Routing Information Protocol

Routing Information Protocol (RIP) は、比較的小規模のネットワークを管理するように設計された内部ゲートウェイ・プロトコル (IGP) です。RIP は Bellman-Ford すなわち距離ベクトル・アルゴリズムに基づいています。RIP には数多くの制限があり、すべての TCP/IP 環境に適合するわけではありません。 OMPROUTE で RIP 機能を使用する前に、RFC 1058 および 1723 を読んで、使用しているネットワークのルーティング・テーブルの管理に RIP を使用できるかどうかを決めてください。RFC 1058 および 1723 について詳しくは、関連プロトコル仕様を参照してください。

RIP は多くのホップまたはホップ・カウントを使用して、ホストまたはネットワークへの可能な最良の経路を決定します。ホップ・カウントという用語は、メトリックとも呼ばれます。RIP では、ホップ・カウント 16 は、無限大、つまりその宛先に到達できないことを意味します。これにより、RIP によって管理できるネットワーク内の最長のパスは 15 ゲートウェイまでに制限されます。

RIP ルーターは、直接接続されているネットワークに対して、30 秒ごとにルーティング情報をブロードキャストします。RIP ルーターは、近隣の RIP ルーターから 30 秒ごとに更新を受信し、これらの更新に含まれる情報を使用してルーティング・テーブルを維持管理します。近隣ルーターから 180 秒以内に更新を受信しなかった場合、RIP ルーターは、その近隣 RIP ルーターがダウンしているものと見なし、そのルーターを通る全経路をメトリック 16 (無限大) に設定し、それらの経路を IP パケットのルーティングに使用するのを停止します。さらに 120 秒経過してもまだこの近隣ルーターから更新を受信しない場合は、RIP ルーターはその近隣 RIP ルーターを通る全経路をルーティング・テーブルから削除します。

RIP バージョン 2 は RIP バージョン 1 を拡張したもので、以下の機能を提供します。
経路タグ
経路タグは、内部 RIP 経路 (RIP ルーティング・ ドメイン内部のネットワーク用の経路) と外部 RIP 経路 (EGP (外部ゲートウェイ・プロトコル) または別の IGP からインポートされた 可能性がある経路) を区別するために使用されます。OMPROUTE は経路タグを生成しませんが、受信した経路内にこれらを保持し、必要に応じてこれらを再公示します。
変数サブネット化のサポート
可変長サブネット・マスクをルーティング情報に組み込み、サブネットワークまたはネットワークの外側の宛先に動的に追加された経路に到達できるようにします。
より短いパスへの即時ネクスト・ホップ
該当する場合は常に、ルーティング情報にネクスト・ホップ IP アドレスが組み込まれ、パケットがネットワーク内の余分なホップを通ってルーティングされないようにします。
ホストの負荷を軽減するマルチキャスト
RIP バージョン 2 のパケットに予約されている IP マルチキャスト・アドレス 224.0.0.9 は、RIP バージョン 2 のメッセージを listen しないホストでの不要な負荷を軽減するために使用されます。 このサポートは、マルチキャスト可能なインターフェースで使用できます。
ルーティング更新セキュリティーの認証
認証鍵は、RIP バージョン 2 の発信パケットに 組み込むように構成することができます。RIP バージョン 2 の着信パケットが、構成されている鍵と照合されます。
RIP バージョン 1 のパケットと RIP バージョン 2 のパケットの構成切り替え
構成パラメーターを使用すれば、どのバージョンの RIP パケットを各インターフェースを通して送受信するかを制御することができます。
スーパーネッティングのサポート
スーパーネッティング・フィーチャーは、無クラス・ドメイン間ルーティング (CIDR) の一部です。 スーパーネッティングは、複数のネットワーク経路を、より少ない数のスーパーネット経路に結合する方法です。これにより、ルーティング・テーブルおよび公示内の経路の数が減ります。

RIP の構成情報については、OSPF および RIP (IPv4 および IPv6) を構成するステップを参照してください。