データ・タイプ間のキャスト

データ・タイプのプロモーションで説明した データ・タイプ・プロモーションは、あるデータ・タイプの値を新しいデータ・タイプ にキャストする必要がある場合の例です。 別のデータ・タイプに変更できるデータ・タイプは、ソース・データ・タイプからターゲット・データ・タイプへとキャスト可能 です。

あるデータ・タイプから別のデータ・タイプへのキャストは、明示的にも、暗黙的にも起こり得ます。 キャスト関数または CAST 指定 (CAST の指定を参照) は、 データ・タイプを明示的に変更するために使用できます。 データベース・マネージャーは、特殊タイプを含む割り当ての際に、暗黙的にデータ・タイプをキャストします (特殊タイプの割り当てを参照してください)。 さらに、ソースに基づくユーザー定義関数を作成する場合、ソース関数のパラメーターのデータ・タイプは、作成する関数のデータ・タイプに対してキャスト可能である必要があります (CREATE FUNCTION (ソース派生)を参照してください)。

文字ストリングまたはグラフィック・ストリングを別のデータ・タイプにキャストする際に切り捨てが生じた場合は、非ブランクの文字が切り捨てられた場合には、警告が出されます。 この切り捨ての動作は、文字ストリングまたはグラフィック・ストリングの検索割り当ての場合と同様です (検索割り当て:を参照)。

バイナリー・ストリングを別のデータ・タイプにキャストするときに切り捨てが発生すると、警告が生成されます。この切り捨ての動作は、バイナリー・ストリングの取得割り当ての場合とよく似ています (検索割り当てを参照してください)。

配列タイプが関係するキャストでは、 ソースのデータ・タイプとターゲットのデータ・タイプの両方が同じ配列タイプでなければなりません。

キャストする先、あるいはキャストする元のいずれかデータ・タイプとして特殊タイプを含むキャストについて、表 1 はサポートされるキャストを示しています。表 2 は、組み込みデータ・タイプ間のキャストの場合に サポートされるキャストを示しています。

文字ストリングとグラフィック・ストリングは、Unicode データの場合にのみ互換性があります。文字ビット・データとグラフィック・ストリングには、互換性がありません。

特殊タイプがキャストに関係している場合は、 特殊タイプの作成時に生成されたキャスト関数が使用されます。 データベース・マネージャーがどの関数を選択するかは、関数表記を使用するか、CAST 指定構文を使用するかによって異なります。 詳細については、関数解決および CAST の指定を参照してください。 関数解決は、両方の場合に使用されます。 ただし、CAST 指定の場合、ターゲット・データ・タイプとして非修飾の特殊タイプを指定すると、 データベース・マネージャーは、特殊タイプのスキーマ名を解決してから、 そのスキーマ名を使用してキャスト関数の位置を判別します。