IEDN 対応の HiperSockets のパフォーマンスに関する考慮事項

中央演算処理装置複合システム (CPC) 内のネットワーク・トラフィックの場合、HiperSockets™ 処理によって応答時間を短縮 (待ち時間を短縮) することができます。この短い応答時間は、待ち時間を短縮することが非常に重要な、対話式 (要求と応答) のワークロードに最も適しています。しかし、CPC 内のワークロードの大部分が大規模データの転送 (通常では、ストリーミングやバルク・データのワークロード) の場合には、大規模データの転送に対する OSA-Express 処理が異なることから、OSA-Express 処理を選択する場合があります。大規模データの転送を OSA-Express で処理することで得られる節約量は、一定ではありません。HiperSockets の転送では、通常、OSA による転送よりも多くのプロセッサー・サイクルが使用されます。この処理サイクルの違いは、転送サイズが大きくなるにつれて拡大します。

大規模な転送に OSA-Express 処理を使用したい場合、Communications Server の IEDN 対応の HiperSockets 機能は、HiperSockets テクノロジーと OSA-Express テクノロジーの両方の長所を活かして、トラフィックの選択を透過的に制御する構成オプションを提供します。GLOBALCONFIG ステートメントの AUTOIQDX パラメーターで NOLARGEDATA を指定すると、大規模データの転送は OSA-Express for zBX (OSX) インターフェースを通じて透過的に送信され、小規模データの転送は Internal Queued Direct I/O Extensions (IQDX) インターフェースを通じて送信されます。この設定を有効にすることで、小規模データを転送するときの HiperSockets の応答時間を短縮し、HiperSockets による大規模データの転送に伴うプロセッサー・コストの代償を回避することができます。それほど多くの大規模データを転送しない場合や、あるいはプロセッサー・サイクルの使用量に関係なく、高いスループット・レベルが常に必要な場合には、AUTOIQDX パラメーターで NOLARGEDATA を指定しないでください。AUTOIQDX パラメーターで NOLARGEDATA を指定しない場合、どのような転送サイズの場合でも、IQDX インターフェースが優先されます。

ガイドライン: