選択したアプリケーションでキャッシングを使用不可にするためのステップ

環境内でリゾルバー・キャッシングを使用する必要がないアプリケーションに対しては、それを無効にすることができます。

始める前に

一部のアプリケーションでは、リゾルバー・キャッシングを使用する必要がない場合があります。 例えば、図 1 に示すように、環境内に実動ネットワークおよびテスト・ネットワークがあるとします。テスト・ネットワークのユーザーは、実動ネットワーク内で使用されない、固有の DNS サーバーのセットを使用する特殊なホスト名解決が必要だとします。テスト・ネットワークは分離されており、多くの場合、少数のユーザーにのみ影響を及ぼすため、テスト・ネットワークに対するリゾルバー・キャッシングの使用は、キャッシュ・ストレージの無駄使いになる可能性や、実動ネットワークに関連のない情報の追加によって実動ネットワークの運用を複雑化する可能性があります。実動ネットワークに対してリゾルバー・キャッシングの使用を続行しながら、テスト・ネットワークを使用するアプリケーションに対してリゾルバー・キャッシングを無効にすることができます。

手順

いくつかのアプリケーションでキャッシングを使用不可にするには、以下のステップを実行します。

  1. リゾルバー・キャッシングを使用不可にしたいアプリケーションに関連付けられた TCPIP.DATA データ・セットを特定するか、または作成します。
  2. その TCPIP.DATA データ・セットで NOCACHE ステートメントを指定することにより、リゾルバー・キャッシング機能をオフにします。
  3. MODIFY RESOLVER,REFRESH コマンドを発行して、リゾルバーにおいてアプリケーションの設定をリフレッシュします。
  4. リゾルバーがどの TCPIP.DATA 値を使用しているか、およびそれらの値の読み取り元を判別するため、変更の始まりトレース・リゾルバー変更の終わり機能をアクティブにします。
  5. トレースがアクティブになったら、Netstat HOME/-h コマンドを発行して値を表示します。

タスクの結果

Netstat HOME/-h コマンドによって生成された変更の始まりトレース・リゾルバー変更の終わり出力に値 NOCACHE が表示されたら、このタスクは完了しています。

TCPIP.DATA 内の構成ステートメントについての詳細は、「z/OS Communications Server: IP 構成解説書」を参照してください。リゾルバーのアドレス・スペースに対する MODIFY コマンドについての詳細は、「z/OS Communications Server: IP システム管理者のコマンド」を参照してください。