ESS - エンタープライズ・ディスク・システム・レポート

エンタープライズ・ディスク・システム・レポートは、エンタープライズ・ディスク・システムの活動に関する測定値を提供します。 RMF は、活動の発生元とは関係なく、エンタープライズ・ディスク・システム上の活動をモニターします。活動は、RMF が稼働している z/OS システム、またはエンタープライズ・ディスク・システムを使用する他の任意のシステムから行われる場合があります。このレポートに含まれるデータを使用して、ボトルネック分析やキャパシティー・プランニングのために現行のディスク構成を調べることができます。

使用可能なすべてのデータを収集するようにモニター I データ収集プログラムがセットアップされている場合、このレポートには以下で説明されている 3 つのセクションがあります。

ESS リンク統計

このセクションには、ESS のアダプターごとに、発生した入出力操作に関する統計が含まれます。1 つのアダプターは、1 つ以上の入出力タイプ (リンク・タイプ) をサポートします。次のリンク・タイプがレポートされます。

  • ECKD read および write1
  • SCSI read および write
  • PPRC send および receive

このセクションは、リンク・タイプごとに、平均応答時間だけでなく、平均転送バイト数と 1 秒あたりの平均操作数も提供します。I/O intensity は、レポート間隔中のアダプターの使用率を示します。このセクションは、外部リンク使用状況の分析や、ピアツーピア・リモート・コピー (PPRC) リンクのキャパシティー・プランニングに使用します。

ESS エクステント・プール統計

このセクションは、割り振られたディスク・スペースに関する容量とパフォーマンスの情報を示します。エクステント・プールごとに、実容量と仮想容量、実エクステントと仮想エクステントの数、および仮想エクステントから実エクステントへの (およびその逆の) 変換数を示します。このような変換が行われるのは、アプリケーションが仮想エクステントに書き込むときです。実エクステントから仮想エクステントへの変換が行われるのは、エクステントが解放またはマイグレーションされる場合です。

使用可能なディスク容量を調べ、必要に応じて容量を変更する場合に、このセクションを使用します。例えば、エンタープライズ・ディスク・システムの FlashCopy 機能を使用してアプリケーション・データまたはデータベースのインスタント・ポイント・イン・タイム・バックアップ・コピーを作成する場合は、プロビジョニング戦略が成功するかどうかに関係なく、このセクションに示されている変換情報から読み取ることができます。それが十分ではない場合は、サブシステムに実ストレージを追加することを決定できます。

ESS ランク統計

このセクションは、エクステント・プールの各ランクにおける読み取り操作と書き込み操作に関する活動統計を示します。また、すべてのランクのアレイ数およびアレイ幅も示します。これらの値は、現行の構成を示します。ランクが幅広ければ広いほど、ランクのパフォーマンス能力が向上します。構成内でこれらの値を変更すると、作業のスループットに影響を与える可能性があります。パフォーマンス上の問題の検出と解決、およびディスク・スペースのキャパシティー・プランニングのためにこのセクションを使用します。

1 IBM TotalStorage DS ファミリーに使用可能です