V11.1.1.1、 V11.1.2.2、または V11.1.3.3 から V11.1.4.6 以上の Db2® pureScale® インスタンスのオンライン・フィックスパック更新を実行するには、2 ステップのオンライン・ローリング更新手順が必要です。 最初のステップは、現行レベルから V11.1.4.4 または V11.1.4.5へのオンライン・フィックスパック更新を実行することです。 2 番目のステップは、 11.1.4.4 または 11.1.4.5 から V11.1.4.6 以上へのオンライン・フィックスパック更新を実行することです。
始める前に
Db2 V11.1.4.6 以上のバージョンに移行する前に、以下の条件が存在することを確認してください。
コマンド出力は、インストールされている
Db2 バージョンがフィックスパックまたは特殊ビルドと互換性があるかどうかを確認します。
Code level = Version:11 Release:1 Modification:4 Fixpack:6
Architecture level = Version:11 Release:1 Modification:4 Fixpack:6
Section level = Version:11 Release:1 Modification:4 Fixpack:5
Supports online update = Yes
Minimum committed code level required for online install =
Version:11 Release:1 Modification:4 Fixpack:4
The execution completed successfully.
For more information see the DB2 installation log at "/tmp/installFixPack.log.8192000".
DBI1070I Program installFixPack completed successfully.
このタスクについて
1 つ以上のメンバーまたはクラスター・キャッシング・ファシリティー (CF) を更新しながら、それ以外のメンバーおよび CF でトランザクション処理を継続できます。 変更をコミットして Db2 pureScale インスタンスを更新する前に、すべてのメンバーと CF を更新する必要があります。
メンバーと CF が同じホスト上に存在する場合、フィックスパック更新はホストごとに 1 回だけ適用してください。
プロシージャー
V11.1.1.1、 V11.1.2.2、または V11.1.3.3 Db2 pureScale インスタンスを V11.1.4.4 または V11.1.4.5:
- Db2 V11.1.4.4 または V11.1.4.5 フィックスパックまたは特殊ビルド・イメージを、すべてのメンバーおよび CF ホストからアクセス可能なディレクトリーに解凍します。
- オンラインでフィックスパックを一度に 1 つずつ各メンバーに適用します。
注: CF がメンバーと同じホスト上にもある場合は、そのホストに対してこのステップをスキップできます。 ホストは、この手順の後の方で更新されます (ステップ
3 および
4を参照)。
- root ユーザー権限でメンバー・サーバーにログオンします。
- root ユーザー権限でメンバー・サーバーにログオンします。
media-dir/installFixPack -p FP-install-path -I instance-name -online -l log-file-name -t trace-file-name
説明
FP-install-path
は、フィックスパックのインストール先のディレクトリーです。
media-dir
は、フィックスパック・イメージを解凍したディレクトリーです。
注: FP-install-path
は、すべてのホストで同じでなければなりません。 また、このパスは、現在インストールされている
Db2 バージョンへのパスとは異なるものでなければなりません。
-online
パラメーターはデフォルトで、省略可能です。
現行バージョンの IBM® Tivoli® System Automation for Multiplatforms (SA MP)、 IBM Spectrum Scale、または IBM Reliable Scalable Cluster Technology (RSCT) に関するエラー・メッセージを受け取ることがあります。 このエラーは、指定されたソフトウェアの現行バージョンが、以前に Db2 インストーラーによってインストールされたバージョンと異なるために発生します。 この場合、installFixPack コマンドを行って、フィックスパックのインストール・プロセスを続行し、そのソフトウェアのバージョンの更新を行うことができます。
例えば、RSCT の現行バージョンが、
Db2 インストーラーによって以前にインストールされた RSCT バージョンと異なることをエラー・メッセージが示している場合は、
-f RSCT パラメーターを指定して
installFixPack コマンドを再発行します。
media-dir/installFixPack -p FP-install-path -I instance-name -online -l log-file-name -t trace-file-name -f RSCT
-f パラメーターを使用してフィックスパックのインストールを強制的に続行する前に、何かを考慮する必要があります。後でオンライン・フィックスパックの更新をキャンセルしてフィックスパックの前のバージョンに戻すことにした場合、
Db2 インストーラーは、指定されたソフトウェア (RSCT、SA MP、または IBM Spectrum Scale) を同じ旧バージョンに戻すことができません。 次のステップに進む前に、必ず各メンバーにフィックスパックを適用してください。
- 以下のようにして、2 次 CF にフィックスパックをオンラインで適用します。
- root ユーザー権限で 2 次 CF サーバーにログオンします。
- installFixPack コマンドを発行します。
media-dir/installFixPack -p FP-install-path -I instance-name -online -l log-file-name -t trace-file-name
説明
FP-install-path
は、フィックスパックのインストール先のディレクトリーです。
media-dir
は、フィックスパック・イメージを解凍したディレクトリーです。
注: FP-install-path
値は、すべてのホストで同じでなければなりません。 また、このパスは、現在インストールされている
Db2 バージョンへのパスとは異なるものでなければなりません。
-online
パラメーターはデフォルトで、省略可能です。
- 以下のようにして、1 次 CF にフィックスパックをオンラインで適用します。
- インスタンス所有者として以下のコマンドを発行して、 Db2 pureScale インスタンスの 2 次 CF が PEER 状態であることを確認します。
db2instance -list
1 次 CF を更新する前に、2 次 CF が PEER 状態になっている必要があります。 db2instance -list を実行すると、2 次 CF が CATCHUP 状態であることが示される場合、 DB2_CF 管理ビューを照会することにより、キャッチアップの進行率を確認できます。 以下に例を示します。db2 "SELECT ID as CF_ID, varchar(CURRENT_HOST,21) AS HOST, varchar(STATE,14) AS CF_STATE FROM SYSIBMADM.DB2_CF"
CF_ID HOST CF_STATE
------ --------------- --------------
128 cfserver56 CATCHUP(79%)
129 cfserver54 PRIMARY
2 record(s) selected.
