IBM® zEnterprise® System (zEnterprise) には、イントラアンサンブル・データ・ネットワーク (IEDN) への HiperSockets™ 接続を統合する機能があります。IEDN への HiperSockets 接続は、z/OS® Communications Server の IEDN 対応の HiperSockets 機能として知られています。 アンサンブルのメンバーである各中央演算処理装置複合システム (CPC) 内では、HiperSockets が IEDN への接続を提供するために、単一の Internal Queued Direct I/O (IQD) チャネル・パス ID (CHPID) を定義することができます。ハードウェア構成定義 (HCD) でチャネル・パラメーターを使用して、指定された IQD CHPID を構成します。これにより、HiperSockets の Internal Queued Direct I/O Extensions (IQDX) 機能が有効になります。 IQDX 機能はチャネル機能であり、新しい CHPID タイプではありません。 IQDX 機能が構成されると、単一の IQD CHPID が IEDN と統合されます。CPC 内の通信用に、IQDX 機能は指定の IQD CHPID を使用して、セキュア・ネットワーク・アクセスを有効にします。
z/OS Communications Server の IEDN 対応の HiperSockets 機能には、以下の利点があります。
単一のインターフェースを使用すると、個別の固有ネットワークを表すのに必要なリソースの数が減るため、ネットワーク管理が簡素化します。それらのリソースには、以下のものが含まれます。
HiperSockets のネットワーク構成は、OSA-Express for zBX (OSX) の構成から継承されます。
OSX インターフェースを使用して構成される、IEDN の IP トポロジーに関連する z/OS ネットワーク構成 (IP アドレス、IP サブネット、および VLAN) は、z/OS イメージが別の CPC に移動しても変わりません。IQDX の構成属性は OSX の構成から継承されるため、IQDX インターフェースのための再構成作業は必要ありません。
図 1 は、z/OS Communications Server の IEDN 対応の HiperSockets 機能の主要な概念を示しています。HiperSockets 接続は、OSA-Express 接続によって透過的に集約されます。
Communications Server は、IQDX 機能用に構成された IQD CHPID への透過的なアクセスを提供します。構成済みの OSX CHPID ごと、および IP のバージョンごとに、Communications Server は IQDX インターフェースとトランスポート・リソース・リスト・エレメント (TRLE) を動的に作成し、IQD CHPID に関連付けます。動的に作成された IQDX インターフェースは、関連する OSX インターフェースの VLAN ID および IP アドレスを継承するため、そのネットワークの IP トポロジー、ルーティング、またはセキュリティーを変更する必要はなくなります。Communications Server は、指定の OSX CHPID を使用して IEDN にルーティングされたトラフィックが、IQDX インターフェースも使用できるかどうかを判別します。そのトラフィックが IQDX インターフェースを使用できる場合、Communications Server はそのトラフィックを、高性能な HiperSockets IQD CHPID を使用してルーティングします。
IQDX インターフェースおよび TRLE は、TCP/IP プロファイル内の GLOBALCONFIG ステートメントで AUTOIQDX パラメーターが指定された場合 (またはデフォルトで指定されている) で、かつ IQDX 機能用に IQD CHPID が構成された場合に作成されます。
IQDX インターフェースは、IPv4 の場合はインターフェース・タイプ IPAQIQDX で識別され、IPv6 の場合はインターフェース・タイプ IPAQIQDX6 で識別されます。同じ OSX CHPID を使用する固有 VLAN (複数の VLAN) のトラフィックは、同じ IQDX インターフェースを共用します。
Communications Server が HiperSockets インターフェースを使用して IEDN にアクセスできるようにするには、イントラアンサンブル・データ・ネットワークへの HiperSockets アクセスを有効にする手順を参照してください。