ステップ 7: ADNR のセキュリティー・サーバー・プロファイルの定義

以下のように、ADNR の USERID プロファイルを作成します。

ADDUSER  ADNR     DFLTGRP(OMVSGRP) NOPASSWORD OMVS(UID(nn) -
         HOME('/RDWR_working_directory') PROGRAM('/bin/sh'))

ADNR には、HOME キーワードで指定されたディレクトリーへの読み取りおよび書き込みアクセス権が必要です。 このディレクトリーが、ADNR の作業ディレクトリーになります。 ADNR は、動作時にこのディレクトリー内の一時ファイルの作成と削除を行います。UID 値 nn はゼロまたはゼロ以外にすることができます。

ADNR は、マルチスレッド・アプリケーションです。非常に多数のネーム・サーバーまたはゾーンを ADNR に対して定義する場合は、プロセスごとに許可される最大スレッド数 (BPXPRMxx 内の THREADSMAX 値で指定) を超過しそうかどうかを確認する必要があります。 ADNR に必要なスレッド数は、(dns ステートメント数) + (すべての dns ステートメント内の zone キーワード数) + 3 で判別されます。ADNR に対して許可される最大スレッド数は、ADDUSER コマンドに THREADSMAX キーワードを指定することによってカスタマイズすることができます。

ADNR を実行するために割り当てられるユーザー ID で指定されるプログラムは /bin/sh でなければなりません。 ユーザー・プログラムおよび ADDUSER コマンドの指定について詳しくは、「z/OS Security Server RACF コマンド言語 解説書」を参照してください。

次のように STARTED クラス・プロファイルに ADNR を追加します。

RDEFINE  STARTED  ADNR.*            STDATA(USER(ADNR))