OMVs - z/OS シェルを起動する

形式

OMVS ALARM | NOALARM
     AUTOSCROLL | NOAUTOSCROLL
     CONVERT(character_conversion_table)
     DBCS | NODBCS
     DEBUG(NO | YES | EVENT | DATA)
     ECHO | NOECHO
     ENDPASSTHROUGH(ATTN | CLEAR | CLEARPARTITION |
         ENTER | NO | PA1 | PA3 | PF1 | PF2 | PF3 … PF24 | SEL)
     ESCAPE('escape-characters')
     LINES(n)
     PFn
         (ALARM | NOALARM |
          AUTOSCROLL | NOAUTOSCROLL |
          BACKSCR |
          BOTTOM |
          CLOSE |
          CONTROL |
          ECHO | NOECHO |
          FWDRETR |
          HALFSCR
          HELP |
          HIDE | NOHIDE |
          NEXTSESS |
          NO |
          OPEN |
          PFSHOW | NOPFSHOW |
          PREVSESS |
          QUIT |
          QUITALL |
          REFRESH |
          RETRIEVE
          RETURN |
          SCROLL |
          SUBCOMMAND |
          TOP |
          TSO )
     PFSHOW | NOPFSHOW
     RUNOPTS('LE/370-runtime-options')
     SESSIONS(n)
     SHAREAS | NOSHAREAS
     WRAPDEBUG(n)

説明

OMVS コマンドを使用して、 z/OS シェルを起動します。OMVS コマンドのオプションを選択して、シェル・インターフェースの外観、例えばファンクション・キーなどをカスタマイズすることができます。

シェル・セッションで作業した後、サブコマンド・モードに切り替えたり、一時的に TSO/E コマンド・モードに戻ったり、またはシェルを出て セッションを終了することができます。

パラメーター

ALARM | NOALARM
特定のイベントについてユーザーに警報を出す 3270 警報音を制御します。 デフォルトは ALARM です。
ALARM
ワークステーションに送られるデータの中に <警報> 文字があるときに 3270 警報を鳴らします。
NOALARM
ワークステーションに送られるデータの中に <警報> 文字 があっても 3270 警報が鳴らないようにします。
AUTOSCROLL | NOAUTOSCROLL
自動スクロール機能の設定を制御します。 デフォルトは AUTOSCROLL です。
AUTOSCROLL
画面に書き込まれた入出力の自動スクロールを指定します。
NOAUTOSCROLL
自動スクロールが行われないことを指定します。
CONVERT(character_conversion_table)
文字変換テーブルを指定します。このテーブルは、z/OS コード・ページとシェルで使用されるコード・ページの間で 変換を行うために使用されるものです。
data_set_name(member_name)
文字変換テーブルが入っている区分データ・セット (PDS) の名前と メンバー名を指定します。
data_set_name
使用する文字変換テーブルが入っている区分データ・セットの名前を指定します。
(member_name)
使用する文字変換テーブルの名前を指定します。これは、区分データ・セットのメンバーの名前です。
member_name と data_set_name の両方を省略すると、デフォルトのモジュール検索順序の中のメンバー FSUMQ000 が 文字変換テーブルとして使用されます。表 1 は、OMVS CONVERT コマンドの 各種の形式を示したものです。
表 1. OMVS CONVERT コマンドの各種の形式 (OMVS コマンド)
コマンド形式 動作
OMVS CONV((BPXFX111)) 注 1 参照
OMVS CONV('SYS1.XXXX') SYS1.XXXX(FSUMQ000) を探す

