VISA CVV サービス検査 (CSNBCSV および CSNECSV)

VISA CVV サービス検査呼び出し可能サービスは、以下を検査する場合に使用します。
  • VISA カード検査値 (CVV)
  • MasterCard カード検査コード (CVC)
  • Diner's Club カード検査値 (CVV)
これらをトラック 2 の定義に従って検査します。

このサービスは、PAN_dataexpiration_date、および service_code の各パラメーターに指定されている情報に基づいた CVV を検査します。

このサービスでは、Key-A 鍵と Key-B 鍵を使用して、この情報を暗号的に処理します。 要求された CVV が 5 文字より短い場合、CVV は右側にスペース文字が埋め込まれます。 生成された CVV は、検査のために CVV_value に指定された値と比較されます。

AMODE(64) 呼び出しの呼び出し可能サービス名は CSNECSV です。

形式

CALL CSNBCSV(
             return_code,
             reason_code,
             exit_data_length,
             exit_data,
             rule_array_count,
             rule_array,
             PAN_data,
             expiration_date,
             service_code,
             CVV_key_A_Identifier,
             CVV_key_B_Identifier,
             CVV_value)

パラメーター

return_code
方向 タイプ
出力 整数

戻りコードは、呼び出し可能サービスの一般的な結果を示しています。 ICSF および暗号化コプロセッサーの戻りコードおよび理由コードに戻りコードがリストされています。

reason_code
方向 タイプ
出力 整数

理由コードは、アプリケーション・プログラムに返される、呼び出し可能サービスの結果を示しています。 戻りコードにはそれぞれ、特定の処理問題を示すさまざまな理由コードが割り当てられています。 ICSF および暗号化コプロセッサーの戻りコードおよび理由コードに理由コードがリストされています。

exit_data_length
方向 タイプ
入出力 整数

インストール・システム出口に渡されるデータの長さ。 データは exit_data パラメーターで識別されます。

exit_data
方向 タイプ
入出力 ストリング

インストール・システム出口に渡されるデータ。

rule_array_count
方向 タイプ
入力 整数

rule_array パラメーターで指定するキーワード数。 パラメーター rule_array_count は 0、1、または 2 でなければなりません。

rule_array
方向 タイプ
入力 ストリング

制御情報を呼び出し可能サービスに提供するキーワード。 キーワードはそれぞれ、8 バイト・フィールドで左寄せされ、右側にブランクが埋め込まれます。 キーワードはすべて、連続するストレージ内になければなりません。

表 1. CVV 検査規則配列キーワード
キーワード 意味
PAN データ長 (オプション)
PAN-13 PAN データの長さが 13 バイトであることを指定します。 PAN-13 がデフォルト値です。
PAN-14 PAN データの長さが 14 バイトであることを指定します。
PAN-15 PAN データの長さが 15 バイトであることを指定します。
PAN-16 PAN データの長さが 16 バイトであることを指定します。
PAN-17 PAN データの長さが 17 バイトであることを指定します。
PAN-18 PAN データの長さが 18 バイトであることを指定します。
PAN-19 PAN データの長さが 19 バイトであることを指定します。 2005 年 1 月以降のバージョンのライセンス内部コード (LIC) を持つ z990、z890、z9 EC、または z9 BC が必要です。
CVV 長 (オプション)
CVV-1 CVV を 1 バイトとして計算し、その後に 4 つのブランクが続くことを指定します。 CVV-1 がデフォルト値です。
CVV-2 CVV を 2 バイトとして計算し、その後に 3 つのブランクが続くことを指定します。
CVV-3 CVV を 3 バイトとして計算し、その後に 2 つのブランクが続くことを指定します。
CVV-4 CVV を 4 バイトとして計算し、その後に 1 つのブランクが続くことを指定します。
CVV-5 CVV を 5 バイトとして計算することを指定します。
PAN_data
方向 タイプ
入力 ストリング
PAN_data パラメーターは、文字形式の個人アカウント番号 (PAN) 情報を含む、アプリケーション・データ・ストレージ内の位置を指すアドレスを指定します。 PAN は、トラック 2 磁気ストライプ標準に定義されているアカウント番号です。
  • PAN-13 キーワードが規則配列に指定されている場合は、13 文字が処理されます。
  • PAN-14 キーワードが規則配列に指定されている場合は、14 文字が処理されます。
  • PAN-15 キーワードが規則配列に指定されている場合は、15 文字が処理されます。
  • PAN-16 キーワードが規則配列に指定されている場合は、16 文字が処理されます。
  • PAN-17 キーワードが規則配列に指定されている場合は、17 文字が処理されます。
  • PAN-18 キーワードが規則配列に指定されている場合は、18 文字が処理されます。
  • PAN-19 キーワードが規則配列に指定されている場合は、19 文字が処理されます。

