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UNIX および Linux での複数インスタンス・キュー・マネージャーへの保守レベル・アップデートの適用

UNIX および Linux®では、複数インスタンス・キュー・マネージャーを使用して、保守更新の適用による停止を減らすことができます。

始める前に

このタスクを開始する前に、「 Windows での保守レベル・サーバー・アップデートの適用 」の「 始める前に 」で説明されている前提条件をお読みください。

この作業を開始する前に、個々のキュー・マネージャーではなく、サーバー上の IBM MQ インストール済み環境に保守が適用されることを確認してください。 保守を適用する前に、サーバー上のすべてのキュー・マネージャーとすべての IBM MQ サービスを停止する必要があります。

保守の適用中にキュー・マネージャーを稼働させ続けたい場合は、そのキュー・マネージャーを複数インスタンス・キュー・マネージャーとして構成し、スタンバイ・インスタンスを別のサーバーで稼働させる必要があります。 稼働させ続けるキュー・マネージャーが既存の単一インスタンス・キュー・マネージャーである場合は、複数インスタンス・キュー・マネージャーに変換する必要があります。 複数インスタンス・キュー・マネージャーを作成するための前提条件およびガイダンスについては、 複数インスタンス・キュー・マネージャーを参照してください。

IBM WebSphere® MQ 7.0.1 以降では、複数インスタンス・キュー・マネージャーを作成できます。 複数インスタンスのキュー・マネージャーが実行中である場合、アクティブ・インスタンスを別のサーバーに切り替えることにより、実行中のキュー・マネージャーに対して保守アップデートを適用できます。

一般に、アクティブ・インストールとスタンバイ・インストールは、同じ保守レベルで保守されます。 それぞれの更新の保守手順を参照してください。 アクティブ・インスタンスとスタンバイ・インスタンスを異なる保守レベルで実行することが可能かどうか、指示を確認してください。 上位の保守レベルから下位の保守レベルへのフェイルオーバーが可能であるか、 または下位の保守レベルから上位の保守レベルへのフェイルオーバーのみが可能であるかを確認します。

保守アップデートを適用する際の指示によっては、複数インスタンス・キュー・マネージャーを完全に停止する必要が生じる場合があります。

稼働中のアクティブ・キュー・マネージャー・インスタンス用の 1 次サーバーと、スタンバイ・インスタンスを実行する 2 次サーバーがある場合、1 次サーバーと 2 次サーバーのどちらを先に更新するかを選択することができます。 2 次サーバーを最初に更新する場合、両方のサーバーの更新が完了したら、元どおり 1 次サーバーに切り替える必要があります。

いくつかのサーバー上にアクティブ・インスタンスとスタンバイ・インスタンスが存在する場合は、更新対象の各サーバー上のアクティブ・インスタンスを終了することによる中断を最小限に抑えるために、サーバーの更新順序を計画する必要があります。

本タスクについて

このタスクのステップを、 IBM MQ サーバー・インストール済み環境に保守を適用するための保守更新手順と組み合わせます。

手順

  1. 保守更新手順で、実行中のすべてのキュー・マネージャーを停止するか、 IBM MQ を静止するように指示された場合は、代わりに以下を実行します。
    UNIX および Linux を参照してください。
    1. キュー・マネージャーがスタンバイとして稼働している場合、次のようになります。
      • endmqm -x QMgrName コマンドを使用してスタンバイを終了します。
    2. キュー・マネージャーがアクティブ・インスタンスとして稼働している場合、次のようになります。
      endmqm コマンドを使用して、インスタンスを終了してスタンバイ・インスタンスに制御権を移動します。 例えば、 endmqm -shutdown_option -s QMgrName と入力します。ここで、 -shutdown_option は、シャットダウンのタイプを指定するオプション・パラメーターです。 詳しくは、 endmqmを参照してください。

      稼働中のスタンバイ・インスタンスがない場合、このコマンドは失敗します。この場合、別のサーバーでスタンバイ・インスタンスを開始する必要があります。

    3. キュー・マネージャーが単一インスタンス・キュー・マネージャーとして稼働している場合、キュー・マネージャーを停止してから保守アップデートを適用する以外の方法は使用できません。
    このステップを完了すると、更新するサーバー上で稼働したままのキュー・マネージャー・インスタンスはなくなります。
  2. endmqm コマンドを発行するステップに従って保守更新手順を続行するか、 IBM MQ を静止して IBM MQ サーバーに保守を適用します。
  3. 保守アップデートを完了したら、スタンバイ・インスタンスを許可して、 IBM MQ サーバー上のすべてのキュー・マネージャーを再始動します。
    以下のコマンドを使用します。
    strmqm -x QmgrName
  4. この手順をスタンバイ・サーバー上でも繰り返し、サーバーの保守レベルを更新します。
  5. 必要に応じて、アクティブ・インスタンスを元どおり 1 次サーバーに切り替えます。
    endmqm -shutdown_option -s QMgrName コマンドを使用し、 strmqm -x QmgrName コマンドを使用してインスタンスを再始動します。