FSUMQ000 は別名です。IBM® 出荷時には、デフォルトのヌル文字変換テーブルである BPXFX100 を指しています。

OMVS CONV('SYS1.XXXX(BPXFX111)') SYS1.XXXX(BPXFX111) を探す
OMVS CONV(XXXX) prefix.XXXX(FSUMQ000) を探す
OMVS CONV(XXXX(BPXFX111)) prefix.XXXX(BPXFX111) を探す
注:
  1. data_set_name を省略すると、z/OS UNIX はシステム・ライブラリー連結の中の モジュールのデフォルト検索順序を使用して member_name を探し出します。探し出した member_name は文字変換テーブルとして使用されます。例えば、以下のように指定した場合、
    OMVS CONVERT((BPXFX111))
    文字変換テーブルは、システム・ライブラリー連結の中にある デフォルト・モジュール検索順序の中の BPXFX111 になります。
    メンバー名を省略すると、OMVS コマンドは、指定された data_set_name の 中からメンバー FSUMQ000 を見つけ、それを文字変換テーブルとして使用します。例えば、以下のように指定した場合、
    OMVS CONVERT('SYS1.XLATE') …
    OMVS は、SYS1.XLATE(FSUMQ000) を文字変換テーブルとして使用します。
表 2 は、OMVS コマンドが提供する文字変換テーブルをリストしたものです。これは、ロケールの名前、指定すべき変換テーブル、および そのテーブルのためのデフォルトのエスケープ文字を表示しています。 De_CH.IBM-500 ロケールを使用する場合は、変換テーブルと して BPXFX450 を指定する必要があります。この特殊テーブルのデフォルト ・エスケープ文字は、トピック符号の § です。変換テーブルとして BPXFX450 を指定するためには、次のようにします。
CONVERT((BPXFX450))
表 2. ロケール、その変換テーブル、およびデフォルト・エスケープ文字 (OMVS コマンド)
シェルおよびユーティリティーのロケール 3270 コード・ページ シェル・コード・ページ 変換テーブル デフォルト・エスケープ文字
De_CH.IBM-500 IBM-500 IBM-500 BPXFX450 §
De_DE.IBM-273 IBM-273 IBM-273 BPXFX473 §
De_DK.IBM-277 IBM-277 IBM-277 BPXFX477 ¤
En_GB.IBM.285 IBM-285 IBM-285 BPXFX485 ‾ (オーバーライン文字)
En_JP.IBM-1027 IBM-1047 IBM-1047 BPXFX100 ¢
En_US.IBM-037 IBM-037 IBM-037 BPXFX437 ¢
En_US.IBM-1047(APL 端末の場合) IBM-037 IBM-1047 BPXFX211 ¢
En_US.IBM-1047 IBM-037 IBM-047 BPXFX111 ¢
Es_ES.IBM-284 IBM-284 IBM-284 BPXFX484 ¨
Fi_FI.IBM-278 IBM-278 IBM-278 BPXFX478 §
Fr_BE.IBM-500 IBM-500 IBM-500 BPXFX450 §
Fr_CA.IBM-037 IBM-037 IBM-037 BPXFX437 ¢
Fr_CA.IBM-1047 IBM-037 IBM-1047 BPXFX111 ¢
Fr_CH.IBM-500 IBM-500 IBM-500 BPXFX450 §
Fr_FR.IBM-297 IBM-297 IBM-297 BPXFX497 §
Is_IS.IBM-871 IBM-871 IBM-871 BPXFX471 ¨
It_IT.IBM-280 IBM-280 IBM-280 BPXFX480 §
Ja_JP.IBM-939 IBM-939 IBM-939 BPXFX100 ¢
Ja_JP.IBM-1027 IBM-1027 IBM-1027 BPXFX100 ¢
Nl_BE.IBM-500 IBM-500 IBM-500 BPXFX450 §
Nl_NL.IBM-037 IBM-037 IBM-037 IBM-037 ¢
Nl_NL.IBM-1047 IBM-037 IBM-1047 BPXFX111 ¢
No_NO.IBM-277 IBM-277 IBM-277 BPXFX477 ¤
Pt_PT.IBM-037 IBM-037 IBM-037 BPXFX437 ¢
Pt_PT.IBM-1047 IBM-037 IBM-1047 BPXFX111 ¢
Sv_SE.IBM-278 IBM-278 IBM-278 BPXFX478 §
Xx_XX.IBM-1047 IBM-1047 IBM-1047 BPXFX100 ¢
DBCS | NODBCS
3270 タイプの端末で DBCS を使用するかどうかを指定します。 デフォルトは DBCS 処理です。
DBCS
端末が DBCS をサポートしているかどうかを、OMVS が自動的に 判別するようにします。端末が DBCS をサポートしていれば、DBCS 処理が行われます。さらに 、OMVS コマンドを使用可能にして、変換されたメッセージの中の 2 バイト・データも扱える ようにします。DBCS 端末を使用していない場合には、このオペランドは無視されます。
2 バイト・データは、エスケープ文字ストリングを含み、どのような OMVS コマンド・オペランドにも提供できません。OMVS が使用する次のデータ・ストリングに入れられるのは、1 バイト文字だけです。
  • エスケープ文字
  • 変換テーブルのデータ・セット名
  • 変換テーブルのメンバー名
  • 変換テーブルにアクセスするために使用するパスワードまたはパスワード・フレーズ (必要な場合)

