rpcbind を z/OS® UNIX ソケット・アプリケーションとして開始するには、次の 2 つの方法があります。
rpcbind は、TSO から開始することはできません。
rpcbind を z/OS シェルから開始する場合は、ユーザー ID が許可されたスーパーユーザー
である必要があります。許可されたスーパーユーザー ID は、rpcbind を発行して開始できます。スーパーユーザー属性の割り当てについては、「z/OS UNIX System Services 計画」を参照してください。
また、次のように START コマンドを使用して、rpcbind を開始タスクとして MVS™ コンソールから開始することもできます。
START RPCBIND
rpcbind を開始する際は、次のオプションを指定できます。
- syslogd のデーモン機能にトレース情報を送信するよう rpcbind に -d を指定します。
- -df は、フロー情報を送信します。
- -dl は、呼び出されたすべての RPC プロシージャーのログ情報を送信します。
- -dx は、XDR 情報を送信します。
- -i オプションを指定すると、pid ファイルが書き込まれる z/OS UNIX ファイル・システム・ディレクトリー
を指定できます。pid ファイル名は常に rpcbind.pid です。-i が指定されない場合、rpcbind のプロセス ID は /etc/rpcbind.pid に書き込まれます。
制約事項: ディレクトリー・パス名は、絶対パス名でなければなりません。つまり、次の例に表示されているように、スラッシュ (/) 文字で始まる必要があります。
rpcbind -i /tmp
- -n オプションを指定すると、rpcbind がスワップ不能環境で実行されるように指示することができます。ある処理が CPU 使用量の多い期間も必ず使用可能状態になるためには、その処理をスワップ不能として実行する必要が生じる場合があります。しかし、スワップ不能な処理は、システム内の実ストレージを優先ストレージに変換する可能性があります。
優先ストレージはオフラインで構成できないため、rpcbind をスワップ不能状態で実行できるようにすると、インストール済み環境で、将来ストレージを再構成する能力が低下する可能性があります。
-n オプションを指定する場合は、rpcbind に関連付けられているユーザー ID に、少なくとも FACILITY クラスのリソース・プロファイル BPX.STOR.SWAP に対する READ アクセスがあることを確認してください。
デフォルトでは、rpcbind をスワップ可能として開始します。
- -s オプションは、rpcbind が維持する、バインディング・プロトコルごとの統計項目数を指定します。有効な値の範囲は 113 から 500 です。rpcbind サーバーが維持する統計は、RPCBPROC_GETSTAT 要求への応答に使用されます。rpcbind サーバーが維持する統計について詳しくは、RFC 1833 を参照してください。
結果: Rpcbind は、指定された値の統計の保管に必要なページ数を計算し、統計用にそのページ数の共用メモリーを取得します。Rpcbind は、追跡する統計項目数を切り上げて、共用メモリーを完全に利用します。
ヒント: Rpcbind は、指定される項目数の統計を維持できる十分な共用メモリーを取得できなければ開始しません。z/OS から使用可能な共用メモリーのページ数を構成するには、SYS1.PARMLIB の BPXPRMxx メンバーで IPCSSHMMPAGES パラメーターを使用します。
- ヘルプ情報を表示するには、-? オプションを指定します。
制約事項: Portmapper と rpcbind は、どちらも /etc/services sunrpc ポート 111 を listen するので、同時に実行することはできません。