シスプレックス対応の外部ロード・バランシング・ソリューション

シスプレックス対応の外部ロード・バランシング・ソリューションは、通常、z/OS® シスプレックス内のコンポーネントと通信する外部ロード・バランシング・ソリューションから構成され、シスプレックス環境内での現在の状態とワークロードに基づいてロード・バランシングを最適化するためのソリューションです。 この種のソリューションの例として、次のものがあります。

各外部ロード・バランサーは、SASP プロトコルを使用して z/OS Load Balancing Advisor と通信することによって、ターゲット z/OS アプリケーションおよびシステムの状態に関する詳細情報を取得できます。各外部ロード・バランサーは、SASP を使用して、シスプレックス環境内でワークロードをどのように配分すべきかに関する詳細な推奨値を入手することもできます。

これらの推奨値のキー・コンポーネントは、z/OS ワークロード・マネージャー (WLM) から取り込まれます。この WLM 情報は、ターゲット・システムに対して現在使用可能なシステム容量を反映するほか、個々のサーバー・アプリケーションが、そのアプリケーション用に指定した WLM ポリシー目標と比較して、どの程度目標どおりに実行しているかを反映することもできます。これらの推奨値は、TCP/IP の観点からどの程度目標どおりにアプリケーションが実行されているかによっても影響を受けます。例えば、アプリケーションは新規要求を十分な速さで処理しているか、 あるいは、各アプリケーションごとに TCP/IP が維持するバックログ・キューが新規要求でいっぱいになっているか、などです。

各外部ロード・バランサーは、SASP を使用して、現行構成とワークロード状態に基づいてお客様のシスプレックス環境に合わせて最適化されたロード・バランシングを実行することができます。SASP は、セキュア認証、アクセス制御、およびデータの暗号化について TLS/SSL をサポートしています。 SASP および z/OS Load Balancing Advisor についての詳細は、z/OS Load Balancing Advisorを参照してください。