制約事項: OMVS が DBCS でサポートするのは、コード・ページ 939、1027、および 1047 のみです。ヌル文字変換テーブル (BPXFX100) は、DBCS 端末で使用する必要があります。(これはデフォルトです。)

NODBCS
OMVS が SBCS モードでのみ動作することを指定します。 DBCS をサポートしている端末にログオンする場合、このオペランドに より、DBCS 処理をバイパスすることができます。
DEBUG(NO | YES | EVENT | DATA)
デバッグ情報の収集および出力を 制御します。 デフォルトは NO です。デフォルトの設定は、IBM が要求した場合にのみ変更してください。
NO
デバッグ情報の書き込みがないことを示します。
YES
OMVS コマンドを実行している間、デバッグ情報が収集されることを示します。
EVENT
OMVS コマンドの中で一定の内部イベントが起きたときはいつでも、追加のデバッグ情報が書き込まれるようにします。
DATA
ワークステーションから受け取るデータ、またはワークステーションに送る データをすべて書き込むようにします。内部イベントのデバッグ情報も記録されます。

また、OMVS デバッグ・データ・セットの DD 名は必ず SYSFSUMO です。

ECHO | NOECHO
入力域を可視にするかどうかを OMVS で制御できるようにします。デフォルトは NOECHO です。
ECHO
OMVS が入力域を隠したり、開示したりすることを許可します。
NOECHO
OMVS には入力域を隠したり開示したりさせません。
ENDPASSTHROUGH(ATTN | CLEAR | CLEARPARTITION | ENTER | NO | PA1 | PA3 | PF1 | PF2 | PF3 … PF24 | SEL)
TSO/3270 パススルー・モードを終了し、OMVS を強制的にシェル・セッションに 戻す 3270 キーを指定します。 このキーはアプリケーション開発の過程でのみ使用されるため、デフォルトは ENDPASSTHROUGH(NO) に なっています。3270 アプリケーションでは、すべての 3270 キーを使用することができます。
ATTN
3270 <ATTN> キーを指定します。3270 アプリケーションによっては、このキーは 、TSO/E OMVS コマンドが参照する前に <PA1> に変更されることがあります。このような場合 、OMVS は <ATTN> キーを認識できないので、<ATTN> ではなく <PA1> を指定してください。

端末接続によっては、 <ATTN> キーを使用できない場合があります。

CLEAR
3270 CLEAR キーを指定します。TS0/3270 アプリケーションによっては、TSO/E OMVS コマンドは 、CLEAR キーが押されても <CLEAR> であると分からないことがあります。このような場合 は、ENDPASSTHROUGH(CLEAR) を指定しても効果がありません。
CLEARPARTITION
3270 <区分画面クリア> キーを指定します。このキーは、アプリケーションが 明示の 3270 区分を使用している場合にのみ有効です。
ENTER
3270 ENTER キーを指定します。このキーは、3270 アプリケーションが完全に PF また は PA キーで動いている場合にのみ有効です。
NO
終了キーはありません。これはデフォルトです。
PA1
3270 <PA1> キーを指定します。TSO/3270 アプリケーションによっては、<PA1> は OMVS が参照する前に <ATTN> に変更される場合があります。このような場合は、ENDPASSTHROUGH(ATTN) と 指定してください。

一般に、 TSO/3270 アプリケーションの提供者は、<PA1>、<ATTN>、 <CLEAR> を ENDPASSTHROUGH で使用することができるかどうかをユーザーに伝える必要があります。

PA3
3270 <PA3> キーを指定します。キーボードによっては、<PA3> キーが 使用できない場合があります。
PFn
3270 ファンクション・キー 1 から 9 を指定します。
PFnn
3270 ファンクション・キー 10 から 24 を指定します。
SEL
3270 カーソル選択キーを指定します。このキーは、3270 アプリケーションが、ライト・ペンで選択できる 3270 画面上のフィールドを作成するときにだけ、役立ちます。
ESCAPE('escape-characters')
エスケープ文字を 2 文字シーケンスの先頭文字として指定します。2 文字シーケンスは、ASCII 制御文字に相当する EBCDIC 文字です (例えば 、EBCDIC の “ød” は ASCII の “Ctrl-D” に相当します )。エスケープ文字を入力域に入力した場合、次に入力した文字は特殊文字に変換 されてから、シェルに渡されます。

