これらのステップを実行した後に、このファイルをローカル変更で更新し、保存されたタイム・スタンプを使用して新しい FTP カタログを作成することができます。これらのステップはすべて、z/OS® UNIX シェルから実行してください。表示されているコマンドは z/OS UNIX コマンドです。
始める前に
以下の例では、FTP コードとカタログが正しいレベルであり、カタログへのローカル側のカスタマイズのみが実行されることを前提としています。
また、カタログをカスタマイズする場合、IBM® サービス担当員が、出荷時レベルのカタログを使用して、報告された問題の再現と診断を行うように求める場合があります。
手順
出荷時カタログからファイルを作成し、そのタイム・スタンプを保存するには、以下のステップを実行します。
- 出荷時にこのリリースまたはサービスに付属している正式な z/OS UNIX カタログを、バックアップ・ファイルにコピーします。
cp /usr/lpp/tcpip/lib/nls/msg/C/ftpdmsg.cat /tmp/ftpdmsg.cat.backup
- dspcat コマンドを使用して、コピーしたばかりのバックアップ・カタログのコピーを、編集可能なコピーに変換します。 これは、タイム・スタンプを保存するために更新が必要なファイルであり、ローカル・ユーザーのメッセージ変更をサポートするためにこのファイルを更新します。
dspcat -t -g /tmp/ftpdmsg.cat.backup >/tmp/ftpdmsg.cat.copy
- カタログの最初の行をコメントから z/OS UNIX gencat コマンドに変更します。これにより、再作成時にタイム・スタンプをカタログに組み込むことができます。
- 更新するファイルを編集します。
oedit /tmp/ftpdmsg.cat.copy
- 最初の行のコメントを変更して gencat コマンドを追加し、ディレクトリーの作成時にタイム・スタンプを保存します。 ファイルの先頭行は、次の行のようになります。
The time stamp of catalog /tmp/ftpdmsg.cat.backup is: 2006 095 20:30 UTC
次のように、この行の先頭のテキストを、gencat サブコマンド $timestamp で置き換えます。
$timestamp 2006 095 20:30 UTC
このステップを省略し、元の行がカタログに残っている場合、このファイルからカタログの生成を試みると、次のようなメッセージが表示されます。
FSUM5108 gencat: Invalid message number.
- ファイルを保管します。
- カタログ (/tmp/ftpdmsg.cat.copy) をローカル変更で更新し、ファイルを保管します。
- z/OS UNIX gencat コマンドを使用して、カスタマイズされた新規カタログを作成し、出荷時レベルのカタログのコピーを保管します。
gencat /tmp/ftpdmsg.cat /tmp/ftpdmsg.cat.copy
正しい応答は次のとおりです。
FSUM5105 gencat: Message catalog generated normally.
- 新しいカタログをブラウズし、ステップ 3 からのタイム・スタンプが、ファイル内の内容と一致することを確認します。
obrowse /tmp/ftpdmsg.cat
最初のレコードには、タイム・スタンプ (yyyy ddd hh:mm UTC) が含まれています。以下に例を示します。…2006 095 20:30 UTC
- 出荷時にこのリリースに付属している正式な z/OS UNIX カタログを、ステップ 5 で作成した更新済みカタログで置き換えます。
タスクの結果
以下のアクションを実行して正しい同期を確認するためにカタログをテストすると、作業が完了します。
- FTP サーバーを始動し、syslog 出力 (syslog が実行されていない場合はコンソール) を検査します。メッセージ EZYFS30W が表示されないはずです。
- FTP クライアントを使用して、FTP サーバーに接続し、SYSPRINT 出力を検査します。メッセージ EZYFS31W が表示されないはずです。
dspcat および gencat ユーティリティーについて詳しくは、「z/OS UNIX System Services コマンド解説書」を参照してください。