PAN-13PAN-14、または PAN-15 のいずれかのキーワードを指定した場合でも、サーバーは 16 バイトを作業域にコピーすることがあります。 そのため、呼び出し可能サービスで 16 バイトのストレージを処理できることを確認してください。

expiration_date
方向 タイプ
入力 ストリング

expiration_date パラメーターは、4 バイト・フィールドにある数字形式のカード有効期限を含む、アプリケーション・データ・ストレージ内の位置を指すアドレスを指定します。 アプリケーション・プログラマーは、CVV を YYMM と MMYY のどちらの日付形式で計算するかを決定する必要があります。

service_code
方向 タイプ
入力 ストリング

service_code パラメーターは、3 バイト・フィールドにある数字形式のサービス・コードを含む、アプリケーション・データ・ストレージ内の位置を指すアドレスを指定します。 サービス・コードは、トラック 2 磁気ストライプ標準で定義された数字です。 サービス・コード「000」がサポートされています。

CVV_key_A_Identifier
方向 タイプ
入出力 ストリング

単一長 DATA 鍵または MAC 鍵あるいは倍長 MAC 鍵を含む内部鍵トークンであるか、単一長 DATA 鍵または MAC 鍵あるいは倍長 MAC 鍵 を含む CKDS レコードのラベルである、64 バイト・ストリング。

この鍵が倍長鍵である場合、CVV_key_B_identifier は 64 バイトの 2 進ゼロでなければなりません。 倍長 MAC 鍵が使用されている場合、CV ビット 0 から 3 は、CVVKEY-A 鍵 (0010) を示す必要があります。

単一長鍵には、CVV プロセスで情報を暗号化する key-A 鍵が含まれます。 倍長鍵の左半分には CVV プロセスで情報を暗号化する key-A 鍵が含まれ、右半分には情報を暗号化解除する key-B 鍵が含まれます。

CVV_key_B_Identifier
方向 タイプ
入出力 ストリング

単一長 DATA 鍵または MAC 鍵を含む内部鍵トークンであるか、単一長 DATA 鍵または MAC 鍵を含む CKDS レコードのラベルである、64 バイト・ストリング。 CVV_key_A_identifier が倍長鍵である場合、このパラメーターは 64 バイトの 2 進ゼロでなければなりません。 鍵には、CVV プロセスで情報を暗号化解除する key-B 鍵が含まれます。

CVV_value
方向 タイプ
入力 ストリング

CVV_value パラメーターは、計算された CVV 値と比較される CVV 値を含むアドレスを指定します。 これは 5 バイト・フィールドです。

IBM zSeries 900 では、指定された CVV が 5 文字未満である場合、ユーザーは CVV_value パラメーターにブランクを埋め込む必要があります。

使用上の注意

呼び出し側がこの呼び出し可能サービス、鍵ラベル、または CKDS か PKDS に保管された内部セキュア鍵トークンの使用を許可されているかを検査するために、SAF が呼び出される場合があります。

アクセス制御点

「VISA CVV Verify」アクセス制御点によって、このサービスの機能が制御されます。

必須ハードウェア

下表に、各サーバー・タイプに必要な暗号化ハードウェアを示し、この呼び出し可能サービスの制約事項について説明します。

表 2. VISA CVV サービス検査必須ハードウェア
サーバー 必須暗号化ハードウェア 制約事項

IBM eServer zSeries 990
IBM eServer zSeries 890

PCI X 暗号化コプロセッサー

Crypto Express2 コプロセッサー

結合された CVV 鍵はサポートされていません。

IBM System z9 EC
IBM System z9 BC

Crypto Express2 コプロセッサー 結合された CVV 鍵はサポートされていません。

IBM System z10 EC
IBM System z10 BC

Crypto Express2 コプロセッサー

Crypto Express3 コプロセッサー

結合された CVV 鍵はサポートされていません。

IBM zEnterprise 196
IBM zEnterprise 114

Crypto Express3 コプロセッサー

結合された CVV 鍵には、2011 年 9 月以降のライセンス内部コード (LIC) が必要です。

IBM zEnterprise EC12
IBM zEnterprise BC12

Crypto Express3 コプロセッサー

Crypto Express4 CCA コプロセッサー

 

IBM z13

Crypto Express5 CCA コプロセッサー