ストリングには 8 文字までのエスケープ文字を入力することができます。このストリングは前後を単一引用符で囲み、その間にはスペースを入れません。(出力不能 の EBCDIC 文字を使用してはなりません。)

デフォルトのエスケープ文字は、使用される文字変換テーブルによって 異なります。(デフォルトの文字と、それらに使用される変換テーブルの リストは、表 2 を参照してください。) 例えば、<Ctrl-D> を入力するには、入力域に ød または øD と入力します。

入力域の最後の文字がエスケープ文字の 1 つである場合、通常入力データに 追加される <改行> 文字は抑制されます。例えば、最後に <改行> を付けずに <Ctrl-Q> だけを入力するには、入力域にストリング øQø を 入力し、<Enter> を押します。

LINES(n)
OMVS がスクロールのために保持する出力データの量を制御します。デフォルトでは、だいたい 4 画面分です。25 から 3000 行を出力バッファーに保持するように 指定することができます。
PFn(ALARM | NOALARM | AUTOSCROLL | NOAUTOSCROLL | BACKSCR | BOTTOM | CLOSE | CONTROL | ECHO | NOECHO FWDRETR | HALFSCR | HELP | HIDE | NOHIDE NEXTSESS | NO | OPEN | PFSHOW | NOPFSHOW | PREVSESS | QUIT | QUITALL | REFRESH | RETRIEVE | RETURN | SCROLL | SUBCOMMAND | TOP | TSO)
z/OS シェルまたはサブコマンド・モードで作業中に使用するファンクション・キーの設定を カスタマイズします。<PFn> 内で、 n は 1 桁または 2 桁のファンクション・キー番号で、1 から 24 までです。 1 桁の番号には先行ゼロを使用しないでください。複数のファンクション・キーに同じ機能を 割り当てることができます。例えば、デフォルトでは、<PF1> と <PF13> の 両方にヘルプ機能が割り当てられています。
PF キーはすべて、通常の TSO/E 規則を使用して省略形にすることができます。例えば、以下のとおりです。
  • OPEN は、O、OP、または OPE と省略することができます。
  • NEXTSESS は、NE、NEX、NEXT、NEXTS、NEXTSE、または NEXTSES と省略 することができます。
  • PFSHOW は PF と、NOPFSHOW は NOPF と省略することができます。
ALARM | NOALARM
<警告> 文字が出力域に書き込まれたときに鳴る 3270 警報をオン、オフに するために使用されるトグル・キーです (サブコマンド・モードでも使用可能)。

この PF キー (画面最下部の PF キー行における) のラベルは、現在の トグル設定によって、ALARM か NOALARM のいずれかとして示されます。ALARM の場合は、この PF キーを押すと警報がオンになります。NOALARM の場合は、この PF キーを押すと 警報がオフになります。

AUTOSCROLL | NOAUTOSCROLL
自動スクロール機能をオン、オフにするトグル・キーです (サブコマンド・モードでも使用可能)。 新しい入力が画面に書き込まれると、画面は自動的に下方にスクロールします。

この PF キー (画面最下部の PF キー行における) のラベルは、現在の トグル設定によって、AUTOSCROLL か NOAUTOSCROLL のいずれかとして示されます。AUTOSCROLL の場合は、この PF キーを押すと自動スクロール機能がオンになります。NOAUTOSCROLL の場合は、この PF キーを押すと自動スクロール機能がオフになります。

BACKSCR
1 画面分を上方にスクロールし、直前に表示されていた出力行を再表示し ます。スクロールは、使用可能な最も古い保管済みの行まで行くと終了します。(このオプションは、サブコマンド・モードでも使用可能です。)

