタイムアウト状態または遅延のためです。
-y システムをダイヤル呼び出し操作から停止します。

セキュリティー

RBAC ユーザーおよび Trusted AIX ユーザーへの注意: このコマンドは特権命令を実行できます。 特権命令を実行できるのは特権ユーザーのみです。 権限および特権についての詳細情報は、「セキュリティー」の『特権コマンド・データベース』を参照してください。 このコマンドに関連した特権および権限のリストについては、lssecattr コマンドまたは getcmdattr サブコマンドの項を参照してください。

  1. 停止をアカウンティング・ファイル内にログ記録せずにシステムを停止させるには、 次のコマンドを入力します。
    halt -l 
  2. システムを即時に停止させるには、次のコマンドを入力します。
    halt -q
  3. システムをダイヤルアップ操作から停止させるには、次のコマンドを入力します。
    halt -y

ファイル

項目 説明
/etc/rc システム始動スクリプトを指定します。
/var/adm/wtmp ログイン・アカウンティング・ファイルを指定します。