リゾルバー構成ファイル

ネイティブ MVS™ および z/OS® UNIX 環境で使用するリゾルバーの検索順序を理解することは、システムを適切に設定するのに重要です。

リゾルバーは、API リゾルバー要求を処理するために、使用可能なネーム・サーバー、ローカル定義、またはその両方の組み合わせを使用できます。図 1 には、ローカル定義の 指定および検索の方法が示されています。

リゾルバーがどのような TCPIP.DATA 値を使用しているか、およびそれらの値の読み取り元を判別するには、変更の始まりトレース・リゾルバー変更の終わり機能を使用します。 トレースを動的に開始する方法、変更の始まりまたはリゾルバー CTRACE 機能でトレース・リゾルバー出力を収集する方法変更の終わりについては、「z/OS Communications Server: IP Diagnosis Guide」を参照してください。 トレースをアクティブにした後、Netstat HOME/-h コマンドを発行して値を表示します。TSO および z/OS UNIX シェルからホスト名の Ping を発行して、構成されているリゾルバー・キャッシュおよび DNS サーバーへのアクティビティーを表示できます。

図 1. z/OS UNIX およびネイティブ MVS 環境におけるリゾルバー関連構成ファイル
ローカル定義の構成ファイルと、そのソケット API への関係を示します

表 1 には、リゾルバーに使用可能と思われるローカル定義の 完全セットが示されています。

表 1. リゾルバーが使用可能なローカル定義
ファイル・タイプの説明 影響する API 候補ファイル
基本リゾルバー構成ファイル すべての API
  1. GLOBALTCPIPDATA
  2. RESOLVER_CONFIG 環境変数
  3. /etc/resolv.conf
  4. SYSTCPD DD 名
  5. userid.TCPIP.DATA
  6. jobname.TCPIP.DATA
  7. SYS1.TCPPARMS(TCPDATA)
  8. DEFAULTTCPIPDATA
  9. TCPIP.TCPIP.DATA
変換テーブル すべての API
  1. X_XLATE 環境変数
  2. userid.STANDARD.TCPXLBIN
  3. jobname.STANDARD.TCPXLBIN
  4. hlq.STANDARD.TCPXLBIN
  5. リゾルバー提供変換テーブル、SEZATCPX のメンバー STANDARD
ローカル・ホスト・テーブル

endhostent
endnetent
getaddrinfo
gethostbyaddr
gethostbyname
gethostent
GetHostNumber
GetHostResol
GetHostString
getnameinfo
getnetbyaddr
getnetbyname
getnetent
IsLocalHost
Resolve
sethostent
setnetent
  1. X_SITE 環境変数
  2. X_ADDR 環境変数
  3. /etc/hosts
  4. userid.HOSTS.xxxxINFO
  5. jobname.HOSTS.xxxxINFO
  6. hlq.HOSTS.xxxxINFO
  7. GLOBALIPNODES
  8. RESOLVER_IPNODES 環境変数
  9. userid.ETC.IPNODES
  10. jobname.ETC.IPNODES
  11. hlq.ETC.IPNODES
  12. DEFAULTIPNODES
  13. /etc/ipnodes
プロトコル情報

endprotoent
getprotobyname
getprotobynumber
getprotoent
setprotoent
  1. /etc/protocol
  2. userid.ETC.PROTO
  3. jobname.ETC.PROTO
  4. hlq.ETC.PROTO
サービス情報

endservent
getaddrinfo
getnameinfo
getservbyname
getservbyport
getservent
setservent
  1. /etc/services
  2. SERVICES DD 名
  3. userid.ETC.SERVICES
  4. jobname.ETC.SERVICES
  5. hlq.ETC.SERVICES
ホスト別名テーブル

getaddrinfo
gethostbyname

 HOSTALIASES 環境変数

候補ファイルの実際の検索順序は、使用される API のタイプ、およびリゾルバーのセットアップによって異なります。検索順序について詳しくは、z/OS UNIX 環境で使用する検索順序および ネイティブ MVS 環境で使用される検索順序に説明があります。 リゾルバーはアプリケーションのアドレス・スペースで動作するため、リゾルバーはアプリケーションのアドレス・スペースから候補ファイルにアクセスします。

変更の始まりトレース・リゾルバー機能を使用して、アプリケーションの検索順序に関する情報を取得します。 変更の始まりトレース・リゾルバー変更の終わり出力は、どの検索順序が使用されるかを決定する呼び出し元 API 値を提供します。トレースを動的に開始する方法、変更の始まりまたはリゾルバー CTRACE 機能でトレース・リゾルバー出力を収集する方法変更の終わりについては、「z/OS Communications Server: IP Diagnosis Guide」を参照してください。変更の終わり

以下の呼び出し元 API 値は、z/OS UNIX 環境の検索順序が使用されていることを示しています。

以下の呼び出し元 API 値は、ネイティブ MVS 環境の検索順序が使用されていることを示しています。

以下に示すのは、ネイティブ MVS の検索順序を使用する Communications Server TSO コマンドの例です。

以下に示すのは、z/OS UNIX の検索順序を使用する Communications Server UNIX コマンドの例です。

以下に示すのは、ネイティブ MVS の検索順序を使用する Communications Server アプリケーションの例です。

以下に示すのは、z/OS UNIX の検索順序を使用する Communications Server アプリケーションの例です。

親トピック: リゾルバー