CATCHUP のパーセント値は、2 次 CF が 1 次 CF の現在の状態に追い付いた量を表します。
- root ユーザー権限で 1 次 CF サーバーにログオンします。
- 次のような installFixPack コマンドを実行します。
media-dir/installFixPack -p FP-install-path -I instance-name -online -l log-file-name -t trace-file-name
説明
FP-install-path
は、フィックスパックのインストール先のディレクトリーです。
media-dir
は、フィックスパック・イメージを解凍したディレクトリーです。
注: FP-install-path
値は、すべてのホストで同じでなければなりません。
-online
パラメーターはデフォルトで、省略可能です。
- クラスター内にタイブレーカー・ホストがある場合は、タイブレーカー・ホストを更新します。
- 旧コード・レベルから保守モードを開始します。
DB2INSTANCE=<instanceName> <OLD-FP-install-path>/bin/db2cluster -cm -enter
-maintenance; DB2INSTANCE=<instanceName> <OLD-FP-install-path>/bin/db2cluster
-cfs -enter -maintenance
- ターゲット・フィックスパック・イメージから、 installFixPack を実行してタイブレーカー・ホストを更新します。
media-dir/installFixPack -b <OLD-FP-install-path> -p <FP-install-path> -L
説明
FP-install-path
は、フィックスパックのインストール先のディレクトリーです。
media-dir
は、フィックスパック・イメージを解凍したディレクトリーです。
注: FP-install-path は、すべてのホストで同じでなければなりません。
- 新しいコード・レベルから保守モードを終了します。
<FP-install-path>/bin/db2cluster -cm -exit -maintenance <FP-install-path>/bin/db2cluster -cfs -exit -maintenance
- GSKit パスを新しいフィックスパックの場所に更新します。
/var/db2/db2ssh/db2locssh set_gskit_path <FP-install-path>/lib64/gskit/
- db2locssh が適切に機能していることを確認します。
root@hostT>/var/db2/db2ssh/db2locssh root@hostT hostname hostT
ここで、 hostT
はシステムのホスト名です。詳しくは、 db2locsshのステップ 8 を参照してください。
すべてのステップが成功した場合、タイブレーカー・ホストでのフィックスパックの更新が成功しています。
- オンライン・フィックスパック更新をコミットして、 Db2 pureScale インスタンスが新しいフィックスパック・レベルに更新されるようにします。
media-dir/installFixPack -commit_level -I instance-name -l log-file-name -t trace-file-name
- インスタンスおよびデータベースが、新たにコミットしたフィックスパック・レベルになっていることを確認するため、インスタンス・ユーザーとして次のコマンドを発行します。
- オプション: フィックスパックに固有の機能を使用する場合は、データベース内のシステム・カタログ・オブジェクトを更新します。
- インスタンス所有者としてログオンします。
- インスタンス内のデータベースごとに、以下のパラメーターを指定して db2updv111 コマンドを発行します。
db2updv111 -d db-name
( V11.1.4.5の) pureScale インスタンスの Db2 データベースが V11.1.4.4 に更新されました。
最新の V11.1 フィックスパックを使用してこれらのステップを繰り返し、引き続き pureScale インスタンスのデータベースを V11.1.4.6 以上に更新します。
次の作業
Db2 pureScale インスタンスでのオンライン・フィックスパック更新について詳しくは、 Db2 pureScale インスタンスでのより高いコード・レベルへのオンライン・フィックスパック更新のインストールを参照してください。