カーソルを最初に出力域に移動すると、カーソルのある行が最上行になります。

BOTTOM
ヘルプ情報を情報の最後のパネルまで下方スクロールし、 出力を最後のフルスクリーンまでスクロールします (サブコマンド・モードでも使用可能)。
CLOSE
表示セッションを終了し、別のセッションに切り替えるか、または単 独セッションをクローズした場合は、TSO/E に戻ります (サブコマンド・モ ードでも使用可能)。
CONTROL
入力域のすべての文字を、先頭にエスケープ文字が付いているかのよう に扱います。また、末尾の <改行> もデータに追加されません。
ECHO | NOECHO
シェル・コマンドが OMVS コマンド入力域を隠したり開示したりすることができる かどうかを制御するために使用するトグル・キー。

この PF キー (画面最下部の PF キー行における) のラベルは、現在の トグル設定によって、ECHO か NOECHO のいずれかとして示されます。ECHO の場合、この PF キーを押すと、現行シェル・コマンドで OMVS コマンド入力域を隠したり開示したりできるように なります。NOECHO の場合、この PF キーを押すと、現行シェル・コマンド で OMVS 入力域を隠したり開示したりすることができなくなります。

FWDRETR
入力した最も古い入力行を、保管済み入力行のスタックから検索します。 この検索は、最も古い行から最も新しい行へと移動していきます (サブコマンド・モードでも可能)。
HALFSCR
表示画面を半分だけ下方にスクロールして、 追加の出力データ用にスペースを空けておきます。 画面の出力域がいっぱいでない場合、表示行は画面外にスクロールされます。カーソルを最初に 出力域に移動すると、カーソルのある行が中間行になります。(このオプションは、サブコマンド・モードでも使用可能です。)
HELP
セッションを一時的に延期して、OMVS コマンドのヘルプ情報を表示します。 スクロール・ファンクション・キーは、ヘルプ情報を見るのに使用することができます。ヘルプ情報を終了するには、リターン・ファンクション・キーを押してください。(このオプションは、サブコマンド・モードでも使用可能です。)
HIDE | NOHIDE
シェル・コマンド行に入力された入力データを、一時的に隠したり 開示したりします。入力域が隠されているときにこの PF キーを押すと、その入力域は可視になります。入力域が隠されていないときにこのキーを押すと、その入力域は隠されます。
入力域は、以下が行われるまで、隠した状態または開示した状態になっています。
  • <Enter> が押された
  • HIDE | NOHIDE PF キーが押された
  • 別のセッションに切り替えられた、TSO/E にエスケープして戻った、または サブコマンド・モードに入って戻った
OMVS が NOECHO モードで稼働している場合は、これらのアクションのいずれかを とると、入力域は可視になります。OMVS が ECHO モードで稼働している場合は、入力域が可視かどうかは、実行しているシェルによって異なります。
NEXTSESS
次の (高位) セッションに切り替えます (サブコマンド・モードでも使用可能)。
NO
ファンクション・キーを非アクティブ化して、何もしないようにし ます (サブコマンド・モードでも使用可能)。
OPEN
新しいシェル・セッションを開始して、そのセッションに 切り替えます (サブコマンド・モードでも使用可能)。
PFSHOW | NOPFSHOW
画面の最下部にあるアクティブのファンクション・キー設定の表示のオン、オフを切り替えます (サブコマンド・モードでも使用可能、PF および NOPF としても使用できます)。
PREVSESS
直前 (下位) のセッションに 切り替えます (サブコマンド・モードでも使用可能)。
QUIT
表示セッションを終了し、別のセッションに切り替えるか、または単 独セッションをクローズした場合は、TSO/E に戻ります (サブコマンド・モ ードでも使用可能)。
QUITALL
すべてのセッションを終了し、OMVS を終了させて TSO/E に 戻ります (サブコマンド・モードでも使用可能)。
REFRESH
最新の出力データで画面を更新します。このファンクション・キーは、出力の表示が不完全な場合に使用しますが、セッションが 現在表示しているのは INPUT 状況です。状況フィールドについては、「z/OS V2R2.0 UNIX System Services ユーザーズ・ガイド」を参照してくださ い。(このオプションは、サブコマンド・モードでも使用可能です。)
RETRIEVE
最後に入力した入力行を、保管済み入力行のスタックから検索します。この検索は、最新のものから開始し、使用可能な最も古い行へと 移動していきます (サブコマンド・モードでも使用可能です)。
RETURN
ヘルプ情報が表示されている場合は、もといたセッションに戻ります。 サブコマンド・モードにいた場合は、シェルに戻ります。(このオプションは、サブコマンド・モードでも使用可能です。)
SCROLL
出力データの最終行を画面の最上部にスクロールして、出力データ用に スペースを空けます。ヘルプ情報が表示されている場合、そのデータが スクロールされます。カーソルを最初に出力域に移動すると、カーソルのある行が最上行になります。(このオプションは、サブコマンド・モードでも使用可能です。)
SUBCOMMAND
コマンド行がブランクのときにこのキーを押すと、 シェル・セッションを離れてサブコマンド・モードに入ります。

サブコマンド・モードに切り替えずにサブコマンドを実行するには、コマンド行にサブコマンドを入力し、次にファンクション・キーを押します。サブコマンド・モードにいる場合 には、OMVS サブコマンドをコマンド行に入力することができます。

TOP
ヘルプ情報を最初のパネルまで上方にスクロールし、出力を、使用可能な 最も古い出力で画面がいっぱいになるまで上方にスクロールします (サブコマンド・モードでも使用可能)。
TSO
コマンド行がブランクのときにこのキーを押すと、シェル・セッションまたはサブコマンド・モードを一時的に延期します。したがって、TSO/E セッションにいることになります。TSO/E コマンドを入力することができます。TSO/E コマンド・モードを終了し、元のセッションに戻るには、<PA1> または <ATTN> キーを押します。 (このオプションは、サブコマンド・モードでも使用可能です。)

TSO/E コマンドを、シェル・セッションまたはサブコマンド・モードを延期 せずに実行するには、コマンドをコマンド行に入力し、次にファンクション・キーを押し ます。コマンドが完了すると、シェル・セッションまたはサブコマンド・モー ドでの作業を続けることができます。

ファンクション・キーのデフォルト:

PF1(HELP)
PF2(SUBCOMMAND)
PF3(RETURN)
PF4(TOP)
PF5(BOTTOM)
PF6(TSO)
PF7(BACKSCR)
PF8(SCROLL)
PF9(NEXTSESS)
PF10(REFRESH)
PF11(FWDRETR)
PF12(RETRIEVE)
PF13(HELP)
PF14(SUBCOMMAND)
PF15(RETURN)
PF16(TOP)
PF17(BOTTOM)
PF18(TSO)
PF19(BACKSCR)
PF20(SCROLL)
PF21(NEXTSESS)
PF22(REFRESH)
PF23(FWDRETR)
PF24(RETRIEVE)

PFSHOW | NOPFSHOW
PF キーを画面の最下部に表示することを指定します。 デフォルトは PFSHOW です。
PFSHOW
PF キーを画面の最下部に表示することを指定します。
NOPFSHOW
PF キーを画面の最下部に表示しないことを指定します。
RUNOPTS('ランタイム・オプション')
ランタイム・オプションが入っているストリングを指定します。これらのオプションは、TSO/E OMVS コマンドが 始動するときに Language Environment® に渡されると共に、_CEE_RUNOPTS 環境変数に入れて初期ログイン・シェル・プログラムに渡されます。 これらのオプションは、TSO READY プロンプトから実行される 他の Language Environment プログラムに渡されるオプションと同じです。

オプション・ストリングは、1 文字から 1000 文字までの長さで、有効なランタイム・オプションを含んでいる必要があります。 このストリングには、POSIX(OFF)、TRAP(OFF)、TRAP(ON,NOSPIE)、または MSGFILE() などのオプション、あるいは、スラッシュ、対になってい ない括弧や引用符、または組み込みヌル文字などの文字を入れてはなりませ ん。このようなオプションを指定したり、これらの文字を使用すると、TSO/RUN コマンドの実行時に予期できない問題が起こる おそれがあります。

RUNOPTS オペランドが省略された場合、OMVS は、OMVS カーネルのためにアクティブに なっている SYS1.PARMLIB の BPXPRMxx メンバーに定義されている RUNOPTS ストリングを使用します。 BPXPRMxx に RUNOPTS ストリングが定義されていない場合、TSO/E OMVS コマンドの始動時に、 デフォルトのランタイム・オプションは使用されません。

詳細は、_CEE_RUNOPTS 環境変数の設定の制約事項について説明し ている「z/OS Language Environment プログラミング・ガイド」を参照してください。

SESSIONS(n)
開始するセッションの初期数を指定します。デフォルトは 1 ですが、1 から 100 の範囲まで 指定でき、ほとんどのユーザーは 2 または 3 セッションを使用します。
注: 数字の 1 から 100 までを指定してもコマンドの構文エラーにはなりません。 普通、エラー・メッセージが出る前に 4 セッション以上を開始することはでき ません。あまりにも多いセッション (その限度は、ユーザーの TSO/E アドレス・スペースの サイズによります) を開始しようとすると、TSO/E ユーザー ID のストレージが 足りなくなり、種々の予測不可能なエラーが発生します。この場合は、TSO/E ユーザー ID を ログオフしないと続行できません。
SHAREAS | NOSHAREAS
シェル・プログラムを別のアドレス・スペースで実行するかどうかを指定します。OMVS が SHAREAS パラメーターで起動された場合、OMVS とシェルの両方が TSO/E アドレス・スペースで稼働します。
シェル・プログラムが SETUID または SETGID プログラムではなく、所有 UID または GID が現行ユーザーと同じでない場合、OMVS は SHAREAS を デフォルトとして使用します。
SHAREAS
シェル・プログラムを OMVS と同じ TSO/E アドレス・スペースで実行します。 ユーザーの UID または GID がシェル・プログラムを所有し ていない限り、SETUID と SETGID シェル・プログラムを SHAREAS オプションで 実行することはできません。
注: SHAREAS モードの間に OMVS を終了すると、シェル・プロセスは即時に終了します。(シェル・プロセスは、kill されることもありますが 、TTY がクローズしている場合は、通常それ自体で終了します。)
NOSHAREAS
シェル・プログラムを別のアドレス・スペースで実行します。SETUID およ び SETGID シェル・プログラムは通常このオプションを必要とします。
WRAPDEBUG(n)
OMVS がデバッグ・データを何行書き出したら、デバッグ・データ・セットの最初に折り返すかを制御します。このオプションは、DEBUG(YES)DEBUG(EVENT)、 または DEBUG(DATA) オプションを使用している場合にのみ有効です。

WRAPDEBUG(n) 値は、OMVS が何行のデバッグ・データを書き出したら、デバッグ・データ・セットの最上部に折り返すか、その値を指定します。デフォルトの行数は 10 000 です。n の値は、 100 と 1 000 000 000 の間である必要があります。デバッグ・データ・セットは、n 行の 80 バイト・デバッグ・データを 収容するのに十分な大きさでなければなりません。デバッグ・データ・セットが小さすぎると、そのデータ・セットがいっぱいになった時点でデバッグの記録は停止されます。

サブコマンド

シェルがアクティブである場合、サブコマンド・ファンクション・キーを押すことによりサブコマンド・モードに入ることが できます。サブコマンド・モードにいる間は、コマンド行にサブコマンドを入力するか、またはファンクション・キーを使用することができます。
ALARM
3270 警報をオンにします。警報は、<警報> 文字が出力域に書き込まれたとき に鳴ります。
AUTOSCROLL
新しい入力が画面に書き込まれるたびに、出力の自動下方スクロールをアクティブ化します。
BACKSCR
画面を 1 画面分上方にスクロールし、直前に削除された出力行を再表示します。スクロールは、使用可能な最も古い保管済みの行まで行くと終了します。
BOTTOM
ヘルプ情報が表示されている場合は、情報の最終パネルまで下方スクロールされます。出力が表示されている場合は、出力の最終画面まで下方スクロールされます。
CLOSE
表示セッションを終了し、別のセッションに切り替えるか、または単独 セッションをクローズした場合は、TSO/E に戻ります。
ECHO
現行シェル・コマンドが、OMVS 入力域を可視にしたり隠したりすることを 制御できるようにします。HIDE サブコマンド、NOHIDE サブコマンド、および HIDE | NOHIDE PF キーは、現行シェル・コマンドが設定する入力域の可視性を一時的に変更できます。
HALFSCR
表示画面を半分だけ下方にスクロールして、出力データ用にスペースを 空けておきます。
HELP
OMVS コマンドのヘルプ情報を表示します。ヘルプ情報を見るには、スク ロール・ファンクション・キーを使用します。Help からセッションに戻るには、リターン・ファンクション・キーを押します。

? は Help サブコマンドの短縮形です。

HIDE
シェル・コマンド行に入力された入力データを、一時的に隠します。入力域は、以下が行われるまで、 隠れた状態になっています。
  • <Enter> が押された
  • HIDE | NOHIDE PF キーが押された
  • 別のセッションに切り替えられた、TSO にエスケープして戻った、または サブコマンド・モードに入って戻った
OMVS が NOECHO モードで稼働している場合は、これらのアクションのいずれかを とると、入力域は可視になります。ECHO モードで稼働している場合は、入力域が可視かどうかは、実行しているシェル・コマンドによって異なります。
NEXTSESS
次の (高位) セッションに切り替えます。
NOALARM
ワークステーションに送られるデータの中に <警報> 文字 があっても 3270 警報が鳴らないようにします。
NOAUTOSCROLL
自動スクロール (AUTOSCROLL) 機能をオフにします。
NOECHO
現行のシェル・コマンドに関係なく、OMVS 入力域を可視の ままにします。入力域を一時的に隠すためには、HIDE サブコマンドと PF キーを 使用できます。
NOHIDE
シェル・コマンド行に入力した入力データを一時的に開示します。入力域は、 以下のいずれかが行われるまで、可視状態になっています。
  • <Enter> が押された
  • HIDE | NOHIDE PF キーが押された
  • 別のセッションに切り替えられた、TSO にエスケープして戻った、または サブコマンド・モードに入って戻った
OMVS が NOECHO モードで稼働している場合は、これらのアクションのいずれかを とった後は、入力域は可視のままになります。OMVS が ECHO モードで稼働している場合は、入力域が可視かどうかは、実行しているシェルによって異なります。
NOPFSHOW
画面最下部のファンクション・キー設定およびエスケープ文字の表示をオフにします。
OPEN
新しいシェル・セッションを開始して、そのセッションに切り替えます。
PFSHOW
現行のファンクション・キー設定およびエスケープ文字を表示画面最下部の 2 行に表示 します。最大 2 行の表示行が使用されます。ファンクション・キー設定の一部が 2 行に入り きらない場合は表示されません。
PREVSESS
直前 (下位) のセッションに切り替えます。
QUIT
表示セッションを終了し、別のセッションに切り替えるか、または単独 セッションをクローズした場合は、TSO/E に戻ります。
QUITALL
すべてのセッションを終了し、OMVS を終了させて TSO/E に戻ります。
RETURN
サブコマンド・モードからシェル・セッションに戻ります。ヘルプ情報が表示されている場合、セッションはサブコマンド・モードに戻ります。シェルに戻るには、RETURN コマンドを再び入力する必要があります。
SCROLL
画面に表示されているデータを、およそ 1 画面分下方スクロールし ます。
TOP
ヘルプ情報を最初のパネルまで上方スクロールします。 出力を、使用可能な最も古い出力で画面がいっぱいになるまで上方スクロールします。
TSO
TSO/E コマンド・モードを起動します。このモードでは、TSO/E コマンド を入力することができます。サブコマンド・モードに戻るには、<PA1> または <ATTN> キーを押します。

使用上の注意

  1. OMVS コマンドは、Language Environment アプリケーションです。 OMVS は、デフォルトの MSGFILE DD 名 (SYSOUT) を変更 し、DD 名 SYSFSUMM を使用します。

    通常、OMVS コマンドからの Language Environment エラー・メッセージは、TSO/E 端末に表示されます。メッセージをリダイレクトしたい場合は、 Language Environment アプリケーションで通常行われているように、SYSOUT DD 名の代わりに SYSFSUMM DD 名を割り当てる必要があります。

  2. OMVS コマンド・メッセージの言語は、OMVS が起動されたときの PROFILE PLANGUAGE の 設定によって決まります。OMVS が稼働中は、PROFILE PLANGUAGE を変更しないでください。

戻りコード

0
処理は正常終了しました。
12
処理は失敗しました。エラー・メッセージが出ています。

以下の例では、OMVS のマルチセッション機能の使用法について説明しています。

  1. OMVS の開始時に、2 セッションを自動的に開始するには、次のように入力します。
    OMVS SESSIONS(2)
  2. NEXTSESS 機能を PF キーに割り当てるには、次のように入力します。
    OMVS PF1(NEXTSESS)