DB2 マルチシステムの概要

DB2® マルチシステム は、 より大きなスケーラビリティーをデータベースに提供する並列処理技法です。

DB2 マルチシステムを使用すると、複数の IBM® i モデル (最大 32 のシステム) を何も共用しないクラスターに同時に接続することができます。(何も共用しないとは、 結合されたネットワーク内の各システムが、 独自のメイン・メモリーとディスク装置を所有し、 管理するということです。) システムが結合されるとすぐに、 接続された各システム上の記憶装置にデータベース・ファイルを分散することができます。 データベース・ファイルは、システムの集合間で区分化 (分散化) された データを持つことができます。また、各システムはファイル内のすべての データにアクセスすることができます。しかしこのファイルは、ユーザーに 対して、そのシステム上にある ローカル・ファイルのように振る舞います。ユーザーから見れば、 データベースは単一のデータベースのように見えるため、 ユーザーは、ネットワーク内のすべてのシステム間で 並列的に QUERY を実行して、ファイル内のデータに リアルタイムでアクセスすることができます。

図 1. 複数システムでのデータベース・ファイルの分散
異なる場所の複数のユーザーが複数のシステム上のデータにアクセスすることが可能です。DB2 の使用

この並列処理技法を使用すると、あるシステムの使用頻度が高くても、ネットワーク内で接続されたその他のシステムのパフォーマンスが低下することはありません。大量のデータがあって、QUERY を実行する必要がある 場合は、DB2 マルチシステムを使用すると、使用可能な最も効率的な方式の 1 つによって、 これらの QUERY を実行することができます。ほとんどの場合、QUERY のパフォーマンスが向上します。QUERY がローカル・ファイルに対して実行されるのではなく、いくつかのシステム間で並列的に実行されるからです。

まだ DB2 マルチシステムを導入していない場合は、「i5/OS™ および関連ソフトウェアのインストール、アップグレードおよび削除」に記載されている、追加のライセンス・プログラムの導入に関する情報を参照してください。DB2 マルチシステムを導入するには 、オペレーティング・システムの導入可能オプションのリストにあるオプション 27 